新型コロナウイルスに対する職場の対応に不信感を抱き、退職を決意する人は多いようだ。キャリコネニュース読者からは
「元々パワハラ・セクハラがある会社でした。同じビルで感染者が出たにも関わらず、何としてでも出社をさせようとしていたので、退社を決意しました。まったく従業員のことを考えていないのが良く分かり、この会社のためには働きたくないと思いました」(東京都/30代女性/メーカー系)
といった経験談が寄せられている。(文:鹿賀大資)
「私も自ら報酬を全額返上して社員の給料を確保している」
事務・管理職をする兵庫県の30代男性もその一人だ。出勤自粛の要請が出ているにも関わらず、社長はまったく意に介さない。男性は、そんな社長のエゴに嫌気が差したという。
男性が社長に対して不信感を抱いたのは、コロナ騒動の前からだった。給料が3年も上がらず、自身の成果に対する昇給希望の旨を伝えていたという。社長はそれに対し、
「会社は今、業績が厳しい。私も自ら報酬を全額返上して社員の給料を確保している。春になったら上司に仕事ぶりを確認して、評価できるなら昇給を考えている」
と答えた。男性は信じていたが、見事に裏切られたという。
「あれから2か月後、社長の車は1300万円もする外車に変わっていました。結局、期限の春になっても昇給はないどころか、上司に仕事ぶりの確認もしていませんでした」
男性はこう続ける。「社員を下僕扱いと見なして使い捨てる、その社長の考えにおぞましさを感じました」
「正社員で休めと言われたのは私ともう1人だけです」
サービス・販売職として働く大阪府の50代女性は、無責任な会社に愛想が尽きた。女性の担当する売り場では、従業員が不足する中、客足は絶えない状況だという。しかし、上司は売上を伸ばすことしか考えず、労いの言葉も皆無だ。
「社員が矢面に立たず、アルバイトやパートが高リスクの前線に立たされている。従業員を守らない会社の体制があまりにも理不尽すぎる」
サービス系の会社に所属中の群馬県の20代女性も、会社のいい加減な態度に退職を決意している。新型コロナの影響で、宴会や婚礼などの予定がすべてキャンセルになり、5月6日までの休職命令を言い渡されたという。
「正社員で休めと言われたのは私ともう1人だけです。会社は複数の店舗を抱えており、私が勤めるレストランは営業を続けています。会社は適材適所と考えているのかもしれませんが不公平です」
ちなみに、会社から連絡があったのは、休みに入る前日だったという。
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