isutaでは今週も、SUGARさんが贈る週間占いを配信。
2020年下半期の運勢も配信しているので、こちらもぜひチェックしてくださいね♡
2020年下半期の運勢 今週のおひつじ座の運勢illustration by ニシイズミユカ
鮮烈な赤を!
今週のおひつじ座は、「自分なりの“禁止の侵犯”を探っていく星回り」。
フランスの思想家バタイユは、人間は他の動物と違い、禁止を侵犯すること自体が欲望の対象となりえる動物であり、それこそがエロティシズムの条件だと考えました。
つまり「やっちゃいけないとされてきたことをする」から、花は赤く鮮やかに咲くのだと。
人は何かを失うことで初めて、その代わりに新たな自分自身となるための可能性(自由)を手に入れることができる。誰がなんと言おうと、それを決めるのはあなた自身なんです。
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妻は少年のごとく、少年は妻ごとく
今週のおうし座は、「待つなかでおのれに通う血の温度を実感していくような星回り」。
長谷川ふみ子の「天の川頭上に重し祈るのみ」という句では、戦地へ赴いた夫を待つ妻の情が溢れんばかりに込められています。彼女にとっては満天の空にかかる「天の川」でさえも、待ち人と自分を隔てさえぎる、暗く重い運命の重荷として映ったのでしょう。
芸術とは鍛錬であり、すなわち人間が人間である道。一人寝のわびしさや苦しさを重ねて夫を待つ中でこそ彼女の句境が研ぎ澄まされていった訳で、ここには彼女の芸というより人間がそっと置かれているのだと言えるかもしれません。
今週のあなたもまた、彼女のような「思慕静居」のなかで自身のまごころを研ぎ澄ませていきたいところです。
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ジュネ的逸脱
今週のふたご座は、「権威であるとか価値とか知性だとかに絡めとられるのを、どこまでも避けようとしていくような星回り」。
『泥棒日記』の作者・ジャン・ジュネは20世紀のはじめにパリに生まれ、乞食や泥棒、男娼をしながらヨーロッパ各地を放浪。本作は執筆中に十回目の有罪判決で終身禁固になるところを、著名な文学者の嘆願で特赦されることになった作品です。
一般的には聖性を反転させた悪徳の美学なんて評価をされていますが、実際に書かれているのは、ボーイズラブのアバンチュール、またその裏切りの歓び。そしてどこか歪んだ痛々しい話、浮ついた浅はかなインテリを打ちのめすような言葉も書いています。
今週のあなたは、自分自身を救済するために、くもりなき冷徹な眼差しで自分や周囲の罪穢れを見つめ、それらに化粧を施していくことが、少なからずテーマになっていくでしょう。
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終わらせるべきことは何?
今週のかに座は、「終わり方の美学を追求していかんとするような星回り」。
知らぬ間に、親を複製するような人生になっていやしないか。植えつけられた他者の意志に振り回され過ぎているのではないだろうか。一度そんな疑念を抱いた者は、それを自らの手で振り切っていくための「禊ぎ」を経験していかねばなりません。
パスカルは「人間は一本の葦であり、自然のうちでもっとも弱いものにすぎない。しかし、それは考える葦である」と言ったそうですが、実際のところ考えるだけでは何の解決にもならないし、かえってこじれるだけな気もします。
今週はいったん独りになってとことん考える時間も必要でしょう。そうして気が済んだら、改めていかに自分なりに世間と交わっていくかということへ真剣に向き合っていくことになりそうです。
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何をせんとや生まれけむ
今週のしし座は、「思ってもみなかった角度から、自分がこれまでやってきたことをとらえ直していくような星回り」。
2世紀ローマの哲人皇帝マルクス・アウレリウスは『自省録』において、この宇宙について、一なる魂を持つ一つの生き物として考えよと述べます。さらに万物がどのようにして一なる感性に帰っていき、またどのようにして一なる欲求からあらゆることをなすに至ったのかを考えよ、と。
つまり彼にとって宇宙とは、自己をそこから切り離してはならないすべての根源であり、「おまえは、あの宇宙の本質的な統一から、どこかに自分を投げ出してしまったのだ」と言いました。
いつだって私たちは、何かを失ってからしかその大切さに気付くことができない。ただし、人間には再び自らの統一を取り戻していく可能性も与えられています。
二度と失いたくないと心から思えるものは何か、今週はきちんと心に問いかけさせすれば、それがはっきりと浮かび上がってくるでしょう。
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聞こえないことばを交わす
今週のおとめ座は、「慣れ親しんだものや相手が、いつもと別様に見えてくるような星回り」。
「見せたかりしこの朝顔よまだ咲かぬ」(臼田亜浪)という句では、死に近き妻を思う作者の情があふれています。後に詠まれた「妻あらばとぞもふ朝顔赤き咲く」という句とペアとなっていますが、ここで注目したいのは二句の通奏低音となって効いている朝顔。
朝顔はもともと奈良時代に薬草として輸入されたもので、漢名は牽牛花。牽牛といえば、彦星の名前でもあります。昔の日本人は偶然名前が同じだったことから、織姫のことを「朝顔姫」とも呼んだのだそう。
あなたもまた、普段なら目に見えず意識されることもない絆の在り様を実感していくことができるかもしれません。
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自分の名を思い出す
今週のてんびん座は、「生き延びるために必要なあらゆることをしていこうとするような星回り」。
それはまるでダニエル・デフォーの『ロビンソン・クルーソー』のよう。主人公は難破船のたったひとりの生存者として不毛な無人島に流れ着き、途方もない不安に襲われるものの、船内で見つけたペンと紙で現状の「よい点とわるい点」を書きつけることで、人生を変える事実を発見します。
つまり、デメリットとメリットは相殺されており、これ以上にひどい状況は想像できなかったため、「世の中にこれほど悲惨な状況はないという場合でも、そこには何かしら……感謝すべき好ましい点が存在する」と結論づけたのです。
今週のあなたもまた、認めざるを得ない現実を受け入れ、やるべきことを明確に把握していくことで、活力と希望を燃やしていきたいところです。
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重いものを軽くする
今週のさそり座は、「ちょうどよく力の抜けた“かるみ”を目指していくような星回り」。
あまりにも技巧的で観念的に過ぎる句に対して、かつて芭蕉は「おもみ」という言葉を使って批判したことがありましたが、「老人が被つて麦稿帽子かな」(今井杏太郎)という句はその対極に位置づけられるでしょう。
老人がかぶっているのは何の変哲もない「麦稿帽子(むぎわら)」。「老人」もただそこにいるといった感じで、特別気取った風でもなく、「被つて麦稿」が八字で字余りであるのも、ちょっとしたぶかぶか感がして、ぴったりであるよりも、この「老人」には似合っているでしょう。
今週のあなたもまた、できるだけ不要なものをそぎ落としていくことに力を割いていくべきです。
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身の内の音楽を鳴らせ
今週のいて座は、「堅苦しさからの完全なる解放」がテーマになっていきそう。
セリーヌの『夜の果てへの旅』の特徴と言えば、つんのめるほどのスピード感で連射される罵詈雑言です。
植民地へ行っては蔓延する搾取と人間の愚かしさに毒を吐き、デトロイトの自動車工場では長時間の過酷な流れ作業に人間性まで抑圧される姿を見て呪詛し、帰ってきたパリでは虫けらのような人間の姿をやっぱり呪いまくる。
ただ、それだけ世の中を呪っている小説なのになぜか反発を抱かず、読むのをやめられない魅力を感じてしまうのは、主人公が自分自身もダメ人間の代表だという実感があるからでしょう。今週のあなたもまた、とことんジタバタして蠢(うごめ)いていくべし。
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休止符を打ち込んでいく
今週のやぎ座は、「ユーモアでもってひょいと力を抜いていくような星回り」。
皮肉にもうまくいっている時ほど人はつまずきやすく、思い上がりや傲慢さほど人を狂わせてしまうものはありません。しかし一方でそうした人間やその運命の自然なリズムを狂わせる要因をあえて意図的に用いることで、人類は宗教を生み出してきました。
つまり平穏な生活が行き詰まってきた時こそ、「夜明かし、昼夜の逆転、断食、性的禁欲など」によって人類は昔から狂ったリズムを整えてきた訳です。
今週はあえてそうした「休止符」を日常に打ち込んでいくには、ちょうどいいタイミングと言えるでしょう。
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大人のかくれんぼ
今週のみずがめ座は、「いつもは心の奥底で静かに眠っている理想の夢が、ひとり歩きしていくような星回り」。
ホフマンスタールの『夢のなかの少女』という詩では、一度も愛したことがないはずの女性が夢の中で少女となって現れ、夢から覚めても少女と一緒にどこまでも歩くような気がする心情が詠まれています。
いつもならすぐに忘れてしまうのに、夢から醒めても相手の姿が離れない。それを詩人は「どこまでも(いっしょに)歩いていったような気が」すると表現してみせた訳ですが、実際そうして歩いていくことでしか、遊離してしまった魂の一部を取り戻す方法はないのです。
今週のあなたもまた、ふとしたきっかけやもののはずみで予定調和や想定の範囲外へと一気に誘い出されていきそうです。
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好きの分だけ幸せになろう
今週のうお座は、「役に立たない遊びをこそ満喫していくような星回り」。
「大人同士の夜」「テレビもケータイもいらない夜」「新しい自分に目覚める」「夢と冒険のはじまり」。
例えばマスターカードのCMで紹介されていた「プライスレス」なものは、どれもその人たちの人生の中で一回あるかないかの貴重な「体験」であり、味わう価値のある特別な「瞬間」でした。
人生は長いようで短く、けれど意識すればそれなりの準備期間を設けることができます。今週は、人であれモノであれ体験であれ、自分への人生をかけたプレゼントとして捉え、思いを馳せてみるといいでしょう。
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