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日向坂46、名物企画「大人の色気対決!」はなぜ面白い? 『ひなあい』過去放送回から考える

2020年06月11日 06:01  リアルサウンド

リアルサウンド

日向坂46『ソンナコトナイヨ』(通常盤)

 4週にわたり放送してきた『日向坂で会いましょう』(テレビ東京/以下、ひなあい)の総集編。その最終夜となる6月7日放送回では、上村ひなのの推薦により「大人の色気対決!」の過去放送回がオンエアされた。「大人の色気対決!」は、お題となるキーワードをどれだけセクシーに言えるかというもので、メンバーの愛らしさや面白さといった魅力が最大限に引き出されるハズレなしの名物企画だ。そんな同企画がオンエアされることになり、SNSは歓喜に沸いていた。


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 「大人の色気対決!」が最初行われたのは、『ひなあい』前身番組『ひらがな推し』の2019年1月13日/20日放送回だ。高本彩花、高瀬愛奈、東村芽依、宮田愛萌が新成人となったタイミングということもあり、「成人vs未成年 大人の色気対決」と銘打たれていた。トップバッターになった佐々木美玲は、お題の「初ガツオ」を照れ笑いしつつも精一杯の色気で表現し、“王道アイドル”ならではの可愛らしさを見せる。そんな佐々木美玲に続き、河田陽菜は「ゆたんぽ」というワードを語尾を伸ばしながら銃を撃ち抜くポーズで笑いを誘い、丹生明里はセクシーさを度外視した笑顔でやり切るスタイル、小坂菜緒は恥じらいのある正統派で攻めたりと、未成年チームならではの初々しさ全開を見せた。


 対する成人チームは独特の表現を見せていて面白い。加藤史帆がポリス姿で「ハムカツ」をキスをしながら言ってみせたり、宇宙飛行士姿の佐々木久美は「タンクローリー」をネイティブな発音でクールにアピール、宮田はとびきりセクシーな言い回しでメンバー全員を凌駕した(若林からは「何回目かなんだろうなセクシー人生」と恐れられるほどだ)。それぞれがアイドルの範疇を超越した面白さを見せており、メンバーの個性が際立つ放送回となった。


 その後も同企画は幾度か行われ、その都度クオリティをあげてくる日向坂46メンバーたち。昨今では、カメラワークを駆使し、どんなシチュエーションで言葉を発するかまでを考えられたショートコントレベルにまで発展していた。


 そして先週オンエアされた6月7日放送回では、リモート出演メンバーが「大人の色気ひとこと」にチャレンジ。バラエティ班として急成長中の潮紗理菜が「インドネシーア」と真面目にやり切って現場を沸かせていたのが印象的だ。そして、もう1人注目したいのは、新三期生の森本茉莉。元々バラエティへの意欲を見せている森本だが、かつての河田や上村のように同企画に備えて「よく家で練習してた」とのこと。お題の「山梨県」を、謎のポーズを付けて披露すると、若林から「一発ギャグじゃねえかよ!」をツッコまれ、テロップには「バラエティやってる」が表示された。森本のチャレンジングな姿勢は、バラエティ班の即戦力であることを改めて感じさせる。


 同企画の魅力は、各メンバーの個性が凝縮され、全員のキャラクター性が表れるところにあるだろう。また、メンバー全員がバラエティへの意欲を持っている稀有なアイドルグループであるからこそ独特の面白さが生まれている。今回はリモートメンバーのみだったが、各メンバーの色気対決もまた見てみたいところ。宮田の牙城を崩すのいったい誰なのか。大人になった彼女たちの新たな「大人の色気対決!」実現に期待がかかる。(本 手)