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祝60周年、セガのタイトルはなぜゲーマーの心を掴んで離さない? いま遊ぶべき4タイトルとあわせて分析

2020年06月03日 11:41  リアルサウンド

リアルサウンド

ソニック

 2020年6月3日。この日、とある株式会社が創業から60周年を迎えた。人間で言うところの還暦にあたる年数を生き、紆余曲折ありながらも多くのゲーマーの心を掴んで離さない企業、その名も「セガ」である。


(参考:『シェンムー Ⅰ&Ⅱ』20年の時を経て帰ってきた名作に感じる“ゲームの夢”と“違和感”


 元は1960年にアミューズメントマシンの販売代行業として幕を開け、国産初となるジュークボックスマシン製造、「UFOキャッチャー」等のアーケードゲーム開発、「メガドライブ」や「セガサターン」といった家庭用ゲームハード参入など、半世紀にわたって娯楽を追求し続けてきた。


 特にビデオゲーム分野においては、”音速ハリネズミ”でお馴染みの「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」をはじめ、各方面のジャンルで人気シリーズを送出している。「そこまでゲームに詳しくないけど、青いネズミのグッズをゲームセンターで見たことがある」、そんな方も多いのではないだろうか。


 本稿ではセガの誕生60周年を記念し、筆者が独自に選定した”今遊ぶべき”セガの名作タイトル”を4本ピックアップ。どれもNintendo Switchやニンテンドー3DS用ソフトのため、実機を用意せずとも手軽に遊べる。気になった方はぜひ手に取り、セガの歴史を感じながらプレイしてみて欲しい。


■ソニック・ザ・ヘッジホッグ2


 目にも留まらぬスピード感がウリの横スクロールアクションゲーム『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』。その第2作目となる『ソニック・ザ・ヘッジホッグ2』では基本システムをそのままに、ソニックの相棒「テイルス」が新登場。再び野望を胸に秘めたドクターエッグマンを止めるべく、各地を奔走する。


 横スクロールアクション自体は古くからあるジャンルだが、『ソニック2』が秘める疾走感は、いつまで経っても色あせることはない。ジェットコースターさながらのループをひた走り、スタートからゴールまで止まることなく駆け抜ける気持ち良さは、実際に遊んでみないと体感できないだろう。


■3DベアナックルⅡ 死闘への鎮魂歌


 『ベアナックルⅡ 死闘への鎮魂歌』シリーズは、等身大のキャラクターを操作し、ザコ敵を倒しながら画面右へ進んでいく”ベルトスクロールアクション”の一作だ。白Tシャツとデニムジーンズが目を引く金髪の青年「アクセル」を含んだ4名のファイターを操り、溢れる腕力でシンジケート壊滅に乗り出そう。


 本作は敵を殴り倒すアクション性だけでなく、最序盤から鳴り響くBGMも聞き逃してはならない。80年代後半~90年代前半の時勢に狙いを当てたダンスミュージックは、パンチとキックの爽快感を飛躍的に高めてくれる。また、ニンテンドー3DS版はハード機能を活かした”立体視”に対応済み。ONにすることで、オリジナル版とは異なった奥行きを感じることができるはずだ。


■ぷよぷよ


 赤・青・黄・緑・紫色の不思議な生物「ぷよ」をくっつけては消し、消しては連鎖させる落ちものパズルゲーム『ぷよぷよ』。本シリーズの発売元はコンパイルだが、2003年以降は版権を獲得したセガにより、『ぷよぷよeスポーツ』等の新規タイトルが生み出されている。とは言え、遊び方のキモは当時からそれほど変わってはいない。積み上げたぷよをまとめて消す連鎖の達成感は、特徴的なキャラクターボイスと一緒にしっかりと味わえる。


 加えて注目してもらいたいのは、対戦前に始まるキャラクター同士の会話劇。デフォルメ調の可愛らしいキャラが織りなすイベントの数々は、脱力感とクスッとした笑いを誘うこと間違いなし。時代を感じさせるドット絵も良いアクセントになっている。そうした演出以外にも、オンライン対戦モードを利用すれば、全国のユーザーと真剣勝負も楽しめるだろう。


■イチダントアール


 『イチダントアール』はここまで紹介した3タイトルと比べ、方向性がガラッと変わるパーティーゲーム。ずんぐりむっくり&のっぽで細身な2人のキャラクターとなり、全20種類のミニゲームを通して世界を救うクエストモードに挑戦しよう。1人はもちろんのこと、一台のNintendo Switchを囲んだ最大4人のローカルプレイにも対応済みである。


 肝心のミニゲームはどれも個性的。「奥様は窓」、「まサカナ?」、「飛ぶっ巣」等々、クセの強い(?)名前がズラリと並ぶ。求められる操作はガンシューティング、数字計算、ペア探し、クイズという具合に多種多様。シンプルかつ短時間のうちに勝敗が決するからこそ、瞬間的な盛り上がりは目を見張るものがある。家族や友達と一風変わったパーティーゲームで盛り上がりたい……そんな時にピッタリの一作だ。


 今回取り上げた4タイトル以外にも、ダウンロード配信作品はまだまだ存在する。気になった方は「SEGA AGES」や「セガ設立60周年記念サイト」を利用し、自分に合ったお気に入り作品を探してみてはいかがだろうか。(龍田優貴)