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ワークマンが5期連続で過去最高益を更新、PB事業が好調

2020年05月07日 19:32  Fashionsnap.com

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3月にオープンした「ワークマンプラス さいたま佐知川店」 Image by: FASHIONSNAP.COM
ワークマンが、2020年3月期(2019年4月1日~2020年3月31日)の業績を発表した。営業総収入は923億700万円(前年比37.8%増)、営業利益は191億7,000万円(同41.7%増)、経常利益は206億6,600万円(同40.1%増)、当期純利益は133億6,900万円(36.3%増)で増収増益を達成。通期業績としては10期連続で増収、5期連続で過去最高益を更新した。

 2020年3月期は、アウトドアウェア「Field Core」、スポーツウェア「Find-Out」、レインウェア「AEGIS」といった主要プライベートブランドを強化し、プロユーザーから一般顧客まで幅広い層に支持を得たことに加え、法人向け低価格ワーキングウェア「G-NEXTシリーズ」の強化を進めたことで、競合他社との差別化を加速させた。PB商品は全1,426アイテムとなり、チェーン全店売上高構成比は前年比7.3ポイント増の51.4%になったという。また、マスコミやインフルエンサーを活用したメディア戦略をはじめ、オンライン上で注文した商品を店舗で受け取ることができるクリック&コレクト型のECサイトの立ち上げ、新業態「W's Concept Store」の出店といった新規顧客開拓の施策が功を奏した。
 今後の計画では、PB商品の開発強化で更なる客層拡大を図るほか、販売計画を春夏と秋冬の2シーズン制から4シーズン制へ移行することで店舗オペレーションを効率化。また、店舗在庫を活用した自社通販サイトの強化により、実店舗への送客を推し進める。販促では新アンバサダーの発掘や、SNSでの情報発信力の強化などで潜在顧客の開拓およびリピーター化を促進するという。
 このほか、「ワークマンプラス(WORKMAN Plus)」の新規出店および、既存店のワークマンプラスへの改装を加速。ロードサイド34店舗、インショップ5店舗、スクラップ&ビルド7店舗、既存店の改装62店舗の計108店舗のワークマンプラスが新たにオープンする予定だという。
 なお、ワークマンは2021年3月期の業績予想の公表を見送ることを発表。新型コロナウイルス感染拡大の影響でPB商品の生産拠点である中国やASEAN諸国の生産稼働率の低下や商品の入荷遅延のリスクが潜在化しているほか、店舗の臨時休業、外出自粛に伴う消費マインドの低下などにより、現時点では業績に与える不確定要素が多いことを理由に挙げている。
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