米Appleは6月4日 (現地時間)、同社のWebサイトで「Speaking up on racism」と題したティム・クック氏 (CEO)からのメッセージを公開した。米国では、白人警官による黒人暴行死に端を発した抗議活動が急速に拡大。それに関連して略奪や暴行などが起こり、治安維持のために連邦軍を動員する意向を示したトランプ大統領に対して猛烈な反発の声が上がるなど、社会分断の様相を呈している。そうした中、多様性やインクルージョンを積極的にサポートしてきたAppleが人種差別問題に対する企業としての姿勢を示した。
大学までアラバマ州で過ごしたクック氏は、若い頃に様々な差別を目の当たりにしたことで、多様性やインクルージョン、人間らしさを重んじる考えを持つようになった。「Speaking up on racism」の最後に、同氏は敬愛するマーティン・ルーサー・キング Jr.牧師の「Today, our very survival depends on our ability to stay awake, to adjust to new ideas, to remain vigilant and to face the challenge of change」という言葉を紹介し、現実の問題から目をそらさず、新しい考えを受け入れ、警戒心を持ち、そして変化に挑むことの価値を訴えている。(Yoichi Yamashita)