レーシングポイントF1のチーム代表を務めるオットマー・サフナウアーは、2月に行われたプレシーズンテストでの印象的なパフォーマンスに基づいて、2020年型マシン『RP20』はこれまで開発してきたマシンのなかでもベストなものだと考えている。
RP20はメルセデスF1の2019年型マシン『W10』から大きくインスピレーションを受けており、デザイン哲学を一新したことで一石を投じた。
バルセロナで行われたプレシーズンテストにおいて、RP20はその競争力を示すようなタイムを残しており、1回目のテスト初日には、セルジオ・ペレスが2番手のバルテリ・ボッタス(メルセデス)から約0.06秒落ちの3番手につけていた。
サフナウアーはF1公式サイトのポッドキャスト『F1 Nation』において、「冬の間に目にした競争力は、レッドブルリンクで見られるだろう」と語った。
「今は長いオフの期間だ。仕事に復帰してマシンを開発し、新しい部品を取り付けるような十分な時間は誰にもなかったと思う」
「私の予想としては、我々が冬の間に目にした競争力は今もあるはずであり、オーストリアで明らかになるだろう」
また彼は、RP20は最高のマシンだと確信している。
「これは最も競争力のあるマシンだ。我々はきちんとした一歩を踏み出したのだ」
「空力チームがどれほど素晴らしい作業を行ったのかを示す十分なサインを確認できたバルセロナテストを終えて、全体的なパッケージとしては、我々の空力チームが製造してきたもののなかでもおそらくベストなものだ。とにかくバルセロナでは最高だった」
「他にも非常に競争力の高いマシンを目にしたことがある。スパ・フランコルシャンでエイドリアン・スーティルがメルセデスのミハエル・シューマッハーをオーバーテイクしたときのことを思い出すよ。我々がとても速かったレースがあるし、スパでは優勝に近づいていた」
7カ月間の長いオフを経たレーシングポイントは、チームやドライバーがシミュレーターではなくリアルなレースの慣れを取り戻すために、来週シルバーストンで“プロモーションデー”を使用するとことになるようだ。
メルセデスはすでに同サーキットで2日間のプライベートテストを実施しており、ルイス・ハミルトンとバルテリ・ボッタスが開幕に向けての準備を行った。またフェラーリもセバスチャン・ベッテルとシャルル・ルクレールとともに同様の機会を設けるものとみられている。
先月、ベッテルは2020年シーズン限りでフェラーリを離脱すると発表したが、次の移籍先としてレーシングポイントとの繋がりを持っていると言われていた。しかしサフナウアーは、ベッテルと移籍に関する話はしていないと述べた。
「セブ(ベッテルの愛称)は私に電話をかけてきていないし、私は彼と話をしていない」