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IMSA:マツダにDPi初優勝をもたらしたティンクネルが契約延長「将来にわくわくしている」

2020年06月27日 15:31  AUTOSPORT web

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2019年IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権のワトキンス・グレン6時間レースでマツダDPi初優勝を飾ったメンバー。左からジョナサン・ボマリト、ジョン・ドゥーナン(マツダUSAモータースポーツ担当ダイレクター:当時。現・IMSA社長)、ハリー・ティンクネル、オリビエ・プラ。
IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権に、マツダのDPiマシンで参戦しているハリー・ティンクネルが、マツダのオペレーションを担うマルチマチック・モータースポーツとの契約を延長、複数年契約にサインした。

 28歳のイギリス人であるティンクネルは2016年、マルチマチック社が製作を手掛けたフォードGTで世界耐久選手権(WEC)に参戦するプログラムにおいて最初に契約を結んだドライバーだが、現在活動を拡大中のマルチマチック社との仕事をさらに延長した形だ。

 ティンクネルの2020年シーズンの活動の主眼は、マツダのファクトリーDPiプログラムに置かれている。

 2020年開幕戦のデイトナ24時間レースまで、マツダDPiのオペレーション・パートナーはヨースト・レーシングが務めていたが、マルチマチックは7月3~4日にデイトナで再開されるレースからこのオペレーション業務を完全に引き継ぎ、マツダのDPiプログラムは新たなスタートを切る。

「フォードGTでレースをするため最初に契約をした2016年、マルチマチックは飛躍的な信頼を得た」と、その前年にはニッサンのLMP1プログラムに名を連ねていたティンクネルは言う。

「僕はその時点でスポーツカーではかなりの経験を持っていたが、GTカーのレースには出たことがなかった。でも僕はその機会をがっちりとつかみ、すぐに4年間のフルタイムファクトリードライバーの座を得た。すべての瞬間がよい思い出だよ」と昨年限りで終了したフォードGTのプログラムを振り返る。

「マルチマチックでの僕の役割にはその後、IMSAでマツダDPiをドライブすることが加わったが、素晴らしいプログラムだった。2019年のワトキンス・グレンではマツダDPiの初勝利をジョナサン(・ボマリト)、オリビエ(・プラ)とともに手にすることができたのは大きなハイライトだよ」

「この先も何が起こるか、わくわくしているよ。マルチマチックは大きな成功を収めたけど、いまだにファミリーのような雰囲気がある。フォードGTのプログラムによってマルチマチック・モータースポーツは一躍脚光を浴び、彼らがよい仕事ができることを知らしめた。この先も長く、その一員でいられたらと思う」

 ティンクネルは、アンディ・プリオール、セバスチャン・プリオール、ディルク・ミューラー、ハリソン・ニューウェイなど、マルチマチック契約のドライバーのひとりである。

「ハリーは私たちのグローバルモータースポーツプログラムに深くコミットし、マツダDPiを正しい方向に導くうえで重要な役割を果たしてくれた」とマルチマチックのラリー・ホルトは語る。

「昨年ワトキンス・グレンで勝利を挙げたときは、彼のその比類なきスタイルを存分に発揮し、ターン8で(アキュラのファン・パブロ)モントーヤに思い切った一手を仕掛けた。私が(無線で)そうするよう指示した10秒後にね」

「マルチマチックのレース活動が拡大するにつれて、ドライバーの人材確保も重要になるわけだが、今後数年にわたってハリーを起用することで、我々の力を世界のなかでもベストなものへと強化することができる」