世の中にはいろんなジャンルのオタクがいる。僕は怪獣狂いだが、僕の友人には「コナン」だの「ゲーミングPC」だのと言っては、散財している同類が多い。こういうオタクたちには、オタクであるがゆえの悩みがある。傍から見れば些細なものがほとんどなんだけど、当人にとってはかなり深刻な場合もあるものだ。
例えば、僕の悩みは蒐集品の収納場所を確保すること。もうこればかりは豪邸にでも住まない限りはどうしようもない。物欲は際限がないが、持てる数には限度がある。なので、ここ数年はかなり買い控えや処分をするようになった。(文:松本ミゾレ)
公式が悪ノリして変なグッズを出すことも……
先日、ガールズちゃんねるに「オタクの皆さん、悩みを語りましょう」というトピックが立った。掲示板の性質上、女性のオタクが多いんだけども、ここには男性のオタクとはまたちょっとだけ趣の違う悩みが列挙されている。
トピックを立てた人物は「好きなアニメキャラのいやらしいグッズが定期的に公式から出るのがつらいです。キャラクターに愛着があるからこそ、推しがいやらしい格好をさせられているのが見てて悲しい気持ちになります」と自分の悩みを吐露している。
これ、凄く分かる。最近は公式が悪い意味で病気で、悪ノリの暴走をしているなんてのが珍しくなくなった。あれって悪い風潮だと思う。
オタクの欲望にそこまで迎合しなくてもいいのに。個人的には作り手の中にも同じようなオタクが紛れ込んでんじゃないのかなって思いたくなるが、何にせよ公式はちゃんと作品本来の魅力に沿ったグッズを出せばそれでいいのだ。
愚痴になるが、僕の好きなウルトラ怪獣についても、数年前から美少女化したイラストやアニメを公式が出すものだから、もう本当に嫌な気持ちになっている。「はい出たよ、老害オタクムーブ」と言われそうだが、そんなこと言われてもメフィラス星人のコスプレをしただけのレイヤーの姉ちゃんみたいなキャラを応援する気になんかなれるか!
公式の暴走でキャラクターのやらしいグッズを出されるってつらいことだ。この人の気持ち、お察しします……。いうか、普通にオタクに媚びたグッズ展開をする公式に対して、そういうのが好きなオタクたちが「おいおい公式が病気かよw」みたいにウケてる様子を見るのもサブい。
「非BL作品でBL妄想したりヒロイン叩きする腐女子が無理」
もちろんこのトピックには、他にもさまざまな悩み、苦しみが書き込まれている。
「限定品がヤフオクやメルカリで高値転売されてるのがつらい。抽選販売とかで手に入らなかったのはキーッてなる」
「原作至上主義の何が駄目なのか。アニメも実写も嫌い。これ言うと本当のファンじゃないみたいな事言われるのも納得いかない」
「腐女子が嫌い。BL作品を楽しんでる腐女子についてはなんとも思わないけど非BL作品でBL妄想したりヒロイン叩きする腐はマジで無理」
「男同士の友人関係、師弟関係、何なら兄弟関係まで腐女子にかかれば恋愛関係になっちゃうのがなんか残念」
とやっぱり女性オタが多いため、腐女子というワードが結構目立っていた。ここに紹介していない書き込みの中には「腐は本当に無理」との見解も多く、腐女子特有のムーブに苦々しい気分になってるオタクが相当いた。
まあね、たしかに節操ないよね。好きなタイトルをネット検索すると、主要キャラがホモセックスしている画像とか普通に出てくるし。ああいうの、ダメだと思う。でも、作品によっては、それをまた公式が扇動するようなグッズを出したりとかもしてるし。
オタク産業って、内輪のノリで作り手とファンが身内同士でニヤニヤするようなものではダメだと思うけどなぁ。「そういう雰囲気が新参者を遠ざけてしまう一因なんだぞ」って言いたくなるジャンルも、いくつか心当たりあるし。