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JO1 與那城奨&河野純喜&金城碧海、『KCON』「Stand by me」弾き語りで歌声に再注目 トークでの絶妙なコンビネーションも

2020年06月25日 06:01  リアルサウンド

リアルサウンド

JO1©LAPONE ENTERTAINMENT

 6月21日に配信された『KCON:TACT 2020 SUMMER』に出演した、JO1。日本人ボーイズグループとして初出演とあって、注目が集まった。パフォーマンスはもちろん様々な企画が行なわれ、大盛況に終わった。どの企画も魅力的だったが、SNSでも話題になっていたのがメンバーの與那城奨、河野純喜、金城碧海による「Stand by me」の弾き語りだ。


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 與那城、河野、金城は『PRODUCE 101 JAPAN』(GYAO!/TBS系)から歌唱力に定評のあったメンバーである。與那城と河野はレベル分けテストの時点でトレーナー陣から歌を評価されており、各バトルにおいてもボーカル志望としてグループを牽引してきた。金城もポジションバトルのSuperfly「タマシイレボリューション」で一気に注目を集め、その後もボーカルやラップでグループ内順位1位を獲得するなど存在感を示してきた。


 そんな3人が披露した「Stand by me」を振り返ると、それぞれの良さがはっきり出ていたように思う。與那城は、個性のある力強い声が特徴。ギター演奏を担っていたため、パートは少なめだが持ち前のピッチの良さを活かし、美しいコーラスも披露した。ハーモニー部分では、金城と顔を見合わせながら丁寧にコーラスをしていたのが印象的で、JO1の精神的支柱らしく「Stand by me」の骨子を支えていた。


 河野は、JO1のデビューシングル曲「無限大(INFINITY)」でも目立っていたように、パワフルボイスの持ち主。込めた想いをまっすぐに届けられるエモーショナルな声質と、それを伝えるだけのテクニックが武器だ。「Stand by me」ではサビ部分など多くを担当し、フェイクも入れながらのびのびと歌う姿が見られた。さらに歌唱力も格段にアップしており、抜けるような歌声が耳に心地よかった。よく「歌が上手い人は伴奏に合わせるのではなく、伴奏を引っ張れる」と聞くが、まさにその通りだったように思う。


 金城の持ち味は、優しさの中にもどこかメランコリックな色が見える唯一無二の歌声。それを活かして與那城とのハモリにも挑戦し、曲に彩りを足していた。『KCON:TACT 2020 SUMMER』の中で流れていたオーディション時の映像を見れば分かる通り、彼はとにかく成長が著しい。金城が持つ大人っぽい雰囲気を活かしたまま歌唱力が磨かれており、コーラスという新しい一面も披露。今後への可能性を感じる仕上がりになっていた。


 こうして一人ひとりに注目すると、それぞれの個性は全く違う。実際JO1の曲を聴くと「このパートを歌っているのは◯◯だ」とすぐに分かるが、今回の「Stand by me」ではそれぞれの歌声が溶け合っていたのではないだろうか。根本的に声質が合っていたり、3人の息が合っていることも要因の一つだ。例えば、2020年3月24日放送の『高田文夫のラジオビバリー昼ズ』(ニッポン放送)のゲストコーナーには、この3人が登場。終始しっかりしたトークを披露した金城、徐々に緊張が解けてムードメーカーっぷりを発揮した河野、客観的に2人を見ながらツッコミ&ダメ出しを行なった與那城と、個性を出しながら役割分担し、番組を盛り上げていた。『PRODUCE 101 JAPAN』で半年間衣食住をともにしてきた彼らだからこそなせる、コンビネーションである。


 2ndシングル『STARGAZER』が8月26日に発売されることも発表され、ますますの活躍が期待されるJO1。ダンスをフォーカスされる機会も多いが、ぜひ彼らの歌声にも耳を傾けて楽しんでみてはどうだろうか。(高橋梓)