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EXO ベクヒョン、チェン、チャンヨル……仲睦まじい“ビーグルライン” それぞれの持つ確かな実力を分析

2020年06月28日 10:01  リアルサウンド

リアルサウンド

EXO『OBSESSION』

 K-POP界における、大人数グループの火付け役となったEXO。韓国語で歌うEXO-Kと中国語で歌うEXO-Mといった、グループ内ユニットを作るなど大人数の強みを活かしたユニークな活躍も可能性を大いに広げてくれた。


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 紆余曲折を経て現在は9人体制に。力強いサウンドとそれに負けない雄々しいダンス。作品がリリースされる度にしびれる細かな振り付けで、圧倒してくれる彼らの人気は、アジアのみならずアメリカでもツアーを行なうほど国際的な広がりを見せ、2018年平昌オリンピックの閉会式アクトにも起用された。


 『Mnet Asian Music Awards』 の最多受賞者として『ギネス世界記録2018』に登録されたこともあるほど記録的なヒットを樹立し、数々の賞を総なめにしてきたEXOは現在、メンバーが順番に兵役中。そのため、ソロやユニットでの活躍がメインになっている。完全体カムバックを心待ちにしながら、彼らの魅力を改めて振り返ろうという第2弾。今回は1992年生まれのベクヒョン、チェン、チャンヨルにフォーカスを当てたい。


■華やかで賑やかなムードメーカー・ベクヒョン
 子犬のような愛らしさと、すぐにじゃれ合う仲睦まじい姿から、「ビーグルライン」と呼ばれているベクヒョン、チェン、チャンヨル。その中でも、ベクヒョンは特におしゃべりが好きなことで愛されている。もともと歌手のRain(ピ)に憧れてアーティストを志したベクヒョン。優しく包み込むような温かい歌声を持ち、学生時代にはロックバンドでフェスに参加し、最優秀賞を獲得したことも。


 そんな才能を見初められ2011年にスカウトで事務所に入り、2012年にはEXOとしてデビュー。今のテクニカルなパフォーマンスからは想像できないが、ダンス歴は事務所に入ってからだというから驚きだ。最初のころはメンバーから「軟体動物みたいで面白かった」とトークバラエティ番組で明かされていたが、それは「上手い下手」というよりもベクヒョンの体が特別柔らかかったから、という見方もできるそう。腕をまっすぐに伸ばそうとすると“稲妻マーク”のように曲がってしまうというのだ。また、自分の小指を握ったり、手を振ると薬指だけブラブラさせることができるなど、ユーモアたっぷりに語ってみせる。


 そんな愛らしいベクヒョンはソロでも大活躍。今年5月25日にアップされた新曲「Candy」のMVは1カ月で2600万回視聴を突破(6月26日現在)。2ndミニアルバム『Delight』は、iTunesのトップアルバムチャート世界69地域で1位を記録するなど、その人気の高さを知らしめる。ピアノの弾き語りから国家独唱、クールなダンスナンバーまで幅広く表現するマルチな才能をもちながらも、飾らないトークのギャップに今後も多くのファンを魅了していくに違いない。


■ファンキーなメインボーカル・チェン
 年上のメンバーには甘えん坊で、年下メンバーとは気さくな関係性を築く、明るくハツラツとしたチェンは、電池切れを知らないパワフルな人。そんな彼をメンバーは「ファンキーファンキーチェン」と呼んだこともあるほどだ。小さいころから歌が好きで、ベクヒョンと同じく2011年に事務所入り。2012年にデビューと練習生期間が短かったことから、最初のころはダンスに苦戦。だが、メンバーが夜を徹して練習に付き合ってくれたことから、その壁を打破。恩を結果で返そうと、必死に特訓をした努力家な一面も彼がみんなから愛される理由だ。


 また、彼の最大の魅力といえばその歌唱力。豊かな声量と幅広い音域を誇り、バラエティ番組『知ってるお兄さん』に出演した際、歌ウマの免許証とも言える名曲、ソ・チャンフィの「Tears」を原曲キーで歌い上げて拍手喝采を浴びた。女性シンガーでもなかなか出すことが難しいハイトーンボイスを見事に歌い上げた姿は痛快そのもの。また、チェンは歌に対する特別な思いから、仮面をかぶったまま歌のみで勝負を繰り広げる番組『覆面歌王』にも出演。「EXOのチェンではなく、チェンという人間として声で冷静な評価を受けたくて、この場に出ることになった」と語った通り(参照:Wow!Korea)、多くの人がチェンの高い歌唱力を見直し、EXOのメインボーカルの凄さを再認識した。


 プライベートでは今年1月に結婚を発表したのも記憶に新しい。6月24日には久しぶりに自身のYouTubeチャンネルに登場。韓国トップクラス実力派歌手パク・ヒョシンの「息」をカバーした映像を公開し、柔らかな歌声と変わらぬ歌唱力を見せてくれた。今後も人生経験を糧に、さらにEXOの歌唱面をリードする存在として活躍を期待している。


■「楽しもう」が座右の銘のハッピーラッパー・チャンヨル
 185cmの長身と端正な顔立ち。大人の色気がにじみ出る低音ボイス。抜群のリズム感で胸にズンズンと迫ってくるラップ、とアーテイストとして恵まれた才能を持ち合わせたチャンヨル。小さい頃から音楽に興味を持ち始めるとドラムを練習。さらに、ギター、ピアノと様々な楽器を操り、学生時代にはバンドも経験した。L’Arc~en~CielやX JAPANなど日本のロックバンドが好きなことでも知られ、初ワールドツアー『EXO FROM. EXOPLANET#1 – THE LOST PLANET』の日本公演では、hideの「Rocket Dive」をカバーしたことも。その際、ピンクの髪型や衣装まで忠実に再現するこだわりっぷりが光った。


 そんなふうに一度何かにハマると没頭する性格から、ビリヤードや射的など趣味も多いというチャンヨル。常に楽しく日々を過ごしており、彼の周りは「ハッピーが広がっていく」とも言われている。また、EXOのメインラッパーとしての活躍に加え『トッケビ』(tvNドラマ)のOSTに起用されたボーカリスト・Punchと共に歌った「Stay with Me」、DJ兼プロデューサーのRaidenとの「Yours」、イ・ソニの16thアルバム『Part 1「安否」』のリード曲「安否」など、様々なコラボ楽曲でもファンを魅了。さらにEXOの“マンネ(末っ子)”のセフンとのユニット・EXO-SCとしても、7月13日に1stフルアルバム『10億ビュー』をリリースすることが発表されている。昨年7月に発売した1stミニアルバム『What a life』では2人で全曲の作詞を担当するなど、EXOとは異なる音楽性と確かな実力を披露している。


 ちなみに、ちょっぴりナルシストで「スマホ中毒」とも呼ばれる一面も持つチャンヨル。彼のInstagramでは、ファッションコーデや、オシャレな場所でリラックスする姿、メンバーやコラボ相手との絆を感じさせる1コマ、最新出演作の予告……など、幅広い活躍と才能を垣間見ることができるので要チェックだ。(佐藤結衣)