新型コロナウイルスの影響で舞台公演が軒並みなくなっていることを受け、早稲田大学演劇博物館は6月18日、劇団・劇場関係者らに新型コロナで中止・延期となった公演の資料提供を呼びかけた。
コロナ禍の現在を演劇という観点から記録し、中止・延期となった公演の記録を後世に伝える、という趣旨。チラシ、ポスター、プログラム・パンフレット、台本、公演中止を伝えるDMの文面などの提供を求めていく。
「日本演劇史の貴重な資料として当館で保管し、次代へと継承してまいりたく存じます」
政府は2月26日にイベントの開催自粛を要請。緊急事態舞台芸術ネットワークの調査によると、約3000回の舞台が中止になった。
中止・延期となった公演情報を収集し、オンラインを含む展示などでの公開を検討しているという。岡室美奈子館長は、同館公式サイトで
「幸いにもご提供いただけます場合、日本演劇史の貴重な資料として当館で保管し、次代へと継承してまいりたく存じます」
と述べている。対象は演劇のほか、バレエ、オペラ、ダンスも含む。2020年度内に延期公演が実演しても、コロナ禍で一度、中止・延期を行った舞台であれば対象となる。YouTubeなどでの配信、無観客上演での録画などの動画配信を行った場合、その旨を明記するとのことだ。