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TRICERATOPS 和田唱、Dragon Ash Kj、くるり 岸田繁……多才なソロ活動でバンドの可能性を広げるフロントマン

2020年05月04日 18:01  リアルサウンド

リアルサウンド

和田唱『ALBUM.』

 4月22日にリリースされた、TRICERATOPSのフロントマン・和田唱の2ndソロアルバム『ALBUM.』が素晴らしい! 演奏は生の弦カルテット以外のギター、ピアノ、ベース、ドラム、ピアノ、パーカッションを、すべて和田が一人で担当。そもそも彼はソングライターやボーカリストとしてのみならず、ギタリストとして名を馳せてきた。そこに留まらず、あらゆる楽器をしなやかに操れるということを、ソロ活動を通して伝えてくれる。また、様々な音楽に対する造詣が深い彼だけに、そういった演奏の技巧だけを見せつける作品にはなっていない。個人的には、2020年のグッドメロディベスト10があるとしたら確実にランクインさせたい1曲目「ココロ」を筆頭に、聴かせる曲から踊らせる曲まで、どんな人でも楽しめる仕上がりになっている。「笑顔でいるのが僕の役割り」なんて曲があるほど、彼の人間性が表れたパーソナルな作品になっているにも関わらず、決して閉じては聴こえないのだ。それは、彼がバンドマン、ミュージシャンであるだけではなく、エンターテイナーだからなのだと思う。幼い頃にマイケル・ジャクソンに夢中になり、さらにThe Beatlesでロックバンドを追いはじめた彼。どちらも、ジャンルを越えたエンターテイナーだ。その二組を深く掘り下げてきて、彼に根付いたものは大きいだろう。


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