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捨てられた犬、左脚2本切断も右脚だけで走る! 「逆境を乗り越えて人をインスパイアする存在に」(米)<動画あり>

2020年05月06日 06:51  Techinsight Japan

Techinsight Japan

右脚2本で歩く3歳の犬(画像は『Lucky & Cyrus & Deuce 2020年4月10日付Instagram「Yesterday, we shared Lucky’s before/after pictures — today, it is Deuce’s turn.」』のスクリーンショット)
1歳の時に飼い主から捨てられ、怪我により左脚2本を切断せざるを得なかった犬が、新しい飼い主のもとで第二の人生を歩み始め2年が経過した。“デュース(Deuce)”と名付けられたこの犬は残った2本の右脚だけで身体を支え、走ることもできるという。『Metro』『Fox News』などが伝えている。

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米ペンシルベニア州カレッジビルに住むドメニク・スクデラさん(Domenick Scudera、55)は、3歳のオス犬“デュース”を飼っている。デュースは今から2年前、道路脇の排水溝に捨てられているところをケンタッキー州の動物レスキュー団体「キャンプ・ジーン(Camp Jean)」に保護され、その後ドメニクさんが引き取った。発見当時、デュースの左脚は骨折して感染症に罹っており、獣医は命を助けるために左脚2本を切断した。

ドメニクさんはデュースのほかにも2本脚の犬を2頭飼っており、障がいを持つ犬をケアすることは初めてではなかった。大学で演劇学の教授をしているドメニクさんは「2本脚の犬の飼い主」として近所でも有名で、米カリフォルニア州からやってきた10歳のテリアのミックス犬“サイラス(Cyrus)”と、エジプトからやってきた6歳の“ラッキー(Lucky)”と一緒に暮らしていた。サイラスは産まれた時から前脚2本がなく、ラッキーは事故で後ろ脚2本を失っていた。

ドメニクさんと2頭の仲間に迎えられたデュースだが、信じていた飼い主に捨てられたばかりでなく、左脚2本を失ったことで精神的にも身体的にも辛い日々が続いた。しかしデュースは日に日に強さを見せてドメニクさんを驚かせた。

ドメニクさんはデュースについて、こう語っている。

「デュースはゆっくりですが確実に回復し、リハビリで残った右脚2本で身体を支えられるようになると、その後は歩くことや走ることも可能になりました。その動きは驚くほど強く安定していて、義足や補助輪も必要ないようです。それにとてもすばしっこく、バランス感覚も抜群です。右脚だけで走るなんて普通では考えられないでしょうが、デュースは4本脚のほかの犬たちとちっとも変わりません。デュースの強さには本当に感心させられるばかりです。」

さらに驚くことに、デュースはサイラスやラッキーと一緒に認定セラピー犬としても活躍しており、毎週フィラデルフィアの小児病院「チルドレンズ・ホスピタル・オブ・フィラデルフィア(Children’s Hospital of Philadelphia)」と、手足を切断した患者のためのクリニックがある「ブライン・マウル・リハブ病院(Bryn Mawr Rehab Hospital)」を訪れているという。

ドメニクさんは「3頭には同じような障がいを持つ人たちをインスパイアする存在になって欲しいと思っているのです。なぜなら3頭は『どんな逆境であっても乗り越えることは可能である』というシンボル的存在であり、患者にとってはヒーローなのですから」と述べ、こう続けた。

「3頭の逞しさを目の当たりにし、私の人生も大きく変わりました。あの子たちは私にとってもかけがえのない存在なのです。」

なおドメニクさんはInstagramに3頭の動画や写真を投稿しており、家でリラックスしたり、病院前で誇らしげにポーズをとる2本脚の犬たちの姿を見ることができる。



画像は『Lucky & Cyrus & Deuce 2020年4月10日付Instagram「Yesterday, we shared Lucky’s before/after pictures — today, it is Deuce’s turn.」』『Metro 2020年5月1日付「Dog defies the odds by living his best life on two legs」(Picture: Domenick Scudera/SWNS)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)