フェラーリは、GTワールドチャレンジ・ヨーロッパ・エンデュランスカップのプロクラスに参戦するふたつのチームをサポートし、WEC世界耐久選手権ドライバーを派遣することを明らかにした。
この取り組みはSROモータースポーツ・グループの耐久シリーズにおけるSMPレーシングと昨年のスパ24時間に登場し、今季はフルシーズンエントリーが決定したAFコルセの存在感を高めることが期待される。
今回フェラーリが派遣するのは、WECのLM-GTEプロクラスに参戦しているワークスドライバーたちだ。この内、現在ランキング2位に付けているアレッサンドロ・ピエール・グイディとジェームス・カラドのペアは、AFコルセの51号車フェラーリ488 GT3 EvoをGTEアマクラスのポイントリーダーであるニクラス・ニールセンとシェアする。
■シロトキンがSMPのフェラーリをドライブ
一方、ロシアのSMP銀行が出資するSMPレーシングでは、GTEプロの71号車フェラーリをドライブしているダビデ・リゴンとミゲル・モリーナのペアが起用され、元F1ドライバーのセルゲイ・シロトキンとともに72号車フェラーリ488 GT3 Evoのステアリングを握ることになった。
モリーナとリゴンは昨年、ミカエル・アレシンとトリオを組んでSMPからブランパンGTワールドチャレンジ・ヨーロッパ・エンデュランスカップに参戦。アンドレア・カルダレッリ率いるオレンジ1・FFFレーシングのランボルギーニに次ぐ年間2位の成績を収めている。
フェラーリはまた、Pro-Amクラスに3台のマシンを送り込む。この内の2台はシリーズのエンデュランスカップとスプリントカップの両方にエントリーする予定だ。
フルシーズンエントリーとなるAFコルセは、GTWCヨーロッパのPro-Amチャンピオンであるアンドレア・ベルトリーニとルイス・マキエルスの2名をレギュラードライバーとし、エンデュランスカップではニーク・オマーソンがこれに加わる。
元GTEアマドライバーであるエディー・チーバーはテンペスタ・レーシングのクリス・フロガットとチームメイトに。長距離レースで起用される第3ドライバーにはジョナサン・フイが指名された。
スプリントカップには出場しないリナルディ・レーシングは2013年のADAC GTマスターズで王者となったダニエル・カイルヴィッツをはじめ、リノ・マストロナルディ、ピエール・エレットという布陣で2020年シーズンを戦っていく。