トップへ

「一流商社勤務の彼氏に結婚を延期された」プロに調査依頼してみた結果 探偵事務所の事例集が“赤裸々すぎ”と話題

2020年06月21日 08:20  キャリコネニュース

キャリコネニュース

写真

探偵事務所のサイトに掲載されている“結婚調査の事例”がネットで話題だ。例えば、28歳女性は、結納を交わした一流商社勤務の彼から結婚の延期を頼まれ、デートの回数も減ってしまった。女性は「結婚の意志が無くなってしまったのでしょうか」と調査を依頼した。

その結果、意外なことがわかった。

「男性は、会社には行かず職安に向かい、その後、午後から別の企業の面接会に行っていました。後の話では、男性は上司との口論の末、ひと月前に会社を辞めており、ご依頼主に心配をかけないために再就職を決めてから話そうと考えていたとのこと」

しかし、「ただ、決まった再就職先は非常に待遇の悪いところで、嘘をつかれたことへの不信感と、経済的な不安から、ご依頼主は結婚を白紙に戻しました」と調査結果によって破断になったという顛末まで記載されている。

ほかにも、取引先の部長から部下の女性を紹介してもらい交際を始めたが、実は女性と部長が交際関係にあったという男性、居酒屋で知り合って結婚を約束したが実はほかに本命がいて、自分は“浮気相手”であったことが判明した女性の事例なども掲載されている。

ツイッターでは6月17日ごろから話題になり、「面白怖い」「これはホラーだな 真実は小説より奇なり」などの声が寄せられている。この事例集が掲載されているのは「探偵事務所 相沢京子調査室」(京都府)だ。キャリコネニュースは同社の相沢京子代表に話を聞いた。

「掲載しているのは昔のものばかり。今は自分でインターネットで調べられますからね」

詳細すぎる事例集について、相沢代表は「今は個人情報の保護などもありますから。掲載されているのは昔受けた依頼のものばかりです」と話す。結婚調査の依頼自体も15年前までは月30本以上あったが、最近は月1~2本程度まで減少しているという。

激減した理由について「今は相手がどんな人か、自分でインターネットで調べられますからね」と語る。また、「最近は親関係なく、自分で決めた相手と結婚をする人が多いのでそれも影響していると思います」と時代の変化も挙げる。

「でもそれだけでは調べられないことを頼まれに来ます。結婚調査の依頼人で多いのは親御さん。いわゆる“いいとこ”の娘さんや息子さんのご両親が多いですね。結婚相手の家柄や人柄、借金の有無を気にする人が多いです」

ネット上では「結婚することになって素行調査されたら経歴のせいで破断になるのでは」と心配する声も挙がっていたが、相沢代表は「若い時はいろんなことをして当然。歳を重ねるごとに落ち着きますし、今の素行より借金の有無などの調査依頼が多いです」という。

「家柄を含めた親の身元の確認に関する調査依頼が多いです」

結婚調査にかかる期間は約1か月で、調査内容によって料金が変わる。「家柄を含めた親の身元の確認に関する調査依頼が多いです」といい、その場合の費用相場は50万円を程度だという。

同社サイトによると、本当に独身なのかといったことや結婚歴の有無、消費者金融の借金残高など知りたい点のみを依頼する「ワンポイント調査」(1項目5万円程度)、学歴や職歴、収入など本人に関する9項目の調査(12万円から)、本人と家族に関する調査(23万円)などのプランがある。

ただ最近は、結婚調査だけでなく業界全体が落ち込み気味だという。同社は1972年創業で、相沢代表は「私ももう90歳になりますしね」と話す。

「昭和40年代に探偵社は大きくなって60年代がピークだったように感じます。平成になったら結婚調査も減りました。新型コロナウイルスの影響も無きにしもあらずですが、楽な時代ではないです。世の中が不景気ですから。乗り越えていかなければと思います」