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インスタライブの音源使用、上限が90秒に? 権利トラブル対策の一貫

2020年05月29日 08:51  リアルサウンド

リアルサウンド

『The Verge』より

 Instagramが動画やライブストリーミングに使用される音楽についてのアップデートを発表した。これらの改善は、ネット上で活動するタレント、インフルエンサー、クリエーターにとって歓迎すべきものになるだろう。


(参考:Instagramが“オンラインいじめ”対策の新機能をリリースも、海外メディアは「一長一短」と報じる


・ガイドラインを明示、Facebookのサウンドコレクション利用を奨励
 プラットフォーム上での音楽表現を奨励しながら、権利所有者との合意を確実に守り、アーティスト、ソングライターといった音楽コミュニティを保護するのに役立つ「動画内の音楽に関するアップデートとガイドライン」について、Instagramはブログ上で報告している(参考:https://about.instagram.com/blog/tips-and-tricks/updates-and-guidelines-for-including-music-in-video/)。


 まず、動画に音楽を含めるためのガイドラインを明確にするための説明がなされている。ストーリーの音楽やライブパフォーマンス(アーティストやバンドの演奏などの撮影)に制限はないが、最初から最後まで全体が録音されたトラックの数が多いほど、動画が制限される可能性が高くなるため、短い音楽クリップを勧めるとしている。他メディアの報道によると、上限は90秒になるとも伝えられている。


 なお、動画には常にビジュアル・コンポーネントが必要で、録音されたオーディオが、動画の主な目的であってはならない。これらのガイドラインは、FacebookとInstagram両方の全てのタイプのアカウントのライブと録画された動画で一貫している。


 また、Facebookのサウンドコレクションを使用すると、カスタムの音楽や効果音のライブラリーに無料でアクセスできる。サウンドコレクションには、FacebookやInstagramで共有する動画で使用できるヒップホップ、ポップ、ジャズ、カントリーなど、様々なジャンルのトラックが多く含まれている。


 音楽が原因でストリーミングが中断したり、動画の一部がミュートになる現象を最小限に抑え、オーディオの使用に関する混乱を防ぐために、プロダクト内の通知も改善しているという。


・偶発的な著作権侵害防止が分かりやすくなる“通知機能”強化
 『The Verge』は「偶発的な著作権侵害を防ぐために、Instagramで使用不可の音楽が分かりやすくなった」と伝えている(参考:https://www.theverge.com/2020/5/20/21265620/instagram-music-copyright-notification-licensed-update-guidelines)。


 ライブ時に早い段階で通知がポップアップ表示され、配信者はオーディオを削除する時間を確保できるため、ストリーミングの中断や停止を回避できる。Instagramはまた、無許可の音楽の使用によりストリーミングが自動的にミュートまたはブロックされた場合の状況を改善する方法を明示している。


 Instagramを所有するFacebookは、2018年に音楽関連会社と新たな合意に達し、曲のスニペット音源や音楽のオプションを様々なツールに統合する新しい方法を模索している。


 しかし、アップロードされたクリップに含まれているサウンドが原因で削除されるといった課題に、ユーザーは依然として直面していた、と『Social Media Today』は振り返る(参考:https://www.socialmediatoday.com/news/facebook-clarifies-guidelines-around-music-usage-in-video-posts/578357/)。


 新型コロナウイルス(COVID-19)以降の世界では、オンラインコンテンツの需要が大幅に増えている。今回のアップデートで、動画づくりや配信における混乱やストレスが取り除かれることが期待される。


(Nagata Tombo)