2020年05月06日 15:11 リアルサウンド
※本稿では『SLAM DUNK』と『DRAGON BALL』の最終章の展開について触れています(筆者)
その時――チームの絶対的エースにボールは渡った。エースはそのまま凄まじい勢いでゴール下までドリブルしていき、シュートを打つために高く飛んだ。だが敵もさるもの、ふたりの相手チームの選手が、彼のシュートを阻止するためにほぼ同じ高さまで飛んでいる。残り時間は2秒。わずか1点の差が重くのしかかってくる。と、その瞬間、エースの目に、すぐ傍で両手を広げて立っている赤い髪の少年の姿が映る。「左手はそえるだけ…」。そうつぶやく赤い髪の少年に、エースはすべてを託すことにした。それは、バスケの天才である彼がはじめて、“初心者”の元不良少年を一人前(いちにんまえ)の選手――いや、“仲間”として認めた瞬間だった。パス。そして――。
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