パチンコ打ちあるあるとして、"10日我慢したら結構パチンコ自体どうでも良くなる"ってのがある。パチンコという娯楽には中毒性があるが、その毒気自体はしばらくお店通いをやめることで、結構どうにでもなる。重篤な依存症の人以外なら。
僕は2003年からパチンコ屋に出入りしているが、過去に何度も、やめる気がなくても何となく出向かなくなるという期間があった。これまでのすべての収支を付けているんだけど、行かないときは年単位で行かない。一方で凝り出すと3日おきとかのハイペースで出向いていた。
折しも今は各地のパチンコ屋が営業を自粛している最中。一部地域では16日頃から営業を再開したようだが、まともな知性を有しているなら、今は行くべきじゃない時だと理解できる。だって長らくパチンコ屋は営業停止を余儀なくされていたんだもの。赤字なのだ。
その赤字をわざわざネギを背負ったカモよろしく、補填させようと息巻くほどの物好きなんて、ニュースで取材されてた一部のガチ依存症ユーザー以外いない。
パチンコ打ちたちは、パチンコ屋通いをする自分を客観視できていない節がある。そんな人達なので、家族も(主に金銭面で)心配になってくることがある。(文:松本ミゾレ)
「月22万でやりくりしてるはずなんだが大丈夫なのか? 消費者金融か?」
先日、2ちゃんねるで「【悲報】嫁が毎日パチンコ屋に行ってる話してきて将来が怖い…」というスレッドを発見した。これ、結構切実な悩みが書き込まれている。
本文にはこうある。
「『また2万やられたよw』とか笑いながら平気で言ってくる。その2万って俺が稼いだお金じゃん。月22万でなんとかやりくりしてるはずなんだが本当に大丈夫なのか? 消費者金融か? やっぱり嫁をパチンコ屋に連れて行ってはいけないとつくづく感じたよ。依存症になったら終わりだ」
どうも過去に奥さんをパチンコ屋に連れて行き、そのせいで奥さんが"目覚めた"ようだ。こういうパターンは案外多い。夫婦じゃなくても、恋人同士のパターンもある。
パチンコ屋はさして健全な遊技施設ではないので、こういう場にそもそも配偶者を連れて行く理由が分からないんだけど、連れて行ったものはもうしょうがない。しかし、それにハマってしまった奥さんというのは、家族の身になれば色々と「大丈夫かなぁ」となるところだ。
お金の問題もそうだし、ああいう場って女性にしつこく言い寄る人も結構いる。様々な意味で不安になってしまう。しかもスレ主の月の稼ぎは22万。大人2人食べて、貯蓄して行くにはギリギリの額面だ。
そこへ来て「また2万やられた」と言われると、シンプルに怖くなってしまうことだろう。お金の不安って心臓にも悪いし、ストレスの元でもあるし……。
新型コロナ云々で世間が騒がしいときにパチンコする時点で大分問題ありそう……
ところで今回紹介したスレッドが立ったのは5月14日。5月14日と言えば、世間的にはまだ多くの県が不要不急の外出自粛を求めていた頃。
それこそパチンコ屋も消毒には躍起になっているし、パチンコホールでのクラスター感染は確認されていないが、パチンコは不要不急の用事であるのは変わりない。
別に「財布を預かる嫁がそんなんでどうする」とか言いたいわけじゃない。奥さんだろうと旦那さんだろうと、今はパチンコとかしてる場合ではないんじゃないかな? と思ってしまう。前述のように、どうせ釘も渋いに決まってるし、パチスロも設定入れる理由がないんだから。
それに、コロナ云々を除外しても、平気で負けてヘラヘラするようになったパチンコ打ちって結構危険水域に突入してるんだよね。負けることは悔しいこと。それを笑いながら報告するというのは、もう依存症になってると考えたほうがいい。
まあ、この場合そうさせた原因はスレ主にあるわけだし、ちょっとこの人は本気で奥さんと話し合いをしたほうがいいように感じる。
僕の周りにも、負け報告でヘラヘラしていた人っていたけど、そういう人の中には多額の借金をして金銭感覚がマヒしていたり、家族に鼻つまみ者扱いされていた人もいる。そういう人間にさせないためには、家族のサポートは欠かせないんじゃないだろうか?
パチンコは遊技だけど、バカみたいに金のかかる遊び。大半のユーザーはトータルでボロ負けする遊びなのだ。