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「まるで砂時計の中」サイロに落ちた女性、貯蔵されていたヒマワリの種に埋もれて亡くなる(米)

2020年06月19日 21:12  Techinsight Japan

Techinsight Japan

ヒマワリの種に埋もれて亡くなった女性(画像は『Knewz 2020年6月17日付「Farm horror as North Dakota woman, 56, falls into grain bin full of sunflower seeds and drowns」(Image credit:Eddy Funeral Home)』のスクリーンショット)
大きな農場でよく見かける穀物などを貯蔵するサイロ。ほとんどが円筒状の形をしており、500トンから1500トンもの穀物を貯蔵することができるほど大きなものもあるようだ。このほどアメリカで、サイロの上部にある詰込口から内部に転落してしまった女性が貯蔵されていたヒマワリの種に埋もれて亡くなるという痛ましい事故が起きた。『Knewz』『The Sun』などが伝えている。

米ノースダコタ州スタッツマン郡モントピリア在住のロリ・ケイ・メッツさん(Lori Kay Metz、56)が、今月10日に事故で亡くなった。彼女はこの日、同郡ピングリーにあるグリンツ農場で1台のトラックが積んできたヒマワリの種をサイロに貯蔵するのを手伝っていた。

ロリさんはサイロ上部の詰込口で作業をしていたが、足元がふらついて中に落ちてしまった。サイロ内部は貯蔵物を下から取り出す構造になっているため、転落したロイさんはまるでアリ地獄に落ちたように貯蔵されていたヒマワリの種の中に吸い込まれてしまった。

すぐに農場スタッフがサイロの側面に穴を開けてロリさんを救出しようとしたが、最終的に到着したレスキュー隊によって開けられた穴からロリさんを外に出すことができたようだ。しかし彼女は既に心肺停止の状態だったため、救急隊によって心肺蘇生が行われた。

だがロリさんは、息を吹き返すことなくそのまま現場で亡くなってしまった。地元の報道によれば、ロリさんは転落防止用のハーネスを身につけていたものの、ロープのフックをどこにも固定せずに作業をしていたようだ。そして転落してヒマワリの種に埋もれたロリさんは窒息して亡くなったと伝えられている。

米インディアナ州にあるパデュー大学の研究者の調べによると、米国内でロリさんのような事故で亡くなった人は昨年だけでも39人にものぼり、今年に入ってからは既に7人が亡くなっているという。また同大学で農業工学の教授をしているビル・フィールド氏(Bill Field)は、サイロの中は「砂時計のようだ」と話しており、中に落ちた人はすぐに穀物の中に引き込まれ、窒息する可能性があると注意を促している。

画像は『Knewz 2020年6月17日付「Farm horror as North Dakota woman, 56, falls into grain bin full of sunflower seeds and drowns」(Image credit:Eddy Funeral Home)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)