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【今週の気になるニュース】早くも動き出したストーブリーグ。最年長ライコネンの去就に注目

2020年07月29日 18:31  AUTOSPORT web

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2020年F1開幕戦オーストリアGP キミ・ライコネン(アルファロメオ)
開幕3連戦ではレースもスタートしたが、同時にストーブリーグにも早くも火がついた。

 ルノーが2021年からフェルナンド・アロンソの起用を発表。今シーズン限りでフェラーリとの契約が終了するセバスチャン・ベッテルには、開幕から好調のレーシングポイントのシート獲得の可能性が噂されている。それにともなって、2021年もレーシングポイントとの契約があるセルジオ・ペレスに対しては、アルファロメオへの移籍の噂までまことしやかにささやかれ始めた。

 そこで今回の『気になるニュース』は、これらのストーブリーグ関連の噂と、それに伴うキミ・ライコネンの去就だ。

 まず、ベッテルとペレスのシート争いを整理しよう。もしベッテルがレーシングポイントのシートを獲得し、ペレスがチームから押し出された場合、ペレスに残された選択肢はアルファロメオとなっている。

 その場合、アルファロメオを追われるのはどちらか。現在、在籍しているライコネンもアントニオ・ジョビナッツィも契約は2020年末まで。アルファロメオとフェラーリは親会社が同じフィアットであり、ジョビナッツィにはフェラーリ・ドライバー・アカデミーの卒業生であるというアドバンテージがある。

 実績ではライコネンのほうが大きく上回るものの、今シーズンの両者の予選とレースでの成績を比較すると、予選はジョビナッツィの2勝1敗。レースではライコネンのほうが2レースで先着しているものの、無得点。一方ジョビナッツィは1度先着した開幕戦で9位入賞を果たしている。

 つまり、実績のあるライコネンといえども、2021年に向けては決して安泰ではない。そうなると気になるのが、F1歴代最多出走記録の行方だ。現時点でこの記録を持っているのはルーベンス・バリチェロだ。326戦に参戦して、322レースをスタートさせている。

 これに対して、ライコネンは第3戦ハンガリーGP終了時点で318戦に参戦し、315レースをスタートさせている。今シーズンのF1は第13戦のエミリア ・ロマーニャGPまで決定しているので、今シーズン最終戦まで参戦すれば参戦記録は328戦とし、すべてのレースに出走すれば325レースでスタートし、どちらもバリチェロほ上回り、歴代最多記録を更新する。

 しかし、もし今シーズン限りでアルファロメオのシートを追われ、F1を引退するようなことになれば、その記録は1年後には塗り替えられてしまう可能性が高い。それはアロンソの復帰だ。2018年限りでF1から退いたアロンソはそれまで314戦に参戦し、311レースをスタートさせている。アロンソとルノーの契約は詳細は明らかになっていないが、“複数年”であることは確実なので、少なくとも2年は走る。

 つまり、ライコネンが2021年限りでF1を引退すると、歴代最多記録はアロンソが更新する。もちろん、そんなことはライコネンにとっては、「放っておいてくれ」というようなどうでもいいことかもしれないのだが……。