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マイナンバーカードはどんなカード? 作るメリットや受けられるサービスは?

2020年05月26日 10:42  マイナビニュース

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画像提供:マイナビニュース
新型コロナウイルスによる緊急経済対策として、一人あたり10万円の特別定額給付金の申請および給付が開始しました。その手続きで話題となっているのが、「マイナンバーカード」です。今回の給付金を申請するには、申請書を郵送するほか、マイナンバーカードがあればオンラインでも申請可能なためです。

これまでマイナンバーカードの普及率は16%程度にとどまっていましたが、今回の給付金の申請に加え、マイナンバーカードに紐づくサービスなども予定されており、今後は所有する人が増えると予想されます。そこで本稿では、マイナンバーカードとはどのようなカードなのか、また、マイナンバーカードがあると使える「マイナポータル」について解説していきます。

マイナンバーカードとは

マイナンバーカードとは、マイナンバー(個人番号)が記載されている顔写真付きのカードのことです。マイナンバーカードにはICチップが搭載されており、氏名、住所、生年月日、性別、マイナンバーと本人の顔写真などが表示されています。

マイナンバーカードは、身分証明書になるほか、自治体サービスやe-Tax等の電子証明書を利用した電子申請といった様々なサービスで利用できます。マイナンバーカードが使えるシーンや利点について、さらに詳しく見ていきましょう。
マイナンバーカードの利点

・マイナンバーを証明する書類として使える

マイナンバーを提示する様々な場面で、マイナンバーを証明する書類としてマイナンバーカードが利用できます。

・本人確認の身分証明書として使える

マイナンバーカードは、マイナンバーの提示と本人確認が同時に必要な時、これ一枚で済ませることができる唯一のカードです。パスポートの新規発給や金融機関での口座開設など、様々なシーンで活用できます。

・コンビニなどで各種証明書が取得できる(※)

通常、住民票や印鑑登録証明書など公的な証明書は役所に出向いて取得する必要がありますが、マイナンバーカードを持っていれば、コンビニなどでいつでも取得することができます。

・多目的カードとして利用できる(※)

マイナンバーカードは、市区町村や国等が提供する様々なサービスごとに必要だった複数のカードを一体化することができます。健康保険証としても利用でき、病院での受付がスムーズになるほか、高齢受給者証や高額療養費の書類が不要になる、後述する「マイナポータル」を活用すれば医療費控除の手続きが簡単になるなどのメリットが受けられます。なお、健康保険証として使えるのは令和3年3月からとなります。

※市区町村によってサービスの内容が異なりますので、詳細はお住まいの市区町村に確認してください。

・民間のオンライン取引に使える

オンラインバンキングなど、様々な民間のオンライン取引に利用でき便利です。

・各種行政手続きのオンライン申請が可能

マイナポータルへログインできるのをはじめ、各種行政手続きのオンライン申請に使うことができます。毎年の確定申告も、マイナンバーカードがあればe-Taxにてオンラインで申告が可能です。
マイナポータルでできることとは

マイナポータルとは、子育てや介護といった行政手続きの検索、オンライン申請がこれ一つでできる自分専用のサイトです。さらに、行政からのお知らせも受け取ることができます。マイナポータルを利用するには、マイナンバーカードが必要となります。

パソコンからは、マイナンバーカードに対応するスマホまたはICカードリーダーでマイナンバーカードのICチップを読み取りログインし、スマホからの場合は、マイナンバーカード対応機種からログインし利用できます(サービスの検索や一部の申請はマイナンバーカードがなくても利用可能)。マイナポータルでできることは、以下の通りです。

・ぴったりサービス

ぴったりサービスでは、市町村の子育てや介護などの行政サービスの検索、オンライン申請や届出、就労証明書の作成などができます。たとえば、子育てに関するものなら、児童手当の手続きや保育所の入所申請、妊娠の届出、児童扶養手当の現況届の手続きなどができます。

・あなたの情報

行政機関などが保有するあなたの情報(所得や税情報、社会保障、世帯情報、予防接種の履歴など)を確認することができます。

・やりとり履歴

あなたの情報を行政機関同士がどのようにやりとりしたのかを見ることができます。

・お知らせ

確定申告の開始や児童手当の現況届についてなど、行政機関等から各個人に合ったお知らせが届きます。

・もっとつながる

e-Tax、ねんきんネットなどの外部サイトとつなぐことで、一体で使えるようになります。

・民間送達サービスとの連携

行政機関や民間企業等からのお知らせなどを、民間送達サービスを通じて受け取ることができます。

・公金決済サービス

マイナポータルのお知らせからネットバンキング(ペイジー)やクレジットカードでの公金決済が可能となります。

そのほかにもマイナポータルでは、本人の代わりにマイナポータルを操作する代理人の設定や、マイナポータルの設定情報の変更、利用履歴の確認などができます。
多様な使い方ができるマイナンバーカード

特別定額給付金により注目されたマイナンバーカードは、様々なシーンで使えるカードです。さらに、マイナポータルで自身の情報が確認できたり各種申請手続きができたりするなど、大変便利です。また、今年9月開始の「マイナポイント」事業ではキャッシュレス決済によるポイント還元も行われます。

○武藤貴子

ファイナンシャル・プランナー(AFP)、ネット起業コンサルタント

会社員時代、お金の知識の必要性を感じ、AFP(日本FP協会認定)資格を取得。二足のわらじでファイナンシャル・プランナーとしてセミナーやマネーコラムの執筆を展開。独立後はネット起業のコンサルティングを行うとともに、執筆や個人マネー相談を中心に活動中(武藤貴子)