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Extreme E:北米の名門チップ・ガナッシも電動SUVシリーズ参戦を表明

2020年05月11日 13:51  AUTOSPORT web

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Andretti Autosport(アンドレッティ・オートスポート)に続く2番目のアメリカン・チームとして名門Chip Ganassi Racing(CGR/チップ・ガナッシ・レーシング)がExtreme E参戦を表明
2021年開幕予定の電動オフロードシリーズ『Extreme E(エクストリームE)』に向け、Andretti Autosport(アンドレッティ・オートスポート)に続く2番目のアメリカン・チームとして名門Chip Ganassi Racing(CGR/チップ・ガナッシ・レーシング)が参戦を表明した。シリーズにコミットする7番目のエントラントとして、EVオフロード選手権の初年度に挑むこととなる。

 2020年で創設30周年の節目を迎えたCGRは、北米大陸を主戦場にインディカー、NASCAR、IMSA、さらにはWEC世界耐久選手権なども含めたさまざまなモータースポーツ・カテゴリーをまたいで、これまでに8つの異なるマニュファクチャラーとともに19のメジャータイトルと、220勝を超える勝利を手にしてきた。

 デイトナでのロレックス24時間8勝、インディ500での4勝、NASCARのデイトナ500制覇やセブリング12時間勝利にル・マン24時間でのクラス優勝など、6つの象徴的イベントで築き上げた輝かしい戦績に加えて、チームオーナーのチップ・ガナッシは新たに電動モータースポーツでの成功を目指す決意を示した。

「このExtreme E参戦は、これまでのチームの歴史とは完全に異なる領域での挑戦になるだろう。しかし、私自身はその方向性こそがモータースポーツの未来だと考えている」と語ったガナッシ代表。

「私が1990年にチームを創設した際、その創業理念には“イノベーション”の原則も含まれていた。これまでも、私はつねに可能なことの境界を広げる努力を続けてきたし、そこに情熱を傾けてきた。このExtreme Eはその要件を大いに満たしている」

「このカテゴリーはモーターレーシングにおける最新のテクノロジーを導入し、我々のこの素晴らしいスポーツを新たな若い観衆にアピールする魅力的な機会となる」

「Extreme Eはマシンからレース形式、搭載される技術要素まですべてがクールだ。このチャンピオンシップに参加して、我々のスポーツを発展させる一翼を担うことに心からワクワクしている」

 一足先にシリーズへの参戦を表明したアンドレッティ・オートスポーツとは永遠のライバル関係にあり、インディカーでは2003年からの17年間でこの2チームが12のタイトルを分け合ってきた。

 その宿敵はABBフォーミュラE選手権にBMW iアンドレッティ・モータースポーツとして参戦し、すでにEVモータースポーツの知見を集積している上、北米を中心に開催されたGRCグローバル・ラリークロス選手権3連覇という、オフロードでのノウハウも持ち合わせている。

 一方のCGRも2015~2016年シーズンにかけてGRCにエントリーし、2年間で2度の優勝と9つの表彰台を獲得するなど、ライバル同様貴重な経験を蓄積してきた。

 シリーズ創設者兼CEOのアレハンドロ・アガグは、アンドレッティ・オートスポーツ続く北米トップチームの参入発表に際し「我々のエレクトリック・レーシング・シリーズに、チップ・ガナッシ・レーシングの参戦を承認することができて非常に光栄だ」と歓迎の意を述べた。

「彼らのような非常に成功したチームが参戦意思を表明することは、電動モータースポーツの進歩とその信頼性を証明するものだ。CGRはこの世界で莫大な遺産と純粋な血統を持ち、最高峰のシングルシーターやスポーツカー耐久シーンで30年以上にわたる成功を収めてきた」

「もちろん、我々のチャンピオンシップは非常に異なる種類の課題を提起するはずだが、チームはこれまで一貫して、異なるカテゴリーすべての分野で勝者であることを証明し続けてきた。また、Extreme Eに必要なスキルセットを持ち合わせていることも間違いないだろう」

「そしてもちろん、先月に参戦をアナウンスしたアンドレッティ・オートスポーツも高い競争力を誇っている。このシナジーがどんな成果を導くか本当に興味深いね。この2チームは長年にわたって真にクラシックな勝負の歴史を築き上げてきた」

「Extreme Eが訪れる地球上のあらゆるユニークな環境のもとで、どんな勝負が繰り広げられるか。また彼らに対抗するさらに多くのチームが現れることも楽しみにしている」