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『さよならプロポーズ』シーズン2・第8話ーー「先の苦労を考えると別れたほうがいい」持病を抱えての結婚に立ち塞がる壁

2020年05月17日 07:01  リアルサウンド

リアルサウンド

(c)ABEMA

 2年、3年と付き合いながら結婚に踏み切れない“理由”があるカップルが、7日間の旅の終わりに「結婚するか」「別れるか」を決断する、最も残酷で最も愛に溢れた結婚リアリティーショー『さよならプロポーズ』待望の第2シーズン。その第8話が、5月15日よりAbemaビデオにて配信されている。


 以下、今回の見どころをレポートする。細かなネタバレもあるため、ご注意いただきたい。


(参考:『さよならプロポーズ』シーズン2・第7話ーー「持病があって……」ついに明かされる“結婚に踏み切れない秘密”


「今日が一番、ユウ君の気持ちが伝わってきました」


 最終決断前日、ユウ(27歳)に持病を打ち明けたミドリ(27歳)は個別のインタビューでこう答えた。しかしこの7日間で将来への不安が解消されたわけではない。ミドリは涙ながらに心境を語る。


 まずはリュウイチ(30歳)とユカリ(32歳)の決断の旅6日目。いまだ俳優か結婚かで心が定まらないリュウイチだが、ユカリが食あたりでダウンしている間に出会った人との対話が、葛藤する彼の心を揺さぶった。


 リュウイチが一人で訪れたのは、マヤ系の先住民が暮らす村。昔ながらの暮らしを営む人々に興味を持ったリュウイチは、ある家を訪れた。夫がつくった野菜で料理をまかない、家族だけでなく兄弟や親族と一緒に食卓を囲むのが幸せだと話す女性に、リュウイチは収入面の不安を打ち明けると、彼女ははっきりとこう答える。


 「お金はもちろん必要よ。でもここにはお金よりも大切なものがあるの。神から授かったトウモロコシや大切な家族がいればお金なんかなくても幸せよ」


 彼女は「お金、お金、と言っていたら病気になる」とも言っていた。ユカリに話していたときには、明るく笑いながらこの言葉を伝えていたリュウイチだが、その場で彼女の言葉に耳を傾ける彼の表情は真剣そのもので、幸せとは何か、家族とは何かを考えているようだった。「なんかすごい素敵(な出会い)やった」とユカリに話すリュウイチの表情は晴れやかだったが、今回の出会いが彼の心にどう刺さったのかはまだわからない。


 そして、この日は奇しくもリュウイチの母の命日だった。ユカリは母想いのリュウイチを気遣う言葉をかける。過去の放送から、リュウイチの俳優へ夢にこだわるのは、母との約束が理由であると明らかにされている。彼の中で、夢、母、そしてお金に苦労してきた経験は、視聴者が想像する以上に、大きいのかもしれない。しかし番組MCの小籔千豊が「マヤの女性との出会いで、結婚に対して前向きになったように見える」と言っていたように、「お金、お金、と言っていたら病気になる」という言葉が、彼にとっての幸せを定めるきっかけになったようにも思える。ユカリはリュウイチの心が定まるのを待ち続けている。残りわずかな時間で、彼はどんな決断を下すのだろうか。


 一方、最終決断前日に持病のナルコレプシー症候群を打ち明けたミドリとユウ。持病により、子育てに大きな不安を抱えていたミドリに、ユウは「全力でサポートしたい」と自らの想いを訴え続ける。ユウの言葉に「わかった」と返したミドリだが、その表情は複雑で、どちらの決断に向いているかがわからない。ユウは「俺のこと好き?」と問いかけ、ミドリは静かにうなづくと、ユウは「じゃあ別れる必要ないじゃん」と涙を流す。続けて「この7日間でミドリの不満を知れたが、解消はできなかった」と後悔を口にした。


 「結婚を選んだ後のほうが苦しいことが多いと思う」と未来を見つめているミドリと、「俺はミドリと別れることになったら、死ぬほど苦しいよ」と今を見つめているユウ。ミドリは個別のインタビューで「今、苦しいのは時間が解決すると思う」「その先の苦労や苦しさを考えると、別れたほうがいいと思う」と涙ながらに心情を吐露する。一方ユウは、ミドリが完全に結婚に後ろ向きではないことを前向きに捉え、落ち着いた口調ではあったが「もっとアクションを起こしたい」「愛を伝えたい」と意気込んでいた。


 最終決断当日。この日の17時には結婚するか別れるかを告げなければならない。最終決断まではあと7時間。そんな中、二人はビーチに向かう。


 ユウは昨晩の意気込み通り、ミドリへの愛をアピールし続ける。ミドリのために手で日陰をつくると「俺は一生君の陰になります」と発言する。他にも、眩しい日差しで目が開かないミドリに「俺は普段から目が開けられない。ミドリが側にいるから」と言ったり、ミドリに膝枕をしながら「君の一生 膝枕になりたい」と話し、ミドリは「今日はすごいいっぱい言うね」と笑っていた。


 「どうしてもミドリとだけは離れたくない」「ミドリのために生きたい」と話すユウに、何度も「大変だよ」と伝えるミドリ。ミドリはメキシコ出発前、友人と過去の恋愛について話していた。ミドリの「大変だよ」には、持病に対する不安だけでなく、時間が経つにつれて変わっていった恋人の気持ちに対する不安もあるのではないだろうか。


 ビーチで過ごすミドリはやけに穏やかだったが、彼女が指摘していたユウの頼りない部分は解消されていないままである。そのうえ次週予告では、激怒するミドリの姿が。起死回生の逆転結婚となるか、それとも別れを決断するのか。二組のカップルの未来は、まだわからない。


(片山香帆)