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ケリングの取締役員にエマ・ワトソンが就任、持続可能性委員会の議長を兼任

2020年06月17日 10:32  Fashionsnap.com

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取締役兼持続可能性委員会の議長のエマ・ワトソン © Carter Bowman
ケリング(KERING)が6月16日の年次総会で、新たな取締役に女優のエマ・ワトソン(Emma Watson)、中国の配車サービスDidi Chuxing(滴滴出行)の社長ジーン・リウ(Jean Liu)、スイスの銀行クレディ・スイスの元最高経営責任者ティージャン・ティアム(Tidjane Thiam)の3人を任命した。

 ワトソンは女優としての活動のほか、男女の平等推進や環境保護といったグローバルな問題解決の啓蒙を促すアクティビストとしても知られる。2014年には国際機関「UN Women」の親善大使に任命され、女性が教育を受ける権利の拡充を推進し、ジェンダー平等の達成を目指す「He For She」キャンペーンをスタート。このほか、2016年にフェミニストのためのブッククラブ「Our Shared Shelf」を立ち上げた。ワトソンは取締役会の持続可能性委員会の委員長を兼任する。

 リウはゴールドマンサックスでアジアマネージングディレクターを経験した後、Didi ChuxingのCOOを経て社長に就任。テクノロジーとシェアリングエコノミー産業における女性のエンパワーメントを推進し、中国では初の女性向けキャリア開発プログラム「DiDi Women's Network(滴滴女性同盟)」を始動させた。また、ブルームバーグのニューエコノミーフォーラムの諮問委員会の創設メンバーで、アジア協会の理事会にも参加している。

 ティアムは1994年から1999年まで世界銀行のコートジボワール代表を務め、クレディ・スイスでは2015年7月から2020年2月まで最高経営責任者を経験。今年4月には新型コロナウイルス対策におけるアフリカ連合特使に任命された。 

 ケリング会長兼CEOのフランソワ=アンリ・ピノー(Francois-Henri Pinault)は、「3人を取締役会に迎えることができて嬉しく思います。彼らのそれぞれの知識と能力、およびそれらの背景と展望の多様性は、私たちの組織の将来にとって重要です」とコメントしている。

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