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フェラーリ、アストンも加わる『ル・マン24時間バーチャル』競技規則が発表。万全を期しテストレース実施へ

2020年05月21日 12:51  AUTOSPORT web

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rFactor 2を使って行われるル・マン24時間バーチャルのイメージ画像
5月20日、ル・マン24時間レースを主催するACOフランス西部自動車クラブは、6月13~14日に開催される世界最大級のオンラインレース『ル・マン24時間バーチャル』のスポーティング・レギュレーションを発表した。

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミックの影響をうけて、開催が9月に延期されたル・マン24時間の当初の実施予定日である6月13~14日に行われることになったこのeスポーツは、その名のとおり“仮想”ル・マンを舞台に争われる24時間耐久バーチャルレースだ。

 同レースはレーシングシミュレーター『rFactor 2』のプラットフォームが用いられることが決定済みである他、ドライバーラインアップを組む上での条件や、LMP2とGTEの2クラス制で行われること、トヨタとポルシェがマニュファクチャラーとして参戦することなどがすでにアナウンスされている。

 今回明らかにされたスポーティング・レギュレーションはそれらを踏まえ、さらに細かいルールを示したもの。その中ではレース設定や使用できる車両の指定、ドライバーの乗車時間に関わる項目などが指定された。

 中身を詳しく見ていくと、まず前提となる部分では24時間のシングルレースであることが改めて確認され、天候の変化や実際の時間とリンクした日中と夜間の切り替えがシミュレーター内で再現されるという。

 レース中の車両ダメージ設定は一律でオンに設定され、クラッシュ等でマシンに損傷を負った場合には修復のためのピットインが必要になる。また、危険な走行やレギュレーション違反の行為がみられた場合は現実のレースと同様に、ドライブスルーなどのペナルティが与えられることも明記された。

 参加車両は全体で50台。トヨタが参加するLMP2ではオレカ07・ギブソンの1車種のみで、GTEではポルシェ911 RSR、アストンマーティン・バンテージAMR、シボレー・コルベットC7.R、フェラーリ488 GTEの4車種から選択可能だ。

 ドライバー関連では既報のとおり、各チームは4名中2名以上のプロドライバーを起用することが義務付けられ、トップシムレーサーの指名は最大2名まで可能となっている。今回発表されたスポーティング・レギュレーションではこれに加えて、ひとりのドライバーの最低運転時間と最長時間が指定され、ミニマムは4時間、マキシマムは7時間とされた。また、ひとりが5時間以内に3時間以上の運転を行うことも禁止されている。

 チームやドライバー間のコミュニケーションはskype又はZoomの使用が義務付けられるほか、レースコントロールからの情報を受け取るため、すべてのドライバーはdiscordに接続することも定められた。

 レーススケジュールは6月13~14日の決勝レースを前に10日から12日にかけて計3回のフリープラクティスが設けられ、最終日の12日にはクラス毎の予選が行われる。また、これ以前には都合3度のテストレースが行わることが発表された。各ドライバーはこのテストの内少なくとも1回以上は参加し、10周(30分)以上にわたるスティント走行を実施することが義務付けられている。

■ル・マン24時間バーチャル タイムスケジュール
DateTimeEvent5月22日N/A24/7 テストサーバーオープン5月24日13:003時間テストレース(最低10周のスティント走行必須)5月29日13:003時間テストレース(最低10周のスティント走行必須)6月7日10:006時間テストレース(最低10周のスティント走行必須)6月9日10:00~22:00フリープラクティス6月10日10:00~22:00フリープラクティス6月11日10:00~22:00フリープラクティス6月12日10:00~17:00フリープラクティス6月12日18:15~18:30GTE予選6月12日18:40~18:55LMP2予選6月13日15:00~レーススタート(ライブ配信)6月14日~15:00レースフィニッシュ(ライブ配信)