ZOZO創業者の前澤友作氏が7月9日、YouTube上でお金を配る理由を解説した。前澤氏は6月下旬に「お金配りおじさん」で商標出願したことを報告。昨年1月のお年玉企画を皮切りに、現在もツイッターのフォロワーに対して定期的にお金を配る企画を続けている。
動画では「最近計算したら2年で24億円くらい配っていました」と明かす。これまでに年初のお年玉企画のほか、ひとり親や夫婦を対象にしたものや、フォロワー700万人、800万人達成時に感謝を込めたお金配りを実施している。
「お金の力で1位にさせていただきました」
現在の前澤氏のフォロワーは約879万人。撮影スタッフに「フォロワー、日本一になりましたね」と振られると、
「そうみたいでね。松本人志さんが今までずっと1位だったみたいですけど、お金の力で1位にさせていただきました」
と笑いを誘った。それでも「結果は結果として、とてもうれしく思います」と語った。
お金を配る理由については、自身が一芸に秀でたスーパースターではないことが前提にあると語る。「話もおもしろくない、芸ができるわけでもない、イケメンでもない」と自己評価を述べた上で、
「そんな僕に唯一、ちょっとできることが経営者として事業をつくること」
と明かす。前澤氏は続けて「事業をつくる時は大体の場合、人が困っていることを解決したり、人に喜んでもらえるような商品、サービスを作ったりとか、そういうのが必要になる」と説明する。
お金を配ることで、前澤氏のツイッターには「こんなことに困っている」「こんな商品作って」といった悲痛の叫びや願望が多く寄せられるといい、こうした意見が事業づくりにおいて大きな材料になり、"非常に有益"だと語った。
また、実際に事業をつくった後にも「フォロワーが少ないよりは、当然多い方が一気に知っていただいて、使っていただくチャンスが増える」と商品、サービスを広める際のメリットを語る。こうした点からもお金を配ることは、結果的に前澤氏の事業つくりに良い効果をもたらしているという。
当選方法は? 当選者はちゃんといる? 鋭い質問にも回答
一例として、前澤氏が5月に実施したひとり親支援を目的にしたお金配りを挙げる。応募をしてきたひとり親に「養育費がもらえなくて困っている」という人が多いことに気付いたという。
前澤したこうした悩みを解決するために事業化し、株式会社小さな一歩を設立した。同社は「養育費あんしん受け取りサービス」として既にリリースしており、同社が元パートナーとの間に入り、養育費の支払いを立て替える内容になっている。前澤氏は
「お金配りっていう形でひとり親のみなさんの声を直に聞いていなければ、生まれていなかったサービスかもしれない、っていう意味では、お金配って良かったなと」
と語り、事業をつくることは喜んでもらえたり、何かの役に立ったりすることでもあるので「これからも胸を張ってお金を配っていきたいなと思います」と述べた。
また、お金配りの抽選方法については、非公開としながらも「毎回毎回いろいろやり方を変えて、当選者の反応とかを見させてもらっている」と話す。「毎回ランダムの時もあれば、ある特殊な方法で選んだりとか、いろんな方法でやっている」として、対策はさせないように言葉を濁した。
スタッフの「当選者は本当にいるのか」という質問に対しては、「間違えなくちゃんと出ています」と断言する。「『100人って言ったのに10人しか当たっていない』っていうのがもし公になったら、文春砲どころじゃ済まないもんね」と笑い、「そういうところは、しっかり真面目にやっています」「僕はそういうずる賢いことはしないので」と言い切っていた。