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大手セレクトショップや百貨店が夏のセールを前倒しで開催、春夏の在庫消化を促進

2020年06月18日 15:52  Fashionsnap.com

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国内の大手セレクトショップや商業施設、百貨店が、今年の夏のセール時期を前倒して開催している。各社では4月~5月にかけて緊急事態宣言発令に伴う店舗の臨時休業や、外出自粛に伴う消費マインドの低下などにより店頭分の売上が大幅に減少。春夏商品の在庫消化促進策の一環として、店頭やECでのセール開催時期を例年よりも早めているという。
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 「ユナイテッドアローズ(UNITED ARRROWS)」や「トゥモローランド(TOMORROWLAND)」、「ジュン(JUN)」グループは例年、店頭やECでの夏物セールを6月下旬に開催しているが、今年は時期を前倒して6月上旬からセールを開始。「ビームス(BEAMS)」では例年6月下旬に始めていたセールを、今年は2週間程度早い6月15日から行っている。
 また、ルミネでは7月下旬に予定していた「ルミネ/ニュウマン・ザ・バーゲン」を館内混雑防止の観点から中止するほか、渋谷109が6月下旬に開催予定だった店頭でのサマーセールを取りやめることを決めた。いずれの施設も6月~8月にかけて、各ショップで順次セール品を展開していくという。
 三越伊勢丹や高島屋、そごう・西武といった大手百貨店では、店頭での実施に先駆けて6月5日から夏のクリアランセールを自社ECで順次開催。毎年6月下旬~7月中旬に行う店頭セールは混雑を回避するため開始日を設けずに、ブランドごとにスタート時期をずらして段階的に実施している。
>>伊勢丹新宿店夏のセール時の様子(2019年)
 なお、秋冬商品の仕入れにおいては、ワールドが前年と比べて仕入れ量を30%減らす方針で、需要動向に合わせて随時商材を追加できる体制作りを構築すると発表。ユナイテッドアローズでは秋冬の仕入量を前年比の7割程度に抑制する措置をとるほか、「ステュディオス(STUDIOUS)」は8月に予定していた秋物の立ち上がりを1ヶ月後ろ倒しにすることで夏物商品の販売時期を伸ばし、発注数を抑制するという。
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