中国最高峰シリーズのCTCCチャイナ・ツーリングカー・チャンピオンシップは、5月にアナウンスしていた2020年改訂版カレンダーのさらなる修正案を発表。当初はTCRチャイナ・シリーズとの併催6戦を含む全8戦を予定していたものの、6月26~28日単独開催だった上海天馬サーキットがキャンセルされ、全7戦の開幕は7月にずれ込む見込みとなった。
中国では古くからのライセンス生産で市民権を得るフォルクスワーゲン(SAICフォルクスワーゲン333レーシング/VWラマンドGTS)を筆頭に、現在同シリーズには北京汽車集団(BAICセノヴァD50)、長安フォードFRDチーム(フォード・フォーカスCTCC)に東風キア・レーシング(キアK3 2.0T)、そして広州トヨタ・レーシングチーム(トヨタ・カローラレビン)など多くのマニュファクチャラーが参戦している。
ドライバー陣も地元中国のツーリングカー使いに混じり、2012年のWTCC世界ツーリングカー選手権チャンピオンのロブ・ハフや、BTCCイギリス・ツーリングカー選手権ドライバーのアダム・モーガンらがエントリー。ワイルドカード枠ではBTCC連覇中のコリン・ターキントンや、こちらもWTCC経験者のペペ・オリオラなど国際色豊かな顔ぶれが揃う。
それら施策により近年急速に発展と進化を遂げるCTCCだが、2020年は中国湖北省武漢市で発生した新型コロナウイルス(COVID-19)により開幕が延期されており、世界的パンデミックの震源地となった反面、早期の終息に向かうことを期待しての改訂版カレンダーがリリースされていた。
しかしここへ来て懸念される感染症第2波の状況を考慮し、オリジナル版のカレンダーから4週間遅れの6月末に移動していた上海天馬サーキットでのオープニングラウンドがキャンセルされることが決まり、改めて7月18~19日の株洲(しゅしゅう)インターナショナル・サーキットから仕切り直しとすることが発表された。
それ以降のスケジュールは前回発表時からの変更はなく、8月の浙江省・紹興にある2016年開業のインターナショナル・サーキットでのイベントや、モンゴル自治区のオルドス、さらに上海戦を経て、9月26~27日の第6戦寧波国際スピードパークで当初カレンダーのスケジュールに復帰する。
そして12月12~13日の週末に開催予定のシーズンフィナーレは、COVID-19の終息状況をモニタリングしながら、江蘇省の黄海沿いに位置する塩城市のストリートサーキットか、F1トラックの上海インターナショナル・サーキットでの開催が予定されている。
一方、こちらもオリジナル版カレンダーを改定し、7月の株洲を新たな開幕戦に設定していたTCRチャイナ・シリーズは、最新の改定により全イベントでCTCCとの併催が予定され、8月1~2日の浙江インターナショナル・サーキット戦から、8月22~23日のオルドス、9月12~13日の上海インターナショナル・サーキット、9月26~27日の寧波国際スピードパーク、そして10月24~25日株洲の全6戦のカレンダーが策定されている。