日本文書情報マネジメント協会(JIIMA)は6月1日、「テレワークに関するアンケート調査の結果を発表した。調査は4~5月にネット上で実施し、JIIMA会員企業、団体、メールマガジン登録者の計424人から回答を得た。
「テレワークを実施している」と答えた企業は83.7%だった。一方、未導入の企業は約15%。
テレワーク継続のために必要なこと「完全な成果主義、請求書等の商売上の紙の電子化」
テレワークを実施していない企業に理由を聞くと、最多は「セキュリティの関係上、自宅での作業が難しい」(44.3%)。以降は「テレワークの機材や社内規程がない」(41%)、「会社がテレワークを推奨していない」(23%)と続いた。
テレワークを導入している企業にテレワークの頻度を聞くと、9割以上が「週に2日以上」だった。このうち「ほぼ毎日テレワークで勤務している」という企業は65.1%だった。
テレワークに不便や不満を感じている人は82.9%だった。具体的には、「家から出なくなるため運動不足になりがち」が最も多く61.4%。
以降は「コミュニケーションがとりづらい」(49%)、「自宅や会社では、パソコンやプリンターなどの機材に差がある」(43.6%)、「請求書や契約書など押印が必要な書類作成」(40.9%)と続いた。
また、テレワークの実施・継続にあたり必要なことを聞くと、
「完全な成果主義、請求書等の商売上の紙の電子化」
「残業する人は頑張っている人というのと似ていて、出社する人はまじめな人、テレワークは『さぼり』という無言の圧力を言動から感じることがあった。(中略)政府の宣言が出てからは、社内の状況が変わった。ただし、これは考え方が変わったというよりは、何割の出社抑制ができているかを報告しなければならなくなった圧力が起因していると考える」
などと企業の風土を変えるべきという意見が多かった。このほか
「テレワークで決まった仕事をこなすのはできるが、お客様との新しい仕事を造る・変えることは難しい」
「社員とのコミュニケーションが重要。Web会議(ビデオ付き)、Chatworkなどのツールを使っているが、常に顔を合わせられない為、表情などの微妙な感情や変化がつかみにくい。タイムラグを少なくコミュニケーションを充実させることが必要と思う」
と仕事環境をこれまでの対面でのコミュニケーションに近づけることが必要という意見も寄せられた。