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日本HP、最先端テクノロジーを搭載したクリエイター向けPC&VR新製品を発表

2020年06月29日 18:22  リアルサウンド

リアルサウンド

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 株式会社日本HP(以下、日本HP)は6月29日、薄型軽量設計のノートパソコン「HP Zbook」と、クリエイター向けに性能を強化したノートパソコン「HP ENVY」、ほかにValve社との共同開発によるVRヘッドセット「HP Reverb G2 VR Headset」を発売すると発表した。新製品発表会は、同日オンライン上で行われた。


(参考:Magic Keyboard、海外の反応は? iPad ProをノートPC化する要求を満たすも「若干の改善点あり」との声


 新製品発表会の冒頭の挨拶では、パーソナルシステム図事業統括の九嶋俊一専務執行役員が、今回の新製品の狙いについて「ソーシャルメディアのプラットフォームなどが成熟している環境があり、ミレニアル世代などの大半が自己表現、クリエイティブ性を発揮したいと思っています。また、デジタル化へと世界が変化してきており、自己表現から仕事に至るまでクリエイティブ性を発揮する場面が多くなっており、1億総クリエイターの時代になってきています。さらに、アフターコロナでリモートでの作業が増えていくことが考えられ、その需要を鑑み、今回クリエイター向けのノートパソコンなどの発売に至りました」と力を込めた。


 ノートパソコンの新製品に関しては、大まかにプロ向け、プロシューマー向け、カジュアル向けと3種類のユーザーに沿った製品を発表している。


 新製品の「HP Zbook G7」シリーズは、プロをターゲットに発売する。NVIDIA® GeForce®を採用し、NVIDIA Quadro® RTX4000を搭載した「HP Zbook Studio G7」と、クリエイター向け15インチノートPCとして世界最小の「HP Zbook Create G7」の2機種は、8月下旬に発売。ほかに、薄型軽量の「HP Zbook Firefly」シリーズは8月上旬の発売を予定している。


 「HP Zbook G7」シリーズの最大の特徴は、排熱性能を強化した点にある。新しいカスタムベイパーチャンバーと耐熱性に優れ剛性の高い液晶ポリマーブレードファンを組み合わせたカスタムメイドの冷却機構を搭載したことで、長時間使用することができる。また、Z Power SliderやZ Predictive Fanアルゴリズムを搭載し、冷却性能、静音性とシステム性能を状況に応じて最適化する。


 CNCアルミニウムの筐体を採用したことで、強度と耐久性を保ちながら、軽量化しており、本体重量は1.9キロ。Bang&Olufsenがカスタムチューニングした150Hzのロールオフ・バス対応高性能スピーカーを搭載しているため、低温を備えた豊かなサウンドを実現している。また、バッテリー駆動時間は、最長で17.5時間。


 環境にも配慮した設計で、オーシャンバウンド・プラスチック※をスピーカー周りに採用している。なお、日本HPは、自社製品の再生プラスチック使用比率を2025年までに現在の9%から30%に引き上げる目標を立てている。


※オーシャンバウンド・プラスチック:海岸や海沿いの地域で、海に流入する前に回収された廃プラスチック


 長年HP製品のPCを愛用している株式会社マリモレコーズのデジタルシネマクリエイター江夏由洋さんは、今回発表した「HP Zbook G7」シリーズについて、「デザイン・機動力・スペックの3つの要素を兼ね備えており、デスクトップを離れてどこでも自由に創作することに非常に優れているノートパソコンだと思います」とコメントした。


 「HP ZBook Firefly」シリーズは、NVIDIA Quadro P 520グラフィックスと最大6コアの第10世代インテル Coreプロセッサーを搭載。薄型軽量設計だが、ユーザーが複数のアプリケーションでシームレスに作業を行えるパワーがあるのが特徴だ。HDR™ 400 4 K UHDディスプレイは、550nitの輝度を実現し、屋外などの周辺光の多い環境でも表示できる。シリーズの一つである15.6インチの「HP ZBook Firefly 15 G7」は、薄型軽量な筐体にテンキー付きキーボードを搭載している。


 プロシューマ―やカジュアル向けには、最新の第10世代インテルCoreプロセッサー、NVIDIA GeForce RTXグラフィックスを搭載する「HP ENVY」シリーズ3機種を7月下旬以降に発売する。


 15インチノートPC「HP ENVY 15」は、アルミシャーシと82.6%の画面比率、タッチインターフェイスを搭載した最大4K OLED (VESA認証Display HDR True Black)ディスプレイ、ゲーミングPCクラスの排熱処理機能を備え、クリエイターに快適な制作環境を提案している。


 「HP ENVY All-in-One 32」は、コントラスト比6,000:1のHDR600ディスプレイを搭載した31.5インチのオールインワンPC。デジタルクリエイションにパワーをもたらし、スマートフォンとタブレットを切り替えられるマルチデバイス対応キーボードで、複数のデバイスをコントロールできる。


 「HP ENVY Desktop TE01」は、排熱処理効果を高めるために特徴的なルーバー(鎧板)をフロントベゼルに採用したエアフローと静音性に優れたミニタワーだ。


 ほかに、VRヘッドセット「HP Reverb G2 Headset」は、Value社と共同開発し、9月上旬に発売する。Value社の世界最大のVRコンテンツ配信プラットフォームであるSteamVRに対応していることで、豊富なVRコンテンツをすぐに使用できるのが特徴。


 また、Valve社と共同開発をした新レンズは、左右それぞれ2,160 x 2,160ピクセルのディスプレイとの組み合わせで、明るさとコントラストが従来製品より大幅に向上した。ほかに、さまざまなアプリやゲームとの互換性を高めたボタンレイアウトを採用し、ヘッドセットと直接Bluetooth®でのペアリングすることで、セッティングも簡単。パーソナルシステムズ事業統括ワークステーションビジネス本部の大橋秀樹本部長は、「HP Reverb G2 HeadsetとHP Zbook Create G7をセットで使用すれば、クリエイターに新たな価値を提供できると思います」と自社製品に自信を覗かせた。(太田祐一)