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温泉宿が「自粛警察の皆様、お疲れ様です!プラン」発売 最上級の料理で「ストレス発散してください」

2020年05月15日 12:50  キャリコネニュース

キャリコネニュース

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石川県・加賀山代温泉の森の栖リゾート&スパは5月13日、期間限定の「自粛警察の皆様、お疲れ様です!プラン」を発売した。6月中の宿泊分が対象。長引く外出自粛で、尖りがちな神経をリフレッシュできるプラン内容になっている。予約サイト上では

「当館でトゲトゲした日頃の疲れとストレスを発散して、丸ーくなってください」

と皮肉を込めながらアピールしている。

「こんな世の中だからこそ、お互いに優しくありたいなと思います」


"自粛警察"とは、新型コロナウイルスの感染拡大によって生じた社会的風潮の一つで、他者に自粛を強要して攻撃することを差す俗語。休業要請に従わない飲食店が張り紙をされるなどの報道が相次いでいる。

同プランはこうした自粛警察の暴走に、釘を差す形で発売されたものとみられる。サイト上では「今はみんながつらい状況です」と訴えた上で、

「確かに自粛要請に従わないことは、ちゃんと従っている側にとっては許し難い行為に見えるかもしれません。ただ、行き過ぎた攻撃や行動は社会の不安をさらに煽る行為ですし、許されるものではありません。そこには自粛したくても出来ないそれぞれの事情があるはず。こんな世の中だからこそ、今いちど冷静になって、お互いに優しくありたいなと思います」

とプラン発売の背景を語っている。

"森林浴を愉しみながらティータイム"で自粛警察に安らぎをお届け

プラン内容では「正義感が溢れ出しすぎている自粛警察の皆様にひとときの安らぎをお届け」(予約サイト引用)するものとして、以下の6つのサービスを紹介している。

・ゆっくりと疲れを癒やす、森を眺める客室での1泊。予約先着順で良い部屋をご案内!
・フリードリンクコーナーで森林浴を愉しみながらティータイム
・頑張っている自分にご褒美を。夕食は当館の最上級会席コース
・朝食はリスクの少ないお膳スタイル
・夕食も朝食も個室または間隔を広くとったレストランのテーブル席で安心
・ゆっくり寛げるアーリーチェックイン・レイトチェックアウト

どれも自粛警察の"通常業務"からはかけ離れた贅沢尽くしと言えるだろう。さらに、同プランでは宿泊料金の半分を、石川県内の医療従事者とその家族の宿泊券として県医療労働組合などに寄付するという。同施設は

「自粛警察もそうでない方も是非このプランでお泊まりいただき、本当に今一番つらい人たちにエールを送りましょう」

と呼びかけている。

宿泊料金は、朝夕食付きで1泊ひとり3万4650円から。5月15日正午現在は、6月中の金、土、日および17、18日が予約可能で、各日10室の空室がある。なお、夕食のランクを下げた基本会席、チェックイン・チェックアウトが通常時間の「お手軽バージョン」は1泊ひとり1万8700円から予約を受け付けている。