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関西ジャニーズ勢、注目度上昇の理由は少人数ならではの“ファミリー感” 良きライバル関係で育まれるハングリー精神も

2020年07月26日 10:01  リアルサウンド

リアルサウンド

リアルサウンド編集部

 7月28日の“なにわの日”に開催される『Johnny’s DREAM IsLAND 2020→2025 ~大好きなこの街から~』。通称『ドリアイ』と呼ばれている同公演は、ジャニーズ事務所所属の関ジャニ∞やジャニーズWEST、2018年から2019年にかけて結成されたジャニーズJr.内ユニットであるなにわ男子、Aぇ!group、Lil かんさいの3組を含む関西Jr.総勢70名以上が出演予定だ。同公演のPRを兼ねて、関ジャニ∞の村上信五とジャニーズWESTの小瀧望が大阪府知事を表敬訪問するなど、2025年の『大阪万博』へ向けて勢いが増している関西ジャニーズ。中でも昨年から放送開始されているなにわ男子とAぇ!groupの冠レギュラー番組『なにわからAぇ風吹かせます! ~なにわイケメン学園×Aぇ!男塾~』(関西テレビ)が好評だ。また、今年4月から6月にはオムニバステレビドラマ『年下彼氏』で関西ジャニーズJr.勢が主演を務めるなど、関西ジャニーズJr.勢が活躍の幅を広げている。


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 関西ジャニーズの魅力は、同期や同年代といった横の関係だけではなく、縦のつながりでも結束力がある、“ファミリー感”が1つだ。関西ジャニーズと言えばお笑いのイメージが強く、トークでのアットホームな雰囲気も特徴的。また特に、関ジャニ∞の大倉忠義と横山裕が、Jr.のコンサート演出を開始してからは、関西ジャニーズとして一層まとまりが生まれた。さらに、2人がプロデュースを担当したことで、なにわ男子やAぇ!groupは、これまでになかった個性を持ち、全国区レベルでの知名度の獲得にも導いた。同じく村上も関西ジャニーズJr.との共演が多い。グループの冠番組である『関ジャニ∞のジャニ勉』(関西テレビ)内のコーナー「頑固プロデューサー村上が行く!」ではバラエティについてJr.に熱血指導をしたり、自身が主宰する即興劇『もしも塾』では多くのJr.を選抜し、チャレンジする機会を与えてきた。他にも、ジャニーズWESTのメンバーや、今年デビューしたSnow Manのメンバーである向井康二は、デビューに至るまで関西ジャニーズJr.を引っ張る存在であった。そのため、両者ともデビュー直後に出演した関西ジャニーズJr.の冠番組『まいど!ジャーニィ~』(BSフジ)で後輩と再会した際は、普段のコミカルな雰囲気から一転し、出演者が涙を流す場面も。最近では、『ドリアイ』で披露される「メンカラメドレー」のコーナーに向けた作戦会議がYouTubeで随時公開されており、入所歴や年代関係なしに、関西ジャニーズの一員として団結している様子が伺える。 


 しかし、関西ジャニーズJr.がこれほど注目される機会は、最近までほとんどなかったように見受けられる。関西ジャニーズJr.には、関東と異なり50人ほどしか在籍していないため、関西ジャニーズJr.から誕生した3組のグループ結成に際しても、熾烈なポジション争いがあったようだ。印象的だった出来事としてドキュメンタリー番組『RIDE ON TIME』の関西ジャニーズJr.回が挙げられる。グループに所属していないJr.の頑張りに感心したなにわ男子の年上メンバーが、グループ内の話し合いで年下メンバーにダメ出しをする場面では、Jr.として生き残ることの厳しさが改めて突きつけられた。それだけでなく、関西ジャニーズJr.に在籍していたメンバーの中には、人気があることから上京して関東のJr.とグループを結成しデビューすることもあった。実力の差が顕著に現れやすいことも関西ジャニーズJr.ならではであり、そのような状況下で身につく個々人のハングリー精神は、関西ジャニーズJr.全体に還元されている。まさに、良き友人でありライバルである関西ジャニーズJr.同士の関係性は、つい応援したくなる。


 昨今では注目される機会が増えたことによって、関西勢が得意としているトークや笑いの部分だけでなく、クールなパフォーマンスを魅せた時のギャップも含め、関西ならではのアイドルらしさが周知され始めている。もともと個性豊かなメンバーが所属する関西ジャニーズであったが、さらにJr.内にグループができたことで、その多様性がより伝わりやすくなった。デビュー組の後輩育成への歩み寄りとJr.のハングリーさで実現された関西ジャニーズとしての一体感は、ファンにも熱量を与えている。『ドリアイ』は、笑いあり涙ありの関西ジャニーズの歴史において、ターニングポイントとなるに違いないだろう。8月には、グループごとに単独のオンラインライブが予定されており、どの公演も必見だ。(momotoxic)