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iPhone 12、新たなデザインがリーク 5G対応のため“SIMスロット周辺”の設計変更か?

2020年06月05日 07:01  リアルサウンド

リアルサウンド

YouTubeチャンネル『Mac Otakara』より

 5G対応が噂されている、今年後半に登場する可能性が大きいiPhone 12。同機種について、新たなデザインのリークが明らかになった。


(参考:iPhone12、デザインはついに最終段階へ? 新たなリーク動画が公開


 テック系メディア『BGR』は「4つの新しいiPhone 12のデザインについて、大きなリーク」という見出しでこれを報じている(参考:https://bgr.com/2020/06/02/iphone-12-leaks-design-four-sizes-3d-printed-mockups/)。


 『BGR』によると、そのソースとなっているのは、YouTubeチャンネル『Mac Otakara』が6月1日に公開した最新動画。リーク情報をもとにした3Dプリントモックアップが作られており、特筆すべきは「ボリュームボタン側にSIMスロット」があり「サイドボタン側に5G用AiPモジュール」があることだ。


 また「底面の左側の穴の数は、画面サイズを表す」のだという。


・5G AiPを組み込むための配置換え?
 最大の驚きは、SIMカードスロットの配置がこれまでのiPhoneシリーズと大きく異なっていることだろう。従来の端末右側、電源ボタンの下にあったSIMカードスロットが、端末の左側、音量ボタンの下に移動しているからだ。


 この変更は、iPhone 12モデルが5Gに対応するためのものだと思われる。次世代の通信規格に対応する新しいアンテナシステムと新しいモデムを搭載するためだと考えれば、必ずしも驚くべきことではないだろう。


 これらの追加コンポーネントにより、AppleはiPhoneの内部設計を再考し、バッテリー性能を犠牲にすることなくアンテナ部分のスペースを空けた。 5G AiP(アンテナ・イン・パッケージ)モデルは、従来はSIMカードがあった右側に置かれる可能性があるという。


・全機種が「ミリ波」5Gに対応? それともiPhone 12とMaxは「サブ6GHz」のみか
 『Tom’s Guide』は、AppleがQualcommのAiPモジュールを配置するためのスペースを空けるためであり、全てのiPhone 12モデルが超高速mmWave 5Gにアクセスできる可能性があると『Mac Otakara』の情報に基づいて伝えている(参考:https://www.tomsguide.com/news/iphone-12-pro-design-confirmed-by-new-leak-heres-all-four-sizes)。


 これは、iPhone 12 Proモデルのみが非常に高速なmmWaveに対応し、 iPhone 12とiPhone 12 Maxは、スピードでやや劣るsub-6GHz 5Gにのみ対応している、という最近の噂とは、一致していない。そのため「少なくとも設計上は可能」ということなのかもしれない。


・iPhone設計に抜本的な変化、 他社も同様に設計変更
 一方、『Slashgear』は「AndroidスマートフォンのSIMカードトレイは、製造メーカーによって様々な場所に配置されているが、それとは対照的に、iPhoneは長年の間一貫した設計で、SIMトレイを電源ボタンがあるのと同じ右側に配置してきた」と指摘する(参考:https://www.slashgear.com/iphone-12-mockups-suggest-a-small-change-that-has-a-big-purpose-01623233/)。


 そのため「5G AiPの搭載は小さな変更などではなく、おそらくAppleの製造スケジュールの遅延などにも影響した理由なのではないか」という見方を、同メディアは示している。多くのメーカーが、そのコンポーネントのために、内部の配置換えを行っているからだ。


・複数メディアが検証……今回は一定の信憑性あり?
 2020年の初頭に『Mac Otakara』が公開した3Dモックアップは、Appleのインサイダーからではなく、Alibabaで入手したものとしていて、寸法が以前のモデルとマッチしなかったため、一部で信憑性が疑われていた。


 しかし、それは「ディスプレイのサイズは同じでも、ベゼルがスリム化したことで、ボディ全体が小型化したことによる進化の結果」という可能性が、後々のリーク情報で明らかになってきた。


 『Mac Otakara』の3Dモックアップは、カメラの数(LiDARセンサー)が最新のリークと一致しなかったり、ノッチが大きいままだったり、最新のリーク情報とは、複数の点で異なる。しかし、かなり早期に寸法を明らかにしており、これらの中には、一定の真実が含まれている可能性があると、見ていいのではないだろうか。


(Nagata Tombo)