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無料で遊べるタクティカルシューター『VALORANT』リリース開始 競技性を裏付ける”ゲームシステム”と”エージェント”に注目

2020年06月05日 07:51  リアルサウンド

リアルサウンド

『VALORANT』

 Riot Gamesが6月2日にリリースしたPC専用タイトル『VALORANT』。本作は5人制のチームに分かれて戦う一人称視点のタクティカルシューターだ。正式リリースに先駆けて行われたCBT(クローズドベータテスト)期間中には、Twitchにて同時視聴者数160万人を記録。Twitterでもサービス開始時に40万近くのツイート(6月2日時点)が寄せられており、多くのユーザーから注目を集めている。


 本稿では『VALORANT』が秘める2つの特徴についてざっくりと解説。これからプレイを試みている方や興味のある方は、ぜひ参考にしていただけると幸いだ。


(参考:Riot Games新作『VALORANT』クローズドベータ開始 バトロワゲー全盛時代に一石投じるか?


・競技性に特化したゲームシステム
 本作を形容するジャンル名が”タクティカルシューター”となっている通り、全体のゲームシステムはスリリングな対戦競技に特化している。というのも、『VALORANT』にはプレイヤーキル数を競い合うチームデスマッチ等は実装されておらず、攻撃チームと防衛チームに分かれてボム設置or設置の妨害を目的としたモードがメインとなっているからだ。


 本モードにおいて、プレイヤーは1度倒されると次のラウンドまで復活することはない。やるか、それともやられるか。限られたフィールド内を立ち回り、両陣営の任務遂行のために手に汗握る銃撃戦が繰り広げられる。


 また、各プレイヤーが使うアサルトライフルやサブマシンガンといった銃器、身体を保護するアーマー、各キャラクターの固有アビリティ(詳細は後述)など、物資類はラウンド毎に自分で購入しなければならない。もちろんタダというわけではなく、値段に応じたポイントを支払う。ゲーム開始前にプリセット装備として持ち込むことはできないため、たとえお気に入りの装備品があったとしても、まずは”お金”が必要になる……というわけだ。


 ポイントは相手プレイヤーを倒した時やラウンド開始時に付与されるものの、湯水のようには湧いてこない。意図的にポイントを節約し、高価な武器を使って反撃を狙うか。それとも満遍なくポイントを割り振り、安価な装備でバランスよく固めるかはプレイヤー次第。「戦いは戦う前から始まっている」と言っても過言ではないだろう。


・ロールプレイ(役割分担)が勝敗に直結
 本作の競技性を裏付けるもう一つのコア。それは”エージェント”と呼ばれるキャラクターの存在だ。『VALORANT』においてプレイヤーの分身となるのは、無個性な兵士ではない。それぞれが専用アビリティを備えており、試合中は適正に則ったロールプレイが求められる。前線に突っ込んで戦闘を仕掛けるデュエリスト。拠点防衛にもってこいのセンチネル。きっかけを頼りに戦闘を有利に進めるイニシエーター。そして大局を見据えてマクロな勝利を導くコントローラー。プレイヤーはこれら4種のロールから1名を選択し、5人1組のチームを結成する。


 上述の専用アビリティは、どれも戦闘を有利に進める上で欠かせないものばかり。例えば”フェニックス”のフラッシュバンは敵の目を潰すのに役立つし、彼のアルティメットアビリティ(必殺技)は、発動することで倒されても不死鳥のごとく復活できる。サポート向きの”セージ”の場合、敵の移動スピードを下げたり、行動を阻むバリアウォールの生成が可能だ。こうしたアビリティの数々は、自由気ままに発動するより、味方のプレイングに合わせて使うことでよりシナジー効果を得られる。


 誰かが前線に出るなら後方から最低1人は支援に回り、視界があやふやな場所は索敵役がまず偵察に赴く。極力ランダム要素を排除したゲームデザインだからこそ、双方のチームプレーの差が勝敗へダイレクトに直結するのだ。


 タクティカルシューター『VALORANT』は、Riot GamesからPC向けに基本無料タイトルとして配信中。戦略的なFPS作品があるなら、ぜひ一度チャレンジしてみてはいかがだろうか。


(龍田優貴)