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約210kgのゴリラをヘリコプターで動物園から病院へ輸送「彼の健康が一番大切」(南ア)<動画あり>

2020年06月12日 06:51  Techinsight Japan

Techinsight Japan

担架に乗せられたニシローランドゴリラ(画像は『Sky News 2020年6月8日付「33-stone gorilla is given CT scan (with help of five lifters)」』のスクリーンショット)
南アフリカの動物園のゴリラが、鼻にできた腫瘍を検査するために40マイル(約64km)離れた病院までヘリコプターで輸送され、CTスキャンを用いた精密検査を行ったという。『SABC News』『Sky News』などが伝えている。

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34歳になる雄のニシローランドゴリラの“マココウ(Makokou)”は、南アフリカ共和国北東部のヨハネスブルグ動物園(Johannesburg Zoo)で飼育されている。マココウは先月から慢性的な鼻水に苦しみ、薬も効かず、体調不良が続いていた。

これを心配した動物園のスタッフがレントゲン検査、血液検査、心電図検査、心臓エコー検査など多岐に渡って精密な検査を行ったところ、鼻腔にポリープを発見した。ポリープの病理組織検査を行った結果、マココウは鼻腔で大きくなった炎症性ポリープを伴う慢性鼻炎と診断された。このポリープの進行具合を調べるため、手術も視野に入れてCTスキャンが必要になった。

マココウの体重は約210kgもあり、一般的なCTスキャンではマココウが大き過ぎて対応できなかった。マココウの体重にも耐えられるCTスキャンを持つ一番近い病院は40マイル(約64km)離れていたので、ヘリコプターで輸送する必要があった。

安全にマココウを輸送するため、獣医学、動物搬送、航空の専門家という8名のチームが発足された。ヘリコプターを使用するということやロックダウンによる制限がある中で、マココウの安全を最優先にして輸送の準備は進められた。

無事に病院に到着すると、マココウは担架からCTスキャンの台の上に移動させられた。マココウは麻酔で眠っており、210kgの巨体を5人がかりで持ち上げて移動させたそうだ。


ヨハネスブルグ市の公園や動物園を管理する「Johannesburg City Parks and Zoo」のスポークスパーソン、ジェニー・ムードリーさん(Jenny Moodley)は「マココウは来月9日に誕生日を迎え、35歳になります。マココウの健康や幸せは動物園の全てのスタッフにとって最重要です」と話しており、マココウの体調回復に向けて取り組むようだ。



画像は『Sky News 2020年6月8日付「33-stone gorilla is given CT scan (with help of five lifters)」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)