食、育児のこだわりは人それぞれ。しかし、添加物や肉類を避け、玄米や無農薬野菜に強くこだわる、いわゆる"自然派"は、周囲から理解されにくいこともあるようです。ガールズちゃんねるに6月下旬、「自然派 被害者の会 Part3」というトピックが立ちました。
つまり、Part1~2があったということで、自然派に困惑する人の多いことが分かります。今回は、トピ主の「何の根拠もないコロナ対策を流布している自然派さんに参っています」を皮切りに、
「自然派のママ友とご飯食べに行ったら、出てきた食べ物全てに対して身体に悪そう~って文句言ってて食欲失せた」
「水道水を飲むって言ったら汚いって言われた」
などと自然派の友人知人にウンザリする人の声が5000件近く集まりました。(文:篠原みつき)
「使い捨てマスクは体に悪い、布マスクは合成洗剤で洗っちゃダメ」
トピック内の書き込みには
「職場の自然派の人がアルコール使いたくないらしくて、クレベリンを首から下げて、よくわからない甘ったるい匂いのするスプレーをデスクに振りかけてるわ」
「自然派さんの友達がいるけど、コロナには全く感染しない自信があるらしく、緊急事態宣言が出るまでノーマスク。自粛期間中も外出しまくってた」
などと極端な行動に困惑する人が相次ぎました。また、
「使い捨てマスクは『マイクロプラスチック使ってるからそれを吸い込むことになるよ。体にも悪いし、地球にも優しくないから布マスクにするべきだよ」と言われ、布マスクには『合成洗剤で洗ったらそれを吸い込むことになるから合成洗剤で洗っちゃダメだよ』」
と嘆く人も。マイクロプラスチックは、海洋汚染の一因として問題になっている微細なプラごみのことで、もちろんマスクの材料ではありません。書き込みには、予防接種を受けないことに対する批判のほか、"科学的根拠のない思い込み情報を押し付けてくる"と憤る人が大勢いました。
自然派ママの子どもが遊びに来た時あるある「お菓子を食べ尽くされた」
また、自然派ママのお子さんが家に遊びに来た時のよくある話としては
「ママ友の一人が今更ながらオーガニック食品にハマり始めて、遊びに来た子供達に市販のお菓子をあげると激怒する」
「息子の同級生もそうだった。2時間くらい預かっただけでお菓子食べ尽くされた。家ではこういうの食べられないんだって言ってた」
という声が多数ありました。どうしても除去食にしなければならない場合は別として、あまりにも自然派にこだわりすぎると、かえってジャンクフードへの執着が酷くなる恐れがありそうです。
筆者の友人にも、子どもが添加物アレルギーの人はいますし、わが子が花粉症なので、免疫力を上げる食事をさせたい気持ちはよく分かります。子どもが小さい時は、頻繁にサツマイモのおやつを出していましたが、中学生になる頃には「お願いだから食べさせないで!」と言われてしまいました。
抗がん剤に対して「毒をわざわざ身体に入れなくても」
一方で「被害者って…なんのこだわりもなく生きている人よりは好感がもてるけど」という擁護の声も少しですが、出ています。確かに大まかに自然派といっても色々な考え方や実践法があり、一括りにするのは失礼な話です。ただ、人に薦める場合は注意が必要でしょう。
抗がん剤治療をしている時に、自然派の親戚から「毒をわざわざ身体に入れなくても免疫で治せるのに!」と言われたという人は
「副作用で髪も肌もメンタルもボロボロの時に『毒を入れるから~』ってしつこくてガチギレした。今は治療の甲斐あって再発もなく元気だわ。お医者さんの治療方針に従ってよかった。水飲んで食べ物に気を使って病気が治るならコロナは流行ってないと言い続けるわ」
と綴っています。良質な食材で健康管理をしっかりすることは素晴らしいですが、医療の素人が無責任に口を挟むことは、害悪でしかないと筆者は思います。悪気がないだけに難しい問題ですが、心当たりのある人は"聞かれたら答えるけれど、自分から薦めることはしない"くらいを心掛けた方がいいのではないでしょうか。