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“チームワーク”を高めBTS「FIRE」で評価テストに挑戦 『I-LAND』第3回を振り返る

2020年07月17日 12:11  リアルサウンド

リアルサウンド

『I-LAND』

 BigHitエンターテインメントとCJ ENMによるアイドル育成リアリティ番組『I-LAND』が3回目の放送を終えた。今回の放送は、「I-LAND」の練習生の半数が入れ替わるという大きな局面からスタートした。


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 前回のテストで理想とはかけ離れた点数を叩き出してしまった“アイランダー”たち。その結果、半数となる6人が降格し「GROUND」から同じ人数が補充されるという展開を迎えた。それぞれ本人にだけ個人の得点が知らされたが、最高得点の75点を獲得したのはJUNGWON(ジョンウォン)だった。プロデューサーたちからの評価も高く、「見る人を惹きつける力がある」「曲のポイントを理解している」「可能性を感じる」など多くの称賛のコメントを得ていた。一方で最も低い40点となってしまったのはJAKE(ジェイク)。彼はパフォーマンス本番でマイクを落とすというミスをしてしまったが、プロデューサーが問題視したのはそこではなく「彼自身が舞台で何をすべきかわかっていなかった」という点だった。また、ダンスも身についておらず実力の不足が見られた。


 そして練習生本人たちによる投票の結果、YOUNGBIN(ヨンビン)・DANIEL(ダニエル)・ジェイク・JAY(ジェイ)・NICHOLAS(ニコラス)・NI-KI(ニキ)が降格した。個人の得点を知ったことで一番悔しさを感じることになってしまったのはダニエルだったのではないだろうか。彼はもともと高い実力があったわけではないが、可能性をプロデューサーたちにも認められていた。その期待に応えるかのように本番では強い集中力やオーラで審査員の目を引きつけ、70点というチームの中でも高い点数を叩き出していた。しかし、11票という自分以外全員からの票を受け脱落すること。ニキもまた、自分がセンターになったことによりチームの点数が低くなったのではないかと悔しさをにじませていた。残る者も去る者も涙を流し、「I-LAND」での再会を誓った。


 降格となったメンバーがいれば、同じ数だけ“補充者”として「GROUND」から移動する者がいるのがここのルールだ。「GROUND」では毎日課題曲の個人映像が撮影され、その映像をもとに「I-LAND」に上がる練習生を審査員のプロディーサーたちが選抜した。選ばれた6人はTAEYONG(テヨン)・JAEBEOM(ジェボム)・EJ(ウィジュ)・YOONWON(ユンウォン)・SUNOO(ソヌ)・TA-KI(タキ)。審査員たちは、彼らのそれぞれの長所と「I-LAND」に入った場合のチームのバランス、そしてまだ未熟な中にも見える可能性に期待してこの6人を選んでいた。


 新しいチームで挑む今回の評価テストの曲は、BTSの「FIRE」。ラップにもボーカルにも力を感じる強いサウンドと、それを身体で表すかのような振り付けが魅力的なこの曲に、アレンジが加えられダンスブレイクが作られた特別バージョンだ。1人のバランスが崩れればチーム全体が悪く見えることもある群舞、そしてタワーを作るパートなど、まさに“チームワーク”がテーマとなる課題だった。


 パート決めでは、“補充者”として昇格してきた6人が自分の意見を言えずもどかしさを見せる中、引き続き「I-LAND」にいた練習生が中心となって話が進んでいってしまう。HEESEUNG(ヒスン)が1番のパートとリーダーを担当することになったが、「個人が上手くなくては全体がうまくいかない」という考えのもと、個人の練習を優先させるスタイルをとってしまったため、特にソヌやジェボムはそのやり方に戸惑いを見せていた。


 その練習方法の欠点は、途中経過を見にきたZICOや振付師のソン・ソンドゥクの前で行った通し練習でも露呈してしまい、審査員たちを失望させてしまった。しかしながら審査員のコメントを受け、「チーム」について考え直したヒスンがとった行動により、彼らのチームワークは高まることとなる。


 そんな彼らが見せた本番の舞台は、審査員をも驚かせる結果となった。本番直前にメンバーたちが口にしていた通り、まさに「3分で実力を発揮」できたと言えるだろう。プロデューサーたちに「みんな緊張しているね」と言わせてしまうほど、不安を感じていた彼らだったが、表情やタワー、チームワークなど全体の出来はチーム評価80点を獲得するほどに成長していた。


 第4回は、「GROUND」の練習生たちのパフォーマンスからスタートする。それぞれの焦りと気持ちの差によりうまくチームワークを作れないでいた彼らだったが、本番までに作り上げることができたのか。そしてより自分を魅せ「I-LAND」へ向かう権利を獲得するのは誰なのか。アイドルとして、そして人間として必要なものは何なのかを探りつつ成長する彼らの姿を追うべく、今後の放送もチェックしたい。(フルヤトモコ)