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オンライン婚活リアリティーショー『Love or Delete』第3話ーー“収入”や“束縛”などの本音探り合いで「恋愛観のズレ」浮き彫りに

2020年06月15日 07:01  リアルサウンド

リアルサウンド

(c)ABEMA

 オンライン婚活リアリティーショー『Love or Delete 今、婚活できない私たち』第3話が「ABEMA(アベマ)」の「ABEMA SPECIALチャンネル」にて配信が開始された。


(参考:“リモート恋愛”は意外なカップルが生まれやすい? 部屋チェック、駆け引きなど独自の面白さを分析


 全5日間のうち、ちょうど折り返し地点の今回は男性4名、女性6名の10名体制。全員“結婚生活をイメージした”パジャマ姿で登場し、人によっては部屋も変え、ベッドルームからの参戦となった。よりプライベート感がアップしたリモート婚活後半戦の幕開けだ。


 以下、第3話の見どころをレポートする。本編のネタバレもあるため、ご注意いただきたい。


 2日目の投票では、女性メンバー人気No.1が丹羽咲絵、男性メンバー人気No.1が林道徳という結果。スタメンの顔ぶれは変わらずといったところだ。


 さて、ラブデリ名物の「オンライン参加型コンテンツ」の3日目は、男性陣による「Tシャツ早たたみ対決」。1番早くTシャツ3枚を畳むことができた男性が勝利で、勝者は気になる女性を指名して2人だけのディナーを楽しむことができるという、ライバルに差をつけるためにも頑張りたい勝負どころ。結婚相手に求める条件として挙がることが多い「家事力」を男性側が競うというのも、女性ウケの良い面白い企画だ。「私、これめっちゃ得意です」と丹羽が早たたみのコツを伝授し、勝者となった城前栄人は、「ほな、先生やってくれたから丹羽先生で」とディナー相手を指名した。


 オンラインディナーに入った2人。城前はジャケット着用、丹羽もドレッシーなワンピースに着替えて2人で乾杯をすると、オンライン上でも一気にガラッと雰囲気が変わる。「さっきさ、Tシャツのレクチャーしてくれたから、じゃあ……みたいな感じだったじゃん」と丹羽が突っ込むと、「いや、あれは嘘です」という城前に「照れ隠しか」と重ねる丹羽。そういえば、初日に抜け駆けROOMで丹羽を指名した際にも、同じような光景が見られた。一旦“誰を選ぼうかな”というような素振りを見せ、女性陣の画面を見回す振りをしてから、城前は結局、丹羽を指名していたのだった。(城前なりの他の女性に対するエチケットなのかもしれない)


 「めっちゃ話変わるんですけど、何歳に結婚したいとか、子ども欲しいとかあるんですか?」という城前の質問に対し、丹羽が悩めるアラサー女性の本音をこぼしていた。結婚願望が湧いてきたのは自分が30歳になってからで、子どもが欲しいと思った時にどうしても制限があるから、その限られた時間を思うと結婚相手に目を向けるようになったと。


 今まで丹羽が質問もリードしていた2人だが、こうやって城前から踏み込んだ結婚観を聞き出せたのは2人の関係にとってさらなる前進だったのではないだろうか。城前が「誰と食べるかですよね。こうやって美味しいフレンチいただいたんですけど、これが牛丼でも美味しかったです」と真っ直ぐな気持ちを伝え、「飯行きたいですよね。会いたいですよね。」と想いが溢れてきたようだった。これには丹羽も「なんかさ、遠いよね……」と歯がゆさを滲ませ、また余韻を残しながら、2人のディナータイムが終わるのを名残惜しそうにしていた。


 この裏では井川瑠音が「自分からは誘えないんで、別部屋で待ってるんで来て下さい」と個別ROOMを開設。本心では自見弘毅ともっと話したいと思ってのことだったようだが、無情にも訪問者はない。そんなことをしているうちに山本麻貴が「私も勇気を出して、もう一回自見さんと一緒に飲みたいです」と抜け駆けROOM。この2人のROOMでもオンライン婚活の新たなる楽しみ方が見られた。山本の「一緒におつまみ作りませんか?」という提案によって、クッキング中の山本の様子をオンラインで流す。自見は「なんかニヤニヤしちゃう」とわかりやすくテンションが上がり、山本も「早く彼のためにご飯を作りたいな」と何とも初々しく良いムード。


 実はこの「おつまみ調理中継」は別の2人の間でも使われた。ディナーデートから戻ってきた城前を坂本麻子が個別ROOMに誘い出す。前回のストレッチデートの際に福岡が好きだと話していた城前に「自宅でもできる福岡屋台おつまみ」の作り方を紹介。いきなり博多弁になり、「これを言いたかったから早くディナーから帰って来いと思ってた」と話し、「話してみて面白いなと思ったのは城前くんだけだった」「丹羽さんと両想いなんだろうなと思うけど、最後まで楽しんで色々考えて迷ってくれたら、それが一番かなと思う」と、重々しくならずに、だけれども自分の気持ちから逃げずに伝える。丹羽の前での城前は探り探りの様子だが、坂本の前での彼はリラックスモードになっており、これはこれで良い雰囲気にも見える。


 井川の個別ROOMに誰も行かないという事態を懸念して、高橋佑介が訪問。するとまもなくして鹿野悠がそこに参戦するという新しい展開も。「純粋に2人のやり取りに興味があったから」と話しながらも「佑介さんは私にとって一番印象の大きい人だから」とも伝えていた。


 そして今回、最も意外な動きを見せたのが中川杏奈による、高橋への抜け駆けROOMのお誘いだ。中川は「皆、あんまり経済的な話ってしてないけど、私の周りも芸能活動をしていたり定職の人の方が少ないから……芸人さんって結婚とかしづらいのかなって思って」と切り込み、高橋の仕事への想いや結婚観を聞き出す。そして自分の年収の半分以下の人と付き合っていた過去について触れ、「結婚は助け合いだと思うから、出せる人が出せるものを出せば良いと思う」とも話していた。これには高橋もまず自分が指名されたことが意外、かつなかなか突っ込んだ話題で聞きづらい内容を持ちかけてくれたことに対して「それだけ真剣に見てくれているってことなのかなと思うと、気持ちは揺らぎますね」とこぼす。


 そして中川と真面目に金銭感覚や価値観に触れる話題をした後に、鹿野が発した何気ない発言がさらに高橋の気持ちに変化をもたらしたようだ。「相手にとって迷惑かと思うと動けなかった。それでDeleteされても仕方ないと思うし、私は別にそれならそれで良い」という鹿野に対して、「なんか違和感。ちょっと投げやりな感じがした」と漏らす。


 同じことが丹羽と抜け駆けROOMをした林にも。「あまり縛られたくはない」という林の恋愛観に対して、「私は100%愛されたい人だから、常に見てくれている人じゃないと安心して好きになれないんだよね」と返す丹羽。はた目に見ていても2人の恋愛観のズレが明らかになっていた瞬間だった。これには林も「“私だけを愛して欲しい”というような一方的な感じがした。そこで頭に浮かんだのが中川さんの顔だった」と、心境の変化を覗かせる。


 3日目のDeleteは女性初の井川となった。本人も振り返っていた通り、最年少女性と言えど、婚活、さらにはオンライン婚活の場にあっては受け身スタンスではなかなか思ったような結果を得るのは難しそうだ。3日目の皆の矢印の行方も気になるところだ。


(楳田 佳香)