狭いニッポンでは騒音トラブルは尽きない。不動産情報口コミサイト「マンションコミュニティ」に6月下旬、「騒音を気にしないようにするには?」というスレッドが立った。スレ主は、9月に新築分譲マンションの最上階から一つ下の部屋を購入したという女性だ。
毎日7時から23時まで、真上から2歳と4歳の女の子が部屋中をドタドタ走りまわり、飛び降りたりする音などに悩まされているという。管理会社に相談したが、全戸に注意書きを投函してくれただけで、まったく騒音は収まらない。
やむなく直接言いに行くと少しは改善されたが、相変わらず23時までドタドタ音で気になって仕方ないという。「子供がうるさいのは仕方ない」と自分に言い聞かせるものの、
「私が、音に神経質になっているでしょう。なので心療内科に行き、精神安定剤と睡眠薬を処方してもらっています。でもいくら精神安定剤を飲んでも、やっぱり音が気になるんです」
と苦痛を訴えている。(文:okei)
転勤族の社宅、いずれ出て行くんだからと気にせずに音を出している?
いまではマンションに帰るのが憂鬱になり、家にいるときはテレビやラジオをつけたり耳栓をしたりしている。夫は許容範囲としており、マンションの立地などを気に入っているため引っ越したくはない様子。どうすれば騒音を気にしないようにできるのか、アドバイスを求めていた。自分さえ我慢できれば、と思いつめている様子が気の毒だ。
この投稿には、スレ主と同じように騒音に悩まされた経験を持つ人からの共感や、長文の体験談が相次いだ。管理会社を通じても、直接言ってもダメ、 精神論とか過敏ということで済ませられない、などと憤っている。
「騒音が原因で流産した友人がいます。精神的に弱いんだろうなんて言葉でかたづけられるものではありませんでした」
「上階は大手企業の買い上げで、転勤族の社宅として使われています。本人達は、いずれ出て行くんだから、と気にせずに音を出しているとしか思えません」
深刻なケースでは、パニック障害になった、精神科や心療内科にかかっている、お金はないけど引っ越したという人も散見された。しかし引っ越し先でもうるさい住人が越してきたという人もいるため、引っ越せば万事OKとばかりも言えないのがまたつらい。
天井を叩いたところ柔道場のような大暴れを毎日開始、騒音バトルに発展した人も
対策として、好きな音楽を聞く、ノイズキャンセラのヘッドフォンをつける、週1日可能な範囲で外泊する等のアドバイスがあった。いまは外出自粛で子どもが登園や外遊びを控えているため辛いだろうが、登園がはじまれば早い時間に寝るようになるという慰めも。それでも、非常識な人は気にしない、収まらない、と怒る人はおびただしい。
一方、「騒音の度に怒鳴り込んでいます」など、根負けせず戦うべきと薦める声もある。苦情を言えば収まる相手なら良いが、
「だんだんと音がエスカレートしてきたので天井を叩いて響いていると教えました。そうすると、上は次の夕方から22時きっちりまで柔道場が上にあるのかというくらいの大暴れを毎日開始」
その後、騒音を中和するために天井付近にスピーカーを設置し、ラジオやテレビの音を流したという。
対抗してこちらも音を出す、という人は意外といるようで、
「天井に向けて、スピーカーで重低音鳴らしまくればいいと思います。お互い様ということで。うちの場合、それで上階が出ていきましたよ。いまはとても静かです」
「youtubeにアップされている警察無線の音を、渡り廊下にスピーカーを持ち出し上階に聞こえるぐらいの音でほんの数十秒流してやりました。すると、足音がピタリと止まりました」
という書き込みも。他の住人にとって大迷惑である。
自分の子どもの近所迷惑を気にするあまり精神を病んでしまう人もいるので、お互い思いやりは必要だ。しかし、スレ主のように我慢しすぎで病んでしまう人もいるので、多くのコメントにもあったように、なるべくプラス思考でストレスをためないようにするしかないのだろう。