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「ディオール」クルーズコレクションを無観客ショーで7月発表へ パリコレは今後も参加の意向

2020年06月22日 23:31  Fashionsnap.com

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「ディオール」2020-21年秋冬コレクションショーのフィナーレに登場したマリア・ グラツィア・ キウリ(2020年2月撮影) Image by: FASHIONSNAP.COM
「ディオール(DIOR)」が、延期していた2021年クルーズコレクションを無観客ファッションショーの形式に変更し、南イタリア・レッチェで7月22日に行うことを発表した。当日はオンラインでライブ配信を行う。アーティスティック ディレクターのマリア・ グラツィア・ キウリ(Maria Grazia Chiuri)と、クリスチャン・ディオール クチュールCEOのピエトロ・ベッカーリ(Pietro Beccari)が、6月22日に行ったデジタルプレスカンファレンスで明らかにした。

 クルーズコレクションのショーは当初、5月9日にレッチェで行われる予定だったが、新型コロナウイルスの影響で延期となっていた。レッチェは、キウリの父の出身地である南イタリア プーリア州にある街で、キウリにとっても思い入れのある土地。クルーズコレクションでは、Marinella Senatoreやピエトロ・ルッフォ(Pietro Ruffo)といったプーリア州と関わりの深いアーティストと協業し、現地のクラフツマンシップに敬意を表したクリエイションになるという。
 プレスカンファレンス後半では、メディア関係者から寄せられた複数の質問に、キウリとベッカーリCEOが回答した。例年参加しているパリファッションウィーク(パリコレ)について聞かれると、次回9月も変更なく参加する方針を表明。キウリは「ファッション関連企業だけではなく、ミラノやパリなどショーが行われる都市にとっても重要なイベント。他の産業にも影響を与えていることを忘れてはいけない」とコメントした。コレクションウィークを巡っては、新型コロナウイルスの流行を機に発表形式やスケジュールの見直しを図るブランドが相次いでいる状況。「サンローラン(SAINT LAURENT)」や「マイケル・コース(MICHAEL KORS)」は9月に開催予定のファッションウィークへの参加を見送り、一方で「バーバリー(BURBERRY)」は9月17日に屋外でランウェイショーを行う計画で、ブランドそれぞれの方針を発表している。
 なお、今シーズンのクルーズコレクションは、「ラルフ ローレン」「ジョルジオ・アルマーニ」「グッチ」「プラダ」「マックスマーラ」といった複数のブランドが、4月から5月に予定していたショーを中止、または延期している。「シャネル(CHANEL)」は5月にイタリア・カプリ島で予定していたショーを取り止めたが、今月オンラインの動画配信に形式を切り替えて発表した。
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