トップへ

EXOの長男シウミン、愛されリーダー スホ、マルチプレーヤー レイ……多様な個性もつ年長メンバーたち

2020年06月21日 10:01  リアルサウンド

リアルサウンド

EXO『OBSESSION』

 未知の世界から来た新たなスター――。


(関連:SuperM、『Beyond LIVE』から感じた世界中のファンとの“繋がり”とライブの新たな未来


 まさにEXOは、未知のスター像を見せつけてくれている。メンバーに設定された架空超能力に始まり、デビュー曲「MAMA」のMVで見せた圧倒的な世界観の作り込み。韓国人メンバーで構成されたEXO-K、中国人メンバーを含むEXO-Mに分かれて、曲だけでなくMVに韓国版と中国版があるのも新たな試みだった。


 彼らが所属しているのは、東方神起、少女時代、SUPER JUNIOR……と、元祖K-POPアイドルを生み出した大手芸能事務所、SMエンターテインメント。王道を極めたからこそ挑める、新道。それが、EXOを唯一無二のグループとなった所以だろう。


 もちろん、新たな道には思わぬ展開がつきもの。メンバーの脱退に衝撃を受けた時期もあった。しかし、年々EXOは強くなっていく印象だ。下積みの期間も、年齢も、そして国籍もバラバラなメンバーたち。しかし、だからこそ多様な個性がガチッとハマるパフォーマンスの気持ちよさといったらない。


 新曲をリリースするたびに、「そう来たか」「こんなこともできるなんて」「さすがEXO」「スゴイものを見せてくれた」と度肝を抜いてくれる。私たちはいつだって未知なものに惹かれてしまう。CDが売れない時代と言われる中、アルバムが軒並みミリオンセラーになるのも必然なのだ。


 現在9人体制のEXOは順に兵役に行っており、ソロでの活動がメイン。今こそEXOメンバーの魅力を振り返り、来るべき完全体でのカムバックを楽しみに待とうではないか。年齢順に、今回はシウミン、スホ、レイの3名に注目したい。


■“キングオブK-POP”をリスペクトする長男・シウミン
 とても最年長とは思えない可愛らしい雰囲気を持つシウミン。小柄でありながらダイナミックなダンスは、彼の持ち味。振りにブレない強い体幹を持ち、安定した動きに加えて、身体で遊ぶ余裕さえ覗かせる。次の振りへと移る前に少しためて緩急をつけてみせたり、撃ち抜く仕草をしてファンへの愛嬌を振りまくなど、シウミンの動きは実に情報量が多いのだ。


 こうしたアイドルマインドの根底には、自身が東方神起ファンであることも大きいのではないだろうか。元気いっぱいな少年のようなキュートさも、大人の男性らしいセクシーな雰囲気も……どんなダンスをファンが待ち望んでいるのか。そのど真ん中をつくパフォーマンスを披露するのだから、見ている側は笑顔にならざるを得ない。


 そんなシウミンは、テレビ番組出演後にいつも検索語ランキングに浮上することから、「リアルタイム検索妖精」というニックネームがついたこともあるほど。今年12月まで兵役中のシウミン。きっと検索語ランキングがざわめく、除隊のタイミングが待ち遠しい。


■EXOを守る真面目な愛されキラキラリーダー・スホ
 教育熱心な両親のもとで、優等生として育ったスホは、中学校では生徒会長を務めるなど根っからのリーダー気質の持ち主。努力家で真面目なスホは7年と長い練習生期間を経て、EXOのリーダーとなった。スホ=「守護」という名前の通り、EXOを守る者としてのミッションを担う。だが、個性豊かな大所帯のグループをまとめていくのは、決して簡単なことではない。東方神起・ユンホ、SUPER JUNIOR・イトゥクから直々にアドバイスを受けたこともあるという。


 リードボーカルとして柔らかく温かみのある魅力的な歌声を披露するスホは、俳優としてもその表現力を開花。日本ドラマ『リッチマン、プアウーマン』をリメイクしたラブストーリー『リッチマン』に出演した際、インタビューで演じた役柄と自身の性格を比較して「僕は一言発するたびにたくさん考えるタイプで、相手の立場を考えながら話すので、そういった点は彼とは異なると思います」と回答していた(参考:衛星劇場)。どこまでも模範的で礼儀正しい性格が伺える。ちなみに、兵役中の現在は新兵教育隊で中隊長を務めているそうだ。


 責任感が強く正統派なビジュアルでハイスペック男子。にも関わらず、掃除が苦手という数少ない弱点も長年共に歩むメンバーには見つかってしまい、「掃除するのは5年に1回」「服の間で泳ぐのが好き」など、愛あるイジリを受けてしまうシーンも、また微笑ましい限りだ。


■マイペースな天然系マルチプレーヤー・レイ
 現在、唯一の中国人メンバーとなっているレイ。その芸名は、台湾版『花より男子』の花沢類(フアゼー・レイ)から取ってつけられたという。口数が少ないがバイオリンがうまい花沢類のキャラクターが、物静かでピアノの得意なレイとリンクしていることからだったそうだ。「当時、僕はあまり考えず、みなさんが決めて」と伝えたという。そんな掴みどころのないところも、確かに花沢類っぽい。


 楽譜は読めないが耳コピができる絶対・相対音感を持ち、踊れば誰もがグループのトップクラスと認める魅力的な動きを披露し、歌えばソロアルバム『蓮(LIT)』が中国音楽配信サイト・QQ MUSICでわずか7分19秒で3千万元(約4億6000万円)を売り上げ、QQ MUSIC史上最短記録を更新。iTunesトップアルバムチャートでは世界21地域で1位を獲得した。やれば何でも器用にこなし、その才能を努力でさらに磨き上げる。それでいて話すと、韓国語や日本語が可愛く聞こえるという天然系ギャップも持ち合わせているのだからずるい。


 最近は中国での活動が中心となっているレイ。しかし、スホが軍入隊するタイミングで公開された集合写真には、レイもInstagramのストーリー機能を通じてリアクション。「愛し合おう。行ってらっしゃい、リーダー」の書き込みに、彼らの変わらない絆を感じずにはいられない。(佐藤結衣)