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THE RAMPAGE 神谷健太、好奇心旺盛さがもたらすグループへの刺激 メンバーやファンを翻弄する“不思議キャラ”な一面も

2020年05月05日 09:21  リアルサウンド

リアルサウンド

THE RAMPAGE from EXILE TRIBE

 今やJr.EXILE世代を牽引する16人組ダンス&ボーカルグループ、THE RAMPAGE from EXILE TRIBE(以下、THE RAMPAGE)。ワイルドなビジュアルやアグレッシブな楽曲、大人数で繰り広げるダイナミックなパフォーマンスが印象的な彼らだが、1人1人のキャラクターやメンバー同士の関係性を探ってみると、そこには意外な魅力が溢れている。そんな彼らの魅力を伝える、THE RAMPAGEメンバー分析。第11回目は、パフォーマーの神谷健太について紹介していく。


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 神谷健太は、1995年5月27日生まれで沖縄県出身。「昔から人前に立って自分の身体で何かを伝えるってことが好きだった」(引用:モデルプレス)という彼は、じつは映画『琉球カウボーイ、よろしくゴザイマス。』(2007年)などに出演した経験もある元子役。2010年に主演を務めた映画『ニライの丘~A Song of Gondola~』は沖縄国際映画祭でも上映され、神谷は弱冠14歳にして舞台挨拶のステージに立った。その一方で、小学生の頃に『EXILE LIVE TOUR 2007 EXILE EVOLUTION』のDVDを観てからEXILEに憧れていたそうで、2010年にEXPG沖縄校が開校すると、持ち前のセンスの良さを活かして特待生として入校。2014年3月には、憧れのEXILEに近づくために「EXILE PERFORMER BATTLE AUDITION」に挑戦した。そして、そこでは惜しくも落選するが、THE RAMPAGEの候補メンバーに選出され、「武者修行」を経て正式メンバーに。ダンス歴わずか3年でEXILE TRIBEの一員となった。ちなみに、同郷のパフォーマー・与那嶺瑠唯とは小学生の頃からの幼馴染で、神谷にとってダンスの先輩でもある与那嶺はヒーローのような存在だそう。与那嶺からの熱烈アプローチに塩対応で返すこともあるツンデレな神谷だが、基本的にはとても仲が良く、2人合わせて“ハイサイコンビ”と呼ばれている。


 得意とするダンスは、バラードやR&Bなどスローテンポのダンス。体の各部に鍵をかけた(ロックした)ように、瞬時に体をピタッと止める動きが特徴のロッキン(ロックダンス)も得意で、LIKIYAからは「器用でいろんなダンスを吸収して踊れるタイプ」(引用:『OUT of MUSIC vol.52』)と言われている。また、沖縄はオールドスクールのダンスがすごく盛んなところだそうで、神谷、与那嶺、陣の3人で3rdシングルの表題曲「Dirty Disco」の振付を制作した際には、一緒に振付を制作した陣が「(神谷、与那嶺の)2人は昔からそういう環境の中で育ってきたので、グルーヴ感を表現するのが上手」(引用:『OUT of MUSIC vol.52』)と賞賛している。


 また神谷は、陣が「撮っていただいたライブ写真を見たときに、健太だけ“どこ踊ってんの!?”ってポージングばっかりなんです(笑)」(引用:週刊女性PRIME)と語るほど、どんな振付も自己流にアレンジしてしまう特技(?)を持つ。中でも“どうしてもセクシーになってしまう腰つき”が彼のダンスの特徴であり、マイケル・ジャクソンやクリス・ブラウンといったスーパースターへの憧れが強く、彼らのように自信に満ちあふれた立ち振る舞いをすることも、神谷らしい要素として挙げられるようだ。(参照:モデルプレス)そんな神谷が作る振付は以前から「個性が強すぎる」と言われており、初めて1人で丸々1曲振付したという「WAKE ME UP」(10thシングル「FULLMETAL TRIGGER」のカップリング)も、ラジオ番組『RMPG DOPE STATION』(block.fm)でこの曲が放送された際には、ダンス歴の長いメンバーが多数所属するTHE RAMPAGEにおいても珍しく苦戦した問題作として紹介された。


 ダンス以外には、前述の『RMPG DOPE STATION』レギュラーパーソナリティ5名から成るユニット・MA55IVE THE RAMPAGEで、ラッパーとしても活躍中。歌自体はデビュー前の「武者修行」でのステージでも披露していたが、ラップの経験はなかったようで、『THE RAMPAGE LIVE TOUR 2017-2018 “GO ON THE RAMPAGE”』で他のメンバーが披露しているのを見て興味を持ったとのこと。『THE RAMPAGE LIVE TOUR 2019 “THROW YA FIST”』からは自身もラップユニット(後のMA55IVE THE RAMPAGE)に参加するようになり、2020年年2月、初の音源「Determined」を配信リリースした。ラッパーとしてはまだ駆け出しだが、グループのボーカル(川村壱馬、吉野北人、RIKU)へのリスペクトを胸に、今後も進化していくことだろう。


 そんな神谷のキャラクターを一言で表すならば、“不思議キャラ”。デビュー当時はクールなイメージから“沈黙のハイサイ・タイフーン”というキャッチフレーズがついていたが、今ではその素顔が明らかとなり、「一匹狼じゃないですけど、自由人だしマイペース」(引用:JJネット)と、不思議キャラであることを自覚している。ステージでは、色気たっぷりのダンスや1人1人と目を合わせるような距離の近いパフォーマンスで観客の心を掴んでいるが、ステージを降りると、奇妙な動きやクセになる笑い声、エキセントリックな世界観でファンやメンバーを翻弄。無類の餃子好きで、趣味が餃子作りというところも、少し変わっている。なお、2017年には、初の単独ツアー『THE RAMPAGE LIVE TOUR 2017-2018 “GO ON THE RAMPAGE”』のスタートとともに、自身のトーク力を磨くという名目で動画コーナー「しゃべれない2人」を発足。終演後に繰り広げられる、同じく口下手な藤原樹とのゆるいやりとりが話題を呼んだ。(※現在はTHE RAMPAGEの公式TwitterやEXILE TRIBE Mobileで不定期に配信中)。では、実際にこの3年で2人の話術が磨かれたのか? というと、4月に配信されたインスタライブ「STALI HOMIES」での会話を見た限り、まだ発展途上といったところだろうか。それでも、名残惜しそうに配信を終える2人の姿が微笑ましく、彼らの人気の高さを示すように、配信後には「#しゃべ2」がTwitterのトレンド1位に輝いた。その反響(公約)に応えるべく、THE RAMPAGEのTikTokアカウントにはアッシャーの曲に合わせて楽しそうに踊るソロダンス動画がアップされているので、そちらもぜひご覧いただきたい。


 好奇心旺盛で、「カッコイイ!」と思ったものを積極的に取り入れ、「やりたい!」と思ったことに果敢に挑戦していく神谷健太。その様は、しっかり者のメンバーに身を委ねてのびのびと個性を発揮しているといった印象だが、ボーカルでありながらダンスに対してもストイックなRIKUから「健太のダンスって、何が出てくるのかわからないんで。ツアーの時も毎回違ったし、ソロダンスの時なんかは気になってモニター越しに見ちゃったりして」(引用:TVfan)と言われているように、神谷の存在もまたメンバー達の刺激になっているようだ。これからも我が道を突き進んでいってくれるだろう神谷の存在が、16人が築き上げた“THE RAMPAGEらしさ”に新たな風を吹き込んでいく。
(斉藤碧)