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エリザベス女王、初のZoom公務 家族の介護をする人達に温かいメッセージ

2020年06月13日 18:51  Techinsight Japan

Techinsight Japan

Zoomによる公務を初めて行ったエリザベス女王(画像は『The Royal Family 2020年6月11日付Instagram「To mark Carers Week 2020」』のスクリーンショット)
現在ウインザー城で自己隔離するエリザベス女王(94)が、初めてのZoom公務を行った。愛する家族や友人を無償で介護する約700万人を支援するキャンペーン「ケアラーズ・ウィーク」を記念して、女王が介護者達に感謝の気持ちを伝えた。キャンペーンを支援する団体のひとつ「ケアラーズ・トラスト」の創立者である女王の娘アン王女(69)も通話に参加し、パンデミックの最中も英国内で家族を介護する4人の女性達と語り合った。

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エリザベス女王とアン王女は現地時間6日、イギリスのケアラーズ・ウィーク(介護者週間、6月8日~14日)を記念してケアラーズ・トラストの最高責任者ガレス・ハウエルズさん(Gareth Howells)や家族を介護する女性達とZoomを通して対面した。アン王女はグロスターシャー州の自宅から参加したという。

11日にはバッキンガム宮殿が公式SNSでビデオ通話の一部を公開しており、女王は「皆様のお話を聞かせて頂くのは、とても興味深いことです。あなた方がこれまでに成し遂げてきたことに、大変心を動かされました。今日、皆様とご一緒させて頂けたことをとても嬉しく思っています」と語っている。

この日、エリザベス女王とアン王女が対話したのは主に家族の介護を行う4人の女性達で、介護者が果たすべきである様々な役割や、愛する家族と自分自身の心身的健康を両立させることの難しさについて話した。

英メディア『Daily Mail Online』『Evening Standard』では、女王とビデオ通話を行った女性達による感想を伝えている。

ロンドンに住むナディア・テイラーさん(Nadia Taylor、44)は、目が不自由で変形性関節症を患う母親、血液疾患の化学療法を受けている父親、腎不全を患う夫、顎関節症を患う16歳の娘という家族4人を介護している。ナディアさんは、女王の温かさに感動したとしてこのように述べた。

「45分間のビデオ通話でしたが、女王は途中から登場し20分だけ参加して、最初に退出されました。女王は私達にたくさんの質問をしてくれたのです。新型コロナウイルスによる影響下で、どのように対処しているかを話しました。私は介護者達がどれだけ孤立しているかを説明したのです。」
「女王は私達を“並外れている”と褒めてくれました。とても嬉しかったです。話し方はフォーマルでしたが、個人的には女王の温かさに感動してしまいました。」

スウォンジーに住むアレキサンドラ・アトキンスさん(Alexandra Atkins、24)は、自己免疫疾患のひとつであるベーチェット病を患う母親に加えて、父親と祖母の世話も行っている。アレキサンドラさんも女王に感謝されたことについて、次のように明かしている。

「なんといっても素晴らしかったのは、女王はこれまでビデオ通話をしたことがないのに、非常にスムーズに進んだということです。対面して話せるなんて、まさに夢のようでした。」
「女王は私達の話を聞いてくれて、別の言葉に言い換えて返して下さったのです。自分のしていることを高く評価され、とても嬉しく感じました。」



画像は『The Royal Family 2020年6月11日付Instagram「To mark Carers Week 2020」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 寺前郁美)