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吉川晃司×志尊淳、新ドラマ『探偵・由利麟太郎』でバディーに 撮影済みで6月16日より全5話で放送

2020年05月14日 06:11  リアルサウンド

リアルサウンド

『探偵・由利麟太郎』に出演する志尊淳と吉川晃司 (c)カンテレ

 吉川晃司が主演を務める連続ドラマ『探偵・由利麟太郎』が、カンテレ・フジテレビ系にて6月16日より5週連続で放送されることがわかった。


参考:志尊淳になぜオファーが殺到するのか? 『女子的生活』から『半分、青い。』まで、その演技を考察


 本作は、『金田一耕助』シリーズで知られる横溝正史が世に送り出した、戦後初の本格長編小説『蝶々殺人事件』を含む『由利麟太郎』シリーズを初めて連続ドラマ化するホラーミステリー。京都を舞台に、おどろおどろしい奇怪な世界を現代風に新解釈して描く。


 ロックミュージシャンであり、俳優である吉川にとって、地上波連続ドラマ初主演となる本作。吉川が演じるのは、元警視庁捜査一課長という経歴を持つ、白髪の名探偵・由利麟太郎は。そして、そんな由利を敬愛し、助手としてバディーを組むミステリー作家志望の青年・三津木俊助を、志尊淳が演じる。


 由利麟太郎(吉川晃司)は、かつて、警視庁にその人ありと知られた元捜査一課長だった。しかし、ある事件をきっかけに退職。学生時代を過ごした京都に住まいを移し、今では、殺人者の行動、心理を分析する“犯罪心理学者”として活躍している。その一方で、警察からの依頼を受け、事件の捜査を手伝っている。由利の捜査方法は、“ひたすらに事件現場を観察し続けること”。学生時代にアメリカのロッキー山脈で出会ったハンターから学んだトレース技術に基づき捜査する。また、由利は、先端恐怖症でありながら、弓で矢を射る武道・弓道の心得もある。静寂の中、弓を構え、的を見据えることで、彼は精神を集中させ、それが難事件解決の一助となっている。見た目は白髪の紳士で、あまり多くを語らない静かな男だが、その洞察力と論理的思考は天才的である。


 そんな由利麟太郎演じる吉川は、今年デビュー36周年を迎えた。ミュージシャンとして活躍し続ける一方、俳優としてもその幅を広げている。デビュー作の映画『すかんぴんウォーク』で初主演。その後、『ユー・ガッタ・チャンス』『テイク・イット・イージー』と、吉川を主人公とした3部作が映画化された。また、映画『必死剣 鳥刺し』では、第34回日本アカデミー賞優秀助演男優賞を受賞。映画の他にも、TVドラマ『天地人』(NHK/2009年)、『八重の桜』(NHK/2013年)など、NHKの大河ドラマで大役を演じ、『下町ロケット』(TBS系/2015年、2018年)で演じた財前部長役で強い印象を残し、『連続ドラマW 黒書院の六兵衛』(WOWOW/2018年)では、TVドラマ初主演を務めた。


 吉川は本作について、「面白い挑戦だなと。普通のドラマをやるなら僕には声を掛けないでしょう」とコメント。また、「ちょっと不思議な手触りの作品になっていると思う」と手応えを感じている様子も見せている。


 志尊演じる三津木俊助は、由利を崇拝するあまり、自分の小説を書くことよりも、由利の活躍を記録するWebサイト「由利麟太郎の事件簿」の運営に力を入れている。事件現場でも、助手として由利とともに行動し、次々と起こる怪事件をともに推理していく。物静かな“静”の由利に対し、よくしゃべる“動”の三津木。一見すると、さわやかな青年であるが、ふいに事件の核心に触れたりする。そんな三津木を演じる志尊は、ドラマや映画に途切れることなく出演中。トランスジェンダーを演じた『女子的生活』(NHK/2018年)では主演を務め、第73回文化庁芸術祭賞テレビ・ドラマ部門放送個人賞も受賞した。昨年には舞台NODA・MAP公演に出演。また、10月30日公開予定の映画『さんかく窓の外側は夜』で主演、今年公開予定の映画『2分の1の魔法』では、主人公の日本語吹替版声優を務めている。


 志尊は、吉川とバディーを組むのを「大きなこと」と捉えたよう。吉川との共演に、「ミュージシャンとしてのパフォーマンスはもちろんのこと、一人の人間としても、なんてかっこいいんだろう、ついていきたいと感じていた僕の気持ちと、由利麟太郎先生についていきたいと思う三津木くんの気持ちがリンクしているように感じました」と語り、「どんどん近くなっていく」という吉川とのバディー感に、自身も期待を膨らませた。


 なお、京都を舞台にした本作は、本社を大阪に構えるカンテレにとって“ALL関西”を掲げてドラマ制作に取り組んだ意欲作でもあるという。カンテレが、ゴールデン・プライム帯の連続ドラマをALL関西で制作するという試みは、1985年に放送された『影の軍団 幕末編』(1985年10月7日~1985年12月30日)以来、34年ぶりとなる。また、34年前に『影の軍団 幕末編』を共に制作した、歴史ある東映京都撮影所と再タッグを組み、プロデューサー、監督を含め、関西の制作スタッフが集結した。スタジオセット撮影から、ロケ撮影など、すべて京都をはじめとする関西地区で行い、すでに全撮影が終了しているという。


 脚本を手がけたのは、『L change the WorLd』『江ノ島プリズム』の小林弘利。演出・プロデュースは、『大阪環状線』シリーズの木村弥寿彦が担当した。吉川、志尊、木村からはコメントも寄せられている。


【吉川晃司 コメント】
“由利麟太郎”をやらないか?とお話をいただいたとき、面白い挑戦だなと思いました。
そもそも、普通のドラマをやるのなら、僕には声を掛けないでしょう(笑)。
変わったこと、攻めたことをやりたいというプロデューサーや監督の想いを感じました。
伝統ある東映京都撮影所を拠点として、職人技を持った太秦のスタッフの方々と一緒に、
映画のようなスケールとこだわりで撮影できたことに、手応えを感じています。
由利は、心の奥底に深い孤独を抱えながら、人生をさすらっている男。
セリフよりも、横顔や後ろ姿で、彼の生きざまを醸せればと思いながら演じました。
助手の俊助を演じている(志尊)淳はとても勘が良く、頭の回転も速い。
由利との関係性もうまく出ているんじゃないでしょうか。セリフの量では淳が主役です(笑)。
ちょっと不思議な手触りの作品になっていると思うので、楽しみにしていてください。


【志尊淳 コメント】
今回お話を頂き、やらせて頂く背景で大きかった要因の一つとして、吉川晃司さんとのバディーというところがありました。ミュージシャンとしてのパフォーマンスはもちろんのこと、一人の人間としても、なんてかっこいいんだろう、ついていきたいと感じていた僕の気持ちと、由利麟太郎先生についていきたいと思う三津木くんの気持ちがリンクしているように感じました。
そんな二人の色濃く、コミカルなバディーが、いろんな角度から事件の謎を解決していきます。
撮影を経て、僕と吉川さんの距離が縮まったのと同じように、どんどん近くなっていく由利先生と三津木くんのバディー感もお楽しみに。


【演出・プロデュース:木村弥寿彦(カンテレ)コメント】
原作を読んですぐに由利麟太郎は、吉川晃司さんだとイメージしました。
白髪の紳士という設定もありますが、由利の冷静沈着でクールに事件を解決する姿は、吉川晃司さんという唯一無二の存在でしか表現できないものがあると感じお願いしました。
挑戦的で刺激的で怪奇な世界観を味わうことができるエンターテインメントドラマです!


(リアルサウンド編集部)