トップへ

大人が働く姿を見ていた人は将来を早く意識する傾向 家庭内のキャリア教育で差

2020年06月11日 18:30  キャリコネニュース

キャリコネニュース

写真

アイデムは6月10日、「子どもの頃のキャリア教育と就職活動」に関する調査結果を発表した。調査は4月にネット上で実施し、社会人2~4年目の938人から回答を得た。

「小学校5、6年生時に、こんな職業につきたいという夢があった」(51.7%)と答えたのは過半数にのぼった。また、うち8割近くは「親の職業の影響を受けていない・どちらかと言えば受けていない」(78.1%)と回答した。

家庭内でキャリア教育があった人は「仕事の充実度が高い」

小学5、6年生の時に、家庭であったキャリア教育の機会について聞くと、最多は「将来の夢について考える機会」(61%)だった。次いで「親から仕事の話を聞く機会」(49.1%)、「興味がある職業について調べる機会」(46.7%)などと続いた。

このほかに「大人の働いている姿を見る機会」(45.6%)、「いろいろな職業があることを教えてもらう機会」(42.9%)、「職業選択の道筋を教えてもらう機会」(29.9%)という回答もあった。

現在の仕事の充実度を聞くと、3人に2人が「仕事は充実している・どちらかといえばしている」(67.7%)と回答。「充実している」と回答した人の割合は「親から仕事の話を聞く機会があった人」(75.9%)が「機会が無かった人」(59.8%)より高かった。

「将来の夢について考える機会」の有無で比較しても「機会があった人」(73.1%)の方が「機会がなかった人」(59.3%)より高い割合だった。

「若いうちから現実的な将来の自分像を持つ」「先にやりたい仕事を明確にする」

「就職活動時の志望業界を初めて意識したのはいつ頃か」と聞くと、最多は「高校生までに」(28.3%)。次いで「大学3年生」(25.3%)、「大学4年生」(20.8%)などと続いた。

回答を「大人の働いている姿を見る機会」の有無で比較すると、「小学校中学年以下の頃」から「大学2年生の頃」までの回答の合計は「機会があった人」(51.3%)の方が「機会が無かった人」(34.2%)より17.1ポイントも高かった。

就職活動時に「子どもの頃に親や学校から受けたキャリア教育は活かされていたか」を聞くと、約4割が「活かされていた」(39.6%)と回答。親から仕事の話を聞く機会があった回答者では、過半数が「活かされている」(51.2%)と答え、親の話を聞く機会がなかった回答者よりも22.9ポイント高かった。

将来に対する意識について、当時の就職活動を振り返ってもらうと、

「若いうちから現実的な将来の自分像を持っていると自ずとその道を歩むので、就活が比較的楽だったのではないかと感じる」(24歳男性/社会人3年目)
「大学時代勉強していたことと、あまり関係のない仕事をしているので、先にやりたい仕事を明確にしてから、それに向けて勉強してこれれば良かったなと思っています」(25歳女性/社会人3年目)

とまず将来にやりたいことを明確にする大切さを訴える声が寄せられた。