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カツセマサヒコが語る、初の長編小説への想い 「この小説では誰も成長していない。でも、それでもいいんじゃないかと思えた」

2020年06月08日 08:01  リアルサウンド

リアルサウンド

カツセマサヒコ

 Twitterでの”妄想ツイート”が話題となり現在フォロワーは14万人を突破。これまで140字で人々を魅了し続けたカツセマサヒコが自身初となる長編小説『明け方の若者たち』(幻冬舎)をリリースする。安達祐実、尾崎世界観、村山由佳、紗倉まなという著名人からの推薦コメントや、発売前重版など話題となっている本作。今回、カツセマサヒコに作品の内容から、執筆のきっかけや小説への憧れ、Twitterと小説の執筆方法の違いなどを語ってもらった。さらに、小説内に出てくる楽曲、インスパイアされた楽曲について、カツセマサヒコ本人による解説を掲載。(編集部)


■ちゃんと小説を書きたかった


――カツセさんの初小説『明け方の若者たち』には、安達祐実さん、尾崎世界観さん、村山由佳さん、紗倉まなさんといったさまざまな分野の著名人から推薦コメントが寄せられ、発売前重版が決まり、Amazon日本文学ランキングで一時的に1位を獲得するなど注目を集めています。


カツセマサヒコ(以下、カツセ):ありがとうございます。ランキングなどはあんまり見ないほうがいいと言われているので、チェックしていないんですが……(笑)。僕としては「長かった!」って印象です。最初に幻冬舎さんからお声がけいただいたのは、2年半も前なので。


――もともと小説を書いてみたい、という想いはあったんですか。


カツセ:憧れてはいたんですけど、人生で一冊くらい書けたらいいなあ、くらいでした。ありがたいことに、Twitterを見て「本を出しませんか」とお声がけくださる出版社は何社もあったんですが、僕のツイートをまとめようという企画ばかりで。今まで無料で公開していたものを1000円以上の値段をつけて売り出す、というのはなんとなく居心地が悪かったし、中学生の頃から、兄が小説家になりたいと言ってなにかしらを書いている姿を見ていたので、「本を出す」というのはとても高尚なことなのだというイメージがインプットされていたんですよね。本棚にも、田中芳樹さんをはじめとするSF小説や、村山由佳さんの「おいしいコーヒーのいれ方」シリーズ、宗田理さんの「ぼくら」シリーズといった、何十年も読み継がれている作品が並んでいましたし。兄だけでなく、世の中には作家になりたい人たちがごまんといるのだから、出版するからには「ちゃんと書かなきゃ」って想いが強かった。そんななか、「小説を」と言ってくださった幻冬舎さんのもとで、腰をすえてとりかかることにしたんです。


――お兄さんは、刊行を聞いてなんと?


カツセ:それが、LINEで知らせはしたんですけど、まだ直接会ってなくて……。よかったな、とは言ってくれていますが、内心どうなんでしょうね。手放しで喜んではいないよなあと思うんですが、昔から「兄弟といえど他人同士」と言ってお互いにいい距離感で切磋琢磨してきた感覚があるので、読んでくれたらいいなあと思いますね。少なくとも、兄に恥じないように、という想いがあったから書きあげられた作品だと思うので。


■独立起業は“アガリ”じゃない


――主人公は「何かをつくりたい」と思って印刷会社に就職したものの、総務課に配属されて夢を見失っている青年です。その経歴は、カツセさんご自身を髣髴とさせるものですが……。


カツセ:私小説のつもりはないけれど、新人にできることは限られているので、過去の経験や記憶を膨らませることで、物語にしていきました。最初は“自分”と離れた作品を書きたいって思ったんですよ。Twitterのフォロワー数がどれだけ多くても、小説家としてはド新人なわけだし、書店に並んだら「誰?」って思う人のほうが明らかに多い。だからこそ、Twitterのカツセマサヒコっぽくない作品で勝負してもいいかも、って。でも、あるとき作家の先輩に言われたんです。「お前が好きなミスチルだって、最初に『深海』を出していたら売れてなかったかもしれない。『イノセントワールド』や『Atomic Heart』を経ての『深海』だからより広い層に受け入れられたんじゃないのか」って。確かにな、と思いました。だから、一作目はちゃんとホームランを打ちにいこう、インターネットの人としてのカツセマサヒコを知っている人たちにもまっすぐ届く物語にしよう、と決めて、20代の青春譚を書くことにしたんです。


――読んでいて、私小説という感じがしなかったのは、主人公の“僕”と対比的に、同期の尚人が描かれているからだと思います。やがてクリエイティブを求めて会社を辞める彼のほうが、どちらかというと今のカツセさんに近い。でも、本作の主人公はあくまで、会社に残ってくすぶりながらも働き続ける“僕”のほうです。


カツセ:あのとき会社を辞めなかったらどうなっていたんだろう?というタラレバの人生を書いてみたかったんですよね。僕は今、フリーランスの編集・ライターとして働いていて、はたからみると自由でやりがいのある仕事を謳歌しているように見えるかもしれない。実際、転職・独立に憧れている人は多いし、「フリーランスって一つのアガリでしょ」みたいな言い方をされることも少なくない。でも、全然そんなことないんですよ。「こんなはずじゃなかった」って今でもどこかで思っているし、僕から見て眩しく輝いている人でも、思いどおりの人生を歩んでいるなんてことはめったにない。そういう現実も、ちゃんと描きたかったんです。


――「打席に立たないと、始まらないじゃん」と尚人は転職していったけれど、それに倣おうとした主人公が肩透かしをくらうところが好きでした。〈草野球よりも不整備なバッターボックスに立った僕には、デッドボールみたいな球しか飛んでこなかった〉という一文も。よく、チャンスには乗れとか、冒険しろとか言いますけど、いきなりくる“いい話”はたいてい胡散臭いですからね。


カツセ:そうそう(笑)。もちろん主人公がやる気になって一歩踏み出す物語もいいんですけど、簡単に成功しちゃったら、読者が裏切られた気持ちにもなるんじゃないかなと思って。小説のセオリーは主人公が成長することだ、といろんな本に書いてあったんですが、この小説ではわりと誰も成長していない。でも、それでもいいんじゃないかなあ、と書いていくうちに思いました。何者にもなれない、成長もしない、そのままでも肯定される人生がエンタメとしての物語になってもいいかなあ、って。


――それは、ライターとしてさまざまな人と出会った経験から得た実感ですか?


カツセ:というよりも、総務部で働いた経験が生きていますね。クリエイティブな部署ではなかったけれど、かわりに、いろんな人の人生を見ることができたんです。尚人のように転職したい社員が退職願いを持ってくるのは総務部ですし、早期退職希望者の面談先も、総務部です。「農業をやりたい」と辞めていった人が、半年後に、農業なんてかすりもしない職業で働いていた、なんてケースもよくあって。その時は並々ならぬ覚悟で道を決めたはずなのに、その先で正解を見つけられずに方向転換するなんてことはよくある話で、独立も転職も、一見輝かしい門出のようで案外そうでもないし、わかりやすい勝ち組に“アガ”れる人なんてほとんどいないんだってことを描きたかったんだと思います。


■“報われない恋”に苦しんでいる人のほうが多い


――“勝ち組”というのは本作における一つのキーワードですよね。冒頭で、“勝ち組飲み”なるいけすかないイベントに主人公が参加するところから物語は始まります。ようするに、就職の内定をもらった大学生たちによる飲み会ですが。


カツセ:みんながいちばん夢を見ている瞬間ですよね。この小説の舞台は2012年から始まりますが、ちょうどLINEやTwitterが急速に普及していったころなんですよ。イチローや本田圭佑みたいに幼いころから夢を追いかけ続けて実現させたような特別な人じゃなくても、輝かしい人生を送ることができるんだという幻想を、SNSで垣間見える他人のキラキラした日常を通じて、僕たちは抱いてしまったんだと思うんです。それって、すごく苦しいですよね。僕自身、ちょうどそのころにイケダハヤトさんが独立起業で一世を風靡していく姿をみて、同い年なのに俺はなにをやっているんだ? と落ち込んだりもした。そういうとき、何か一つでも自分に「会社員」以外の肩書があるとほっとするんですよ。


――何者かになれたような気がして。


カツセ:何者かになりたいし、居場所がほしい。僕も、必死で肩書を探していました。結果、こうして本まで出させてもらえるんだから、他人から見たら「勝ち組になれたじゃん!」って感じかもしれないけれど、先ほど言ったように「こんなはずじゃなかった」と思うことは未だにたくさんあって。むしろ、手に入れたように見えるからこそ、空虚さは増している気もする。けっきょく何も変わらないんだな、っていう絶望がふとした瞬間に訪れるというか……。少なくとも僕の欲しかったものは、インターネットで有名になったり、Twitterのフォロワー数を増やしたりするところにはなかったんだな、というのがわかっただけでもよかったですけど。自分の本当の望みがどこにあるのか、ちゃんと子供のころから思い描いてこなかったツケがまわってきているんだとは思います。でも、そういう人はけっこう多いんじゃないかな、と思って、寄り添うためのつぶやきを僕はしてきたつもりだし、小説もそういうものでありたかったんですよ。コンプレックスがないことがコンプレックス、みたいな平凡な僕だからこそ書けるものがあるんじゃないかな、って。


――勝ち組飲みで主人公が出会う“彼女”もそうですよね。主人公から見ると、好きなものがはっきりしていて、誰にも影響されない個性があるように見える。だけど実は、深い欠落を抱えていて、だからこそ主人公とつきあうことになったんだということが途中でわかってくる。


カツセ:「どんでん返し」って帯に書かれるのは嫌いなんですけど(笑)、でもエンタメであるからには何か驚きがほしいなあと思って。


――それが何かはもちろん書けないんですが(笑)、途中まで順風満帆のように見えていた二人の関係が孕んでいる軋みが、なかなか切なかったです。


カツセ:“報われない恋”のことも、書きたかったんですよね。いまこの瞬間、手放しで幸せだ!って言える人の数よりも、過去に大きな失恋を経験していたり、誰にも言えない関係に悩んでいたりする人のほうが多いはずだ、と思うから。そういう人たちが、つかのまでも癒されてくれたらいいな、とは思います。


■幻の原稿が物語に与えた厚み


――初小説、書き終えてみていかがですか。


カツセ:Twitterがヘタになってるんですよねえ……(笑)。ツイートは140文字しか打てないから、読点すら邪魔なくらい一気に走らせるリズム感や強くてわかりやすい言葉を使って書いたほうが読まれるんです。でも、小説は文節の一つひとつを大事にして、句読点でリズムをつくりながら書いていかなきゃいけない。小説の初稿はひどいもんで、ツイートに慣れすぎた文章をひたすら整えてく作業でした。今はTwitter独自のリズムに戻るのが難しくて、気持ち悪い感じです。


――起承転結のつくりかたも、きっと違いますもんね。


カツセ:そうですね。プロットは三回くらいつくっては壊しをくりかえしました。書いたけどボツにした原稿もありましたし……。実は、9章は“彼女”視点の物語を書いていたんですよ。本当はあのときどう思っていたのか、なぜ主人公に惹かれていったのか、関係性の裏側を読者にだけ明かす形で描こうと。でも、やめました。ないほうがいいんじゃないか、って担当編集者さんと話して。ただ、彼女がどういう人間で、何を抱えながら生きているのかを、主人公とは関係しない要素まで一度書ききったことで、物語に厚みをもたせられた気がします。一章で、主人公が彼女の財布をみて〈無造作に入れられたクシャクシャのレシートたちが、ガサッと溢れそうになって、下着を見たような罪悪感に駆られた。〉ってところが個人的にすごく気に入っているんですが、何事も整然としているように見える彼女がどうしてレシートだけ、ってところとか、何気なく伏線になっている部分を描けたのは幻の9章があったおかげかな、と。


――読んでみたかった、とすごく思いますが、主人公の視点だけだからこそ匂いたつ余韻があったと思います。彼女視点で話を聞いていたら、言い訳のように感じてしまって、彼女を嫌いになっていたかも(笑)。


カツセ:あ、そうですか?


――彼女は……評価が分かれるタイプですよね。私は最初、苦手だなと思いました。正直にいうと、ちょっといやな女だなと(笑)。でも、ラストのあたりはけっこう好きでした。彼女は彼女でおそらく抱えているものがあって、やっぱり「こんなはずじゃなかった」と思っている。言動は理解できなくても、その気持ちだけはなんだか共感できるような気がする……と。


カツセ:そうなんですよね。女性の読者が彼女をどうとらえるかは、怒られそうで怖くもあるんですけれど(笑)。それも含めて楽しみです。


――作中には、音楽の描写も多いですよね。下北沢のヴィレヴァンで流れるボサノヴァ調スピッツの『ロビンソン』とか、主人公が小田急線に揺られながら聴くBUMP OF CHICKENの『ロストマン』とか。


カツセ:かなり意図的に曲は選んでいます。先ほど、2012年が舞台と言いましたけど、2010年代のオリコンチャートって基本的に嵐とAKBグループで構成されていて。音楽好きな人はフェスに行って自分にハマるものを探す、という感じなので、世代に象徴される音楽というのが実はないんですよ。だから、主人公たちが青春時代に聴いてた曲を流すようにしていました。人って、どんな映画や小説、音楽に触れて育ってきたかで人格が形成されるところがあるから、それを彼らにもちゃんと背負わせてあげたいな、と。だからプロット段階で、書く登場人物がどんな音楽を聴いてきたかもつくりこみました。彼女はいちばんカルチャーに造詣が深く、たぶんブラックミュージックやクラブミュージックが好きで、今ならローファイ・ヒップホップを聴きこんでいるタイプ。だけど彼女は、主人公の趣味にあわせてくれているんですよね。主人公もそれがわかっているから、『ロストマン』が好き、みたいなことを言えずにいる。そんな僕なりのキャラ設定がありました。


――ご自身にも、経験のあることだったりしますか。


カツセ:経験というか、憧れというか。2011年の秋に映画『モテキ』が公開されて、僕の友人はみんな観終わったあと、サブカルに憧れたんですよ。みんな、森山未來さんになりたくてしかたがなかった(笑)。長澤まさみさんと下北沢のヴィレヴァンで待ち合わせするシーンなんか、真似する友達がすごく多くて。彼女とヴィレヴァンの「店内」で待ち合わせるシーンは、その憧れからさらに一歩踏み込んだ感じですね(笑)。


■希望と絶望のいりまじった“明け方”を迎える若者たち


――何者かになりたくて、こんなはずじゃなかったともがく若者たち。それを痛々しいものとしてではなく、愛しい存在として描いた小説だな、と思ったのですが、『明け方の若者たち』というタイトルには彼らのこれから先に見出す希望、みたいなものをこめているんですか。


カツセ:どちらかというと、絶望なんです。会社終わりに飲み始めて、朝を迎えるまでの時間こそが幸せであり自由であり、無責任でいられる時間だと思うんですが、一日が始まればまたサラリーマンの自分を背負わなきゃいけないんですよ。朝日が昇ることは、自由と青春の終わりを意味してるんですよね。僕はこの小説で、その直前を描きたかった。


――「二十三、四歳あたりって、今おもえば、人生のマジックアワーだったとおもうのよね」という尚人の言葉がありました。社会人になり、いよいよ何かが「始まっちゃった」絶望と、でもまだ無責任でいられるちょっとの希望、というのがタイトルとも通じますね。


カツセ:そうですね。総務部時代、高卒の新人から定年するベテランまでいろんな人と接していたんですが、結婚したらローンに追われ、子供が産まれたら学資保険を積み立てなきゃいけなくて、やっと子供が独立したと思えば親の介護が始まって、どんどん“自分”が自分だけのものじゃなくなっていくのを感じていて。夫となり、父親となり、会社でも地位がつけばその肩書もプラスされて、幸せのぶん窮屈も増えていくんですよ。なかなか完全なハッピーの瞬間って訪れないな、と思ったときに、実は20代前半の社会人だけが、頑張れば手放しの自由を満喫できる時期だったんじゃないかなあ、と。「遊べるのは若いときだけだぞ」っておじさんたちが言いたがる説教を、もう少し丁寧に伝えられたらな、というのがこの小説かもしれません(笑)。


――みんな、その時は気づかないけれど。


カツセ:そうそう。人生なんて、失ってからその貴重さに気づくことの繰り返しで、僕もあの頃の自分がこんなに眩しく見えるなんて思ってもみなかった。だけど、ちょっとでも自覚することができたら、その後の人生ももう少し輝くかもしれないし、こんなはずじゃなかった、みたいな思いも薄れるかなあ、とか。特に今、コロナによって日常のほんの些細なことがどれだけ幸せでありがたいことだったか、っていうのがみんな身に沁みているじゃないですか。コロナそのものを題材にするには、僕はまだ現実を消化しきれていないし、決して“今の感覚”を狙いたかったわけではないけれど、少しでも読者の方が、心を寄せられるものになっていたらいいなあ、と思います。


■カツセマサヒコによる作品内の曲紹介
※本文に曲名が出ていないけれど設定として決めていたものも含めて、すべて挙げました。曲名が出ていないものには☆を付けます。


1章
Mr.Children「innocent world」p26
無邪気な世界を歌った曲ではなく、無邪気な世界を懐かしんでいる曲なのだと思っています。


2章
スピッツ(本当はSotte Bosseです)「ロビンソン」P33
一時期、J-POPのボサノヴァアレンジばっかり聴いていました。


☆クリープハイプ「オレンジ」P33
「きっと2人なら全部上手くいく」と信じていた主人公がヴィレヴァンで見かけたMVがこれです。余談ですが、作中のホテルの部屋番号が「103」なのは、クリープハイプ『ラブホテル 』の影響です。


3章
キリンジ「エイリアンズ」P57
「彼女がこの曲をアラームソングにしていて、ラブホテルで聴く」という設定だけは、書く前から決めていました。一番描きたかったシーンのひとつです。


くるり「ハイウェイ」P62
「ジョゼと虎と魚たち」を、もう何度も見ました。


☆エレファントカシマシ「今宵の月のように」P67
宮本さんが耳元で「なんとかなるって」と言ってくれてる気がするのです。


☆AKB48「フライングゲット」P67
会社の同期がめちゃくちゃ踊ってました①


☆ももいろクローバーZ「行くぜっ!怪盗少女」P67
会社の同期がめちゃくちゃ踊ってました②


5章
☆フジファブリック「夜明けのBEAT」P101
映画「モテキ」に憧れた僕らが聞いていた曲


8章
Coldplay「The Scientist」p151
”主人公が彼女から教わった洋楽で、一番好きになれた曲”という設定です


9章
My Hair is Bad 「また来年になっても」P171
いつも年末繁忙期になると聞いています。第9章の空気に合っていたので章タイトルにお借りしました。


☆乃木坂46「サヨナラの意味」P179
「過ぎ去った普通の日々が かけがえのない足跡」という歌詞が好きでした。


BUMP OF CHICKEN「ロストマン」P183
大切な人がいなくなった世界で聞きたくなる曲。


10章
☆LUCKY TAPES「MOON」P192
主人公が「彼女と聞きたかった」曲


☆Indigo la End「雫に恋して」P192
雨の音が聞こえてくるようなIndigo la Endが好きです。


☆きのこ帝国「東京」P192
東京出身の僕は東京という場所から逃れられないのだと思いながら聞いています。


フラワーカンパニーズ「深夜高速」P203
主人公たちも「生きててよかった」と思える夜を探してるんですけど、実はそれは退屈な日々にあったんです


RCサクセション「雨上がりの夜空に」P203
そんな最高な夜にも、うまくいかないことがある。それが人生だと思って、『深夜高速』とセットで使われています。


ザ・ピロウズ「ハイブリッドレインボウ」P208
「昨日まで選ばれなかった僕ら」という歌詞が好きで、支えられていました。


◯小説全体
☆マカロニえんぴつ「ヤングアダルト」
作中には登場しないのですが、この小説を包括するような曲が2019年に発表されて、ずっと聞きながら執筆していました。この物語にエンドロールがあるなら、間違いなくこの曲です。