フェラーリは2020年F1最初の2戦で速さを発揮することができなかった。その上、第2戦シュタイアーマルクGPでは決勝1周目にシャルル・ルクレールがセバスチャン・ベッテルに衝突し、早々に両者リタイアとなった。しかし彼らはこのアクシデントについては忘れ、今はハンガリーGPに集中している。
「ハンガリーは、過密スケジュールの今シーズンにおける最初の3連戦に幕を降ろすレースになる」とフェラーリF1チーム代表のマッティア・ビノットは語った。
「ハンガロリンクは、最初の2戦が開催されたシュピールベルクとは大きく異なるコースだ。最大限の空力ダウンフォースが要求されるこのコースで、マシンがどのような挙動を見せるか、興味深い。オーストリアと違ってハンガリーではオーバーテイクがほとんどできない。つまり1周におけるタイヤマネジメントと予選への準備をしっかり行うことが、非常に重要だ」
「マシンのパフォーマンスレベルが、我々自身やファンの期待に届いていないことは承知している。だが我々はできるだけ早く改善するために、すべての領域において全力で作業をしている」
「今週末の我々の目標はシンプルで率直なものだ。できるだけ多くのポイントを獲得することを目指す。そのためには、あらゆる領域で完璧な作業をしなければならない。ドライバーに関しても、マシンの準備、コースでの運営、信頼性に関しても、あらゆる点が重要だ」
ベッテルは2015年と2017年にハンガロリンクで優勝している。
「先週末のシュピールベルクでいいレースができなかっただけに、またすぐにコースに戻れることをうれしく思う」とベッテルは語った。
「ハンガロリンクはドライバーにとって身体的にとてもきついコースだ。ほとんどストレートがないからね。コーナー数が多く、例年、ここでのグランプリはとても暑い季節に行われる」
「毎年、フェラーリファンやドイツからのサポーターが大勢来てくれるが、今年はファンがグランドスタンドで応援してくれるのを見ることができない。かなり違和感を感じるだろうね」
ルクレールは昨年のハンガリーGPを4位でフィニッシュしている。
「マシンに戻るのを楽しみにしている」とルクレールは語った。
「ハンガロリンクは好きなコースだよ。かなりテクニカルなコースで、難しい場所がいくつかある。そこでわずかなミスをしただけで、ラップタイムに影響するんだ。だから特に予選では、完璧なラップをまとめ上げなければならない」
「ブダペストはカレンダーのなかでもお気に入りのひとつだ。街は美しいし、通常なら多くの熱心なファンたちに会えるところだ。今年は少々違ったものになるだろう。彼らのためにベストを尽くして良いショーを見せるよ」