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SixTONES、Snow Man、KinKi Kids…それぞれが伝えたオンラインライブの意義 『Johnny’s World Happy LIVE with YOU』Day6

2020年06月22日 12:01  リアルサウンド

リアルサウンド

リアルサウンド編集部

 6月21日、最終日となるDay6を迎えた『Johnny’s World Happy LIVE with YOU』。今回は、SixTONES、Snow Man、KinKi Kidsが登場。SixTONES、Snow Manによるスペシャルコラボステージも披露された。


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■SixTONES
 彼らはもはや“SixTONES”というジャンルを作ってしまった。そう感じるほどに、一秒たりとも目が離せないライブだった。


 オラオラとした気迫と佇まいを携えながら、ステージングは上品で上質。京本大我の歌声はやはりキーとなっており、弦楽器の音色のように伸びやかで美しい。しかし、各メンバーとも高い歌唱力を備え、声色の使い分けが実にうまい。6人組でありながら、それ以上の重厚感と多彩な色を放つ。さらには、英語詞のなめらかさにも驚いた。


 ダンスやポージングを、シンクロやシンメトリーにしないことで、グループの個性と作品としての面白味が生まれている。繊細な世界観を持つ楽曲からセクシーな過激なナンバー、爽やかなミディアムポップまで、SixTONESが歌えばすべてが“SixTONESらしく”なる。


 曲中に送った優しいメッセージや、ファンが歌うパートでカメラにマイクを向ける姿、歌い終わりに深くお辞儀をする姿に、彼らの誠実さを感じた。MCでは、ジャニー喜多川氏との思い出や、オンラインの向こうにいるファンとの向き合い方など、大切な話題にしっかりと触れたことが印象的だった。


 『Johnny’s World Happy LIVE with YOU』の目指すところをきちんと理解した上で、自分たちの魅力を余すことなくアピールした。


■Snow Man
 今回は8人での参加となったが、スタイル抜群の彼らがズラリと並ぶとやはり迫力がある。あえて揃いでない、個々に似合ったジャケットが、ひときわ魅力を引き出していた。


 そうしたスタイリッシュな出で立ちながら、一瞬一瞬すべてに全力を懸けるのがSnow Manのステージだ。アクロバットにフォーメーションダンスにと、めまぐるしくステージを駆けまわる。その汗の量を見ても分かるように、パフォーマンス中の運動量は半端なものではないはず。それでも、苦しい表情は一切見せず、ステージを全身で楽しんでいることが観ている者にも伝わった。


 ダンススキルの高さ、踊りこなすダンスの幅の広さにも驚く。また、全員が表現に貪欲だ。それぞれが“個”を強くアピールしながらも、ダンスではきっちりとシンクロしている。自己主張ではなく、楽曲を表現することに貪欲なのだ。先輩グループのバックダンサーを数々つとめ、舞台人としても活躍してきたSnow Manだからこそ成せる、まさにプロの仕事だ。


 エンターテイナーとしての表情と、にぎやかなMCとのギャップも彼らの魅力だろう。短い時間のなかでしっかりと笑いをとりつつ、ステージに立てることの喜びを伝えた。とはいえ言葉よりも、パフォーマンス中のいきいきとした表情が、何よりも“喜び”を物語っていた。


■SixTONES×Snow Manスペシャルコラボステージ
 まさか横浜アリーナ全体を使ったワンカメショーを見せるとは、予想もしていなかった。見慣れた景色のなかでSixTONESとSnow Manが歌い、踊るという、ファンにとってはたまらない演出だ。


 衣装の色を対比させ、かつて共演した舞台を思わせるパフォーマンスは、まるで映画のワンシーン。踊りながら花道を進み、カメラに迫ってくる姿はまさに壮観だ。


 双方に完璧なステージを魅せつけた2組だが、コラボとなると少し自由度が増し、あちこちで笑顔がほころぶ。


 Day4でA.B.C-ZとKis-My-Ft2が見せたコラボステージのように、いつかこの日が思い出となったころ、再び横浜アリーナに集い、笑い合う日が来るのかもしれない。そう思うとわくわくした。


■KinKi Kids
 今回のオンラインライブでは唯一、アンプラグドでのライブを披露したKinKi Kids。バンドによる生演奏は、やはり迫力が違う。音の重みと厚みが、画面越しにも伝わる。実に贅沢なライブだった。シンプルだが凝ったライティングとカメラワークもKinKi Kidsらしい。


 “ふたりが歌えばKinKi Kids”。それを体現した時間だった。ふたりにしか成し得ない、完璧なユニゾンを聴かせた。


 披露された曲は、誰もが知る大ヒット曲ばかり。何度も耳にしてきたはずだ。それでも彼らが言うとおり、歌詞をじっくり読みながら聴くと、いくつものフレーズが現状にリンクし、胸に刺さる。


 ラストには、ライブでしか披露されていない「YOU…~Thanks 2 YOU~」を選曲。ジャニー喜多川氏との別れにより“世界が変わってしまった”、その言葉が印象的だった。そうして生まれた曲にもまた、今このときが重なる。


 MCでは、しっかりと“今”へのメッセージを、ダイレクトに、言葉を濁さずに伝えた。彼らも、同じ現実を生きている人間なのだと実感する。


 また、仕事が途絶えたスタッフやミュージシャンの存在にも触れた。時折、バックミュージシャンの演奏シーンが映る。音に身を委ね、いきいきと演奏する姿に「音楽って良いな」と、改めて気付かされる。


 音楽が心の支えになることを、KinKi Kidsはあらためて示した。今回のライブの意図を深く汲んだ、KinKi Kidsにしかできない、KinKi Kidsだからこそできるステージを見せてくれた。


■プレゼンター・TOKIO 国分太一の存在
 今回、プレゼンターをつとめたTOKIO・国分太一の存在も大きかった。オープニングでは毎回、優しい言葉で後輩たちを紹介。ファンにとっての耳寄り情報も伝えてくれ、ライブを楽しみに待つファンのテンションを高めた。


 また、バックヤードの紹介や特効の体験など、貴重な機会もプレゼントしてくれた。誰よりも多く感謝の言葉を述べたのも国分だ。


 Day6では、ジャニーズにおける「with YOU」の言葉の重み、その精神がいかに大切なものであるかを伝えた。最終日にして、オンラインライブ開催の本当の意義が理解できたような気がする。ジャニー喜多川氏の意志が、脈々と受け継がれていることを感じた『Johnny’s World Happy LIVE with YOU』だった。


 この日のライブの模様は、6月28日23時59分までアーカイブ視聴が可能。今から視聴券を購入した場合でも、期間中はアーカイブ配信を視聴することができる。


 なお『Johnny’s World Happy LIVE with YOU』における収益の一部は「Smile Up! Project」を通し、医療従事者向けの支援活動に充てられる。(新 亜希子)