モンスターペアレント(以下、モンペ)と聞くと、我が子の通う学校現場で大暴れしているイメージだが、最近では社会人が働く職場に現れることもあるという。ガールズちゃんねるに7月7日、「職場にモンペ、来たことある?」というトピックが立った。
トピ主は、上司に叱られたことを不服に思った同期の親が「社長に会わせろ」と職場に押し掛けてきたと綴る。ただ、その同期は連絡を入れずに遅刻することが多く、その度に「お腹が痛かったので駅のトイレに籠っていた」などと言い訳ばかりするという。このため、しびれを切らした上司が「篭っていたとしても電話くらいしてくれ」と淡々と諭しただけだった。
しかし、この釈明を聞いた親は「具合が悪い人に電話させるのか?」とますます怒り心頭した様子。トピ主は、聞いてて呆れてしまったという。(文:石川祐介)
「退職社員の親が社員証を返却しにきた」
モンペによる被害談がこのほかにも多く寄せられている。
「保育士でした。オートロックの門を破壊して突入して来ました。『うちの子だけをみてくれない』からだそうです」
「幼稚園教諭。30人近くいるクラス集合写真で、『なんでうちの子が端なんだ!!!』と怒りの電話が来たことがある」
やはり、子どもに関わる職業だと、モンペと遭遇する確率が高いようだ。働く側は平等に接しているつもりでも、モンペの視点からは「自分の子どもだけが蔑ろにされている」と歪んだ解釈をしてしまうようだ。
とは言え、「退職する社員の親が社員証とか返却しに来た事があってその時母親が上司に『殺してやる!!』って騒ぎ出したから警察呼んだことある」と子どもに限らず、社会人が働く企業でもモンペが現れるケースもみられた。
高校時代の通知表を持って不採用理由を聞きに来た
また、親が就職面接に同伴することもあるという。
「バイトの面接に同伴。採用し、その後、『うちの子のシフトが少ない』と文句を言いに来た」
「29歳の男の面接に親がついてきた。そして面接でいろんな質問したけど、なぜかでしゃばって受け答えまでしてた。もちろん落としました」
ブラック企業かどうかを見極めたいのか、自分の子どもをプレゼンしたいのか、意図は分かりかねる。ただ一つ言えるのは、親が面接についてくるような人では、どれだけ優秀でも採用したいと思う企業は少ないだろう。
中には「不採用の理由を母親が聞きに来た。高校生の頃の通知表持参して。でもその人35歳独身職歴ナシの男性だった」という声もあり、教育・保育関係で働く人だけでなく、採用担当者もモンペと接する機会は意外とあるようだ。
「クレームではないですが、仕事中に体調悪くなった人がいて、少し休んで早退した。で数日後に親がスーツ着て菓子折り持ってお礼?謝罪に来たよ。『娘を手厚く介抱してくださってありがとうございましたって』『ご迷惑おかけしました』って」
また、攻撃的ではないにしろ過保護すぎて、我が子の領域まで踏み込んでしまう親はいる。心配なのは分かるが、過保護すぎる親の存在はその子どもにも社会的にネガティブな印象を与えやすい。子どもを信じ、干渉しすぎないようにすることが、結果的に子どものためになることを知ってほしい。